
瀬戸内寂聴さんが亡くなられた。
大正11年生まれ99歳。100年もの長い時間を生きてこられた。
戌年の父と同じです。父も生きていたら99歳になっていた。
大病を克服され、朝から肉を食べ、お酒が大好き。
東北へ出かけて人を励まし、青空説法で励まし。
分かりやすい言葉に笑顔とユーモア。
ドキュメンタリーで何度もそのお姿を拝見した。
小説は好みではないので読んでいません。
晩年の生き方に興味があったので、読むのは対談とエッセイ。
生きる事。書くことへの愛と執念。
戦争を乗り越えたこの世代の方々に共通する逞しさ。
93歳の大病の後にはこう話されていた。
90年も生きたら本当に嫌になる 早く死にたいと思う。
長生きしたいってあれ嘘よ。つくづく生き飽きた。
95歳の池上彰氏との対談では、
長生きして幸せという人は少ないのではないでしょうか。
95歳まで生きて幸せではない。昨日できたことが出来なくなる。辛いと。
長く生きることはひとり淋しさに耐える事である。
・・・身に染みる言葉です。
多くの書物と言葉を残し旅立たれた。
生き切った。生を全うされました。
向こうに行かれてほっとされておられる気がします。
あの世に行ったら、懐かしい皆に会っていっぱい話がしたいと。
もう会われましたか。