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95歳まで生きるのは幸せですか?

2018-06-28 | 本・ライブ

最近やたら目に付くのが「老後本」。
老後をいかに生きるか?
世界でもまれにみる超高齢化を迎える日本。みんな模索中なのだ。

タイトルはズバリ「95歳まで生きるのは幸せですか?」。
池上彰氏が、95歳(現在96歳)の寂聴さんに聞きました。
去年の八月、BSフジのTV収録を本にしたものです。
結論が知りたくない人は読まないでくださいね。

はい 私も聞きたい。
みんな聞きたいのか、市民図書で珍しく1か月待ちだった。

興味津々の寂聴さんの答えは・・・。
「幸せじゃあないんです」。
95歳の私が言うんだから間違いないです。
88歳で死ねばまあ幸せでしょうね。
身体が動かないから不便。不便ということは幸せじゃあない。辛いことです。
90歳を過ぎて老いを感じたそうだ。
昨日できたことが出来ない・・・。

大病を不屈の精神力で克服し、青空説法は大人気。
若い秘書やスタッフに囲まれ、経済的には何の不安も無く、
マスコミでは今や引っ張りだこの氏にしてこの言葉なんですね。
あの世に行ったら、懐かしい皆に会っていっぱい話したいと言っていたのに、
TVで、もう誰にも会いたくないと言っていました。

悪いことしたから生かされてるのね。罰なのよこれは。
長生き出来て幸せなんて人は、非常に少ないんじゃあないですかと。
出家しているので死ぬことに不安はない。
ただボケるのだけが心配。
自分の意志と関係ないところで認知症になることは不安。

そして、いただいた命だから大切に生きなきゃあいけないと。
何度も「いただいた命」という言葉が出てきました。

歳をとっても、死ぬまで自分の慰めになるものを持っていることが幸せじゃあないでしょうか。
波乱万丈の人生を送ってきた寂聴さんの、これが正直な言葉なのでしょうね。
「90歳 何がめでたい」の佐藤愛子は、のんびりしたいと思ったら鬱になったと書いてあった。


「2025年問題」
3人に一人が65歳以上。5人に一人が75歳以上になる。
その5人に一人になる私。
長生きしておめでとうとは言えない現実。
大多数の人が病院か施設で最後の時を迎える・・・。
こうした経験は日本人にとって初めて。これほどの高齢社会は人類にとっても初めて。
「老い方のレッスン」を学びたいと池上氏。

幸せと感じるかそうでないかは、要は自分の心ひとつなのだと思った。

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