旅情
2018-09-22 | 映画
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NHKBSで「旅情」を見た。
1955年制作で、60年も前のもの。でも少しも古さを感じません。
ずいぶん前に見たこの映画、「心に残るラストシーンベスト10」に入ります。
主演のキャサリン・ヘップバーンは47歳で、38歳を演じています。
今なら無理に38歳にすることはありません。47歳そのままでいい。
落ち着いていて大人の女性の魅力たっぷりです。
お金を貯めて憧れのベニスにやって来たアメリカ嬢。
運河に面した眺めのいい部屋。
自立していますが、恋には不案内。
ひとり旅に、大きなスーツケースを3個も持って。
当時は旅行もワンピースにハイヒールなんですね。
ポニーテールに洋服に合わせたリボン。
毎日着替えるファッションにも思わず注目♪
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夢と違って一人ぼっちで淋しく町を散策。
声をかけるのは物売りの男の子だけ・・・。
ふとしたことで、伊男性から声をかかられ恋に落ちる。
そう。声をかけたのは、サンマルコ広場のカフェで、後ろで新聞を広げている男性です。
小さなひなびた島に渡って夢のような二人の時間を過ごす。
運河にゴンドラ。サンマルコ広場に飛び立つ鳩。
入り組んだ路地裏。鳴り響く鐘の音。
彫刻を施した建物。石畳の古い町並み。
こんなに舞台が揃っていたら誰でも恋に落ちます。
彼に別居中の妻がいることが分かり、きっぱりと別れを告げる。
この思い出があれば生きて行ける。
出会いと別れ。
ラストシーンが素敵です。
ひと夏のロマンチックな物語。
美しいベニスもたっぷり楽しめました。