勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

イチゴのショートケーキ

2009-02-07 | 胸ときめかすお喋り
最初の誕生日の記憶をたどってみた。
鮮明には思い出せない。
誕生日のたびに両親が祝ってくれたのだろうけど、覚えていない。

覚えているのはイチゴのショートケーキだ。
時期的にイチゴだったのか、見た目が可愛かったからなのか、私にはわからない。
わかっているのは、イチゴのショートケーキが好きではなかったと言うことだ。

長いこと、私はそれを言い出せなかった。
小さなホールケーキにロウソクを灯して、願い事を待っている父と母の期待を裏切りたくない。
私は嬉しそうな顔でロウソクを吹き消す。

大人になって、両親には本当のことを言った。
だけど本当のことを云えない人にだって出会う。
私は誕生日をなにも不満なく過ごしたことはない気がする。

誕生日に欲しいもの。
それはプレゼントではない。
バラの花束でも、豪華な食事でもない。

好きな人から心を込めて「おめでとう」と言われること。

真夜中にもらった彼からのメール。
何も飾りのないストレートな文字だけのメール。
「誕生日おめでとうございます」

これまでで一番素敵な誕生日を、私は過ごしている。
Comments (2)
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