台湾は中央部に北回帰線が通っていて、首都台北のある北部が亜熱帯、高雄や台南のある南部が熱帯気候に属している。
そのため、日本なら沖縄や八重山諸島辺りと同じ魚が棲息しているものと考えて差し支えない。
台南の市場を覗いてみると、赤地に青い斑点が特徴のユカタハタや大型魚のクエといった高級魚が目立つ。
一方、庶民には、コトヒキやボラといった日本でもお馴染みの魚とともにポピュラーなのがバラマンディである。
バラマンディはスズキの一種で、日本のアカメとは近縁種だ。どう猛なフィッシュイーターとして知られ、オーストラリア北部ではゲームフィッシングの対象魚にもなっている。
私は、このバラマンディがどのような場所に居るのか確かめるため、漁港のある安平地区へと向かった。
水路沿いの広場にたくさんの釣り人が居たので見に行くと、そのほとんどがサビキ仕掛けのコトヒキ狙いであった。
釣り上げた魚は生きたまま業者の手に渡る。
どういう事かと言うと、まず魚屋が車でやって来て釣り人と交渉、現金と引き換えにバケツに入ったコトヒキを持って帰るというものだ。この辺りでは、釣りは趣味と実益を兼ねていて、もはやキャッチ&リリースのスポーツフィッシングなどあり得ない雰囲気である。
安平の港に着いたところで、岸壁から水の中を覗いてみる。
すると、魚種ははっきりとは解らなかったが、50センチほどのターポンような魚が群れをなしているのが見えた。
次に橋の上から港を眺めてみることにする。
暫くして、ベイトフィッシュが一斉に飛び跳ねたかと思ったら、そのまわりで激しいボイルが起こった。
バラマンディだろうか?
それはまるでシーバスのボイルを見るようであった。
写真上:水路沿いの広場(右側)にはたくさんの釣り人が居た。手前はマングローブ。
写真中:市場に並ぶバラマンディ。大きさは40センチほど。
写真下:安平は静かな港町。
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