綾野剛が見たくて映画「楽園」を見た。
再放送「カーネーション」の周防さん以来、気になっている。
お母ちゃんの糸子と、妻子持ちの職人周防との恋があまりにも切なかった。
そして、綾野剛のそこはかとない優しさと男の色気。
これで随分有名になったらしい。リアルタイムでは見てません。
今頃です(笑)。この回は視聴率がうなぎ上りだったとか。分かります~。
続いて見た映画「カラオケに行こ!」が、周防さんとは真逆のヤクザ。
中学生に歌を教えてもらうという、ありえない設定。
立ち姿がかっこいい。足が長い。
熱唱シーンは見もの。ははは。こんな役もこなせるんだ。役者のど根性。
アジアでも大ヒットしたらしい。分かるわかる。
かつてのガーシー事件。元参議員(NHK党)の東谷義和が、
遊び仲間の芸能人に、スキャンダルを暴露すると恐喝。
その中に綾野剛が入っていた。裁判の結果ガーシーが有罪。
但し、火の無いところに煙は…と、随分賑やかだった。
そんなこんなであまり好感が無かったので「コウノドリ」も見てません。
マスコミの垂れ流しをそのまま受け売りでした。
カラオケのヤクザを見て180度転換。きちんと見ないとね。
映画「楽園」。
ここではアジア系の移民の子として生まれ、複雑な環境で育った青年を演じていた。
村でおこった女児失踪事件の犯人と見なされ追いつめられていく。
村では、彼の行動そのものが誤解を生む。
どこにも居場所が無い。孤独な青年。知り合った紡(杉咲花)がよりどころ。
最後、信じられない悲惨な行動に出る。歩き方から目線まで、難しい役を演じ切った。
母から、日本は「楽園」だと聞かされていた。彼にとってここはあまりにも辛い場所だった。
村にUターン組の佐藤浩市に、失踪事件に関わりのあった紡の二人の人生も交差する。
見終えて何とも言えない重苦しさ。人間の身勝手さ。
作り出される噂。村社会の閉鎖性。
飛躍しているけれど兵庫県知事選のごたごたがかぶって見えた。真実はどこに。
監督・脚本瀬々敬久。 原作吉田修一。