勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

一瞬の沈黙

2009-02-26 | 胸ときめかすお喋り
24日にAmazonからB'zの20周年記念LIVEのDVDが届いた。
当然帰宅直後からずっとDVDを鑑賞していた。
と言うより、一緒に歌いながら、そして定番の振りを踊りながら見ていた。

ちょうどDisk1のラストのコーナーで、蔵出しB'zのTV初出演VTRに抱腹絶倒し、「いつここ」でしんみりしながら、Disk2に移った時。
2曲目のLOVE PHANTOMが終わった時。
電話が鳴った。

彼からだった。
何だか妙に冷静に応答した。
ただ、自分の中で一番可愛く聞こえる、と思っている声は出したが。

彼は一気に用件を済ませてしまおうとしているかのように、事務的な早口で喋っていた。
こっちが返事をする間もないほどだ。
それでも無理に言葉をはさむと、またさらさらと言葉が返ってくる。

何にも話せないうちに、彼は用件を伝え終えた。
返事を待っている。
飲み会のお誘いだ。
嫌なわけはない。

だけど私は、一瞬沈黙した。
答えてしまうと電話が終わってしまう。
個人的な話をしかける隙のない彼に、私ははかない抵抗をしたのだ。

沈黙がどれほどの長さだったか、正確には言えない。
彼も黙って返事を待っている。
仕方なく、参加の意向を伝えた。

では…
じゃ…
また…

微妙な沈黙が流れる。
私は懸命に電話を引き延ばす方法を考えていた。
ダメだ、思いつかない。

彼は礼儀正しい人だから、私から電話を切るのをじっと待っている。
これ以上引き延ばすことは不可能で、私はまた、無意味な言葉を呟いて電話を切った。

もう泣きそうだった。
嬉しいんだかも悲しんだかもわからなかった。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする