勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

接近遭遇(後編)

2005-08-08 | TVや舞台やスポーツのお喋り
「品川宿・道の駅」イベントの出番は終了した。
その後のアンパンマンショーを見る気はさらさらないので、即刻冷房の効いた建物内に再避難。
早起きして、食事もしないで出て来た私はお腹ペコペコ。
インターシティ内に食べ物屋さんがたくさんあるので、そこでお食事の予定となった。
すでに私の頭の中には、何を食べるかしかなかった。

入り口側のテーブルの上にパンフレットが置いてある。
私はそれを取る為、入り口方面に向かった。
パンフレットに手を伸ばしかけたとたん、私の“品庄アンテナ”がピコピコと反応した。
本能的にアンテナが反応した方向を見る。
私の目に飛び込んできたのは、見覚えのあるチェックのシャツ。

「これ何?これ何?どこで見たの?」

もう頭の中は真っ白け。
目はそのシャツを追いかける。
私の横1mのところを通り抜けていくチェックのシャツ。
行き過ぎて、背中を見た時に、やっと私の脳味噌が液体から柔らかい物質に変わり始めた。

「ええっ~~~~!!!」

そうなのだ。このチェックのシャツは、少し前までステージの上にあった。
脳味噌は物質化してくれたが、足の方はまだ鋼鉄のように固まっていた。
その時、チェックのシャツが振り向く。
それは紛れもなく、ステージを降り、素に戻った彼の顔だった。

人間の知覚と言うのは不思議だ。
人間の視覚も不思議だ。
脳で再構成される記憶は、さらに不可解だった。
彼は数人の女性に周りを囲まれていた。
だけど私の再構成された記憶の中で、彼はその女性たちよりかなり大きかった。
というより、女性たちが七人の小人のように小さくなっていた。

どのくらいの時間が経過したのだろう。
振り返ったので、よく見ることの出来た彼の顔は、いつもとはまるで違う。
TVや舞台で見る、明るい笑顔、底抜け天然、そんなものはどこにもない。
険しい表情の中に、神経質な性格が見え隠れしてる。
この人は本当はとっても繊細な人だ。
そう思わせる表情だった。

さて、後でみなの証言を検証すると、面白い事態にぶつかった。
品川派のMくん、Kさんは、品川さんしかいないと思っていた。
私は庄司さんしかいないと思っていた。
少し離れてみていた人は、最初に品川さんが歩いてきて、その後が庄司さん。
だけどいつの間にか品川さんのほうが後になっていたと言っていた。
品川さんはMくんにサインの要望に応えて下さっていた為、遅れたのだ。
ってことは、あの場に品川さんもいたの???
いまだにそのことがよく理解できない私。

彼らはこの後、地方で別のイベントに出演するため、とても急いでいた。
少し離れていた私にはよく聞こえなかったが、庄司さんは周りの女性たちに「急いでいるから」と言って、サインなどを断わっていたようだ。
だけどちゃっかり品川さんのサインをゲットしたMくん。
君じゃなかったら、きっと立ち止まってくれなかったよ。
その証拠に、いつもはくずし字で書かれるサインなのに、きちんと「品川祐」と書いてあるじゃないか。
君はあの日、世界で一番恵まれた品川ファンになれたんだよ。
Comments (12)
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