新年明けましておめでとうございます。
今年も、いろんなスタイルで山登りを楽しみたいと思っています。
年末年始は奥秩父縦走に行ってきました。
2010年の暮に金峰山だけは登っていたものの、縦走はしていなかった。
そこで今回は金峰山から甲武信ヶ岳、最終は十文字峠を経て下山という
4泊5日の山行を計画した。
また、今回の山行計画者である同行のK氏はさらに先の雲取山まで7日間の日程だ。
歩荷トレの成果を発揮すべく、私たちは長野へ向けて出発した。
12/29神戸~韮崎~瑞牆山荘~大日小屋

韮崎駅11:30にK氏と合流してタクシーで移動。良いお天気である。
登山口である瑞牆山荘を13時出発。なんと今年はまったく雪がない。
果たして12本爪アイゼンとワカンの出番はあるのだろうか・・・
重い荷を担ぎながら、少し拍子抜けした感で歩くワタシ。15時過ぎに大日小屋到着。
雪はなくとも、外は寒い。昨年同様、小屋の中でテントを張り一晩を過ごす。
小屋の水場は凍っていたがピッケルで掘り起こすと下から水が出てきたので、それを
汲んできて使うことが出来た。
夕食のキムチ鍋でしっかり身体を温めて19時就寝。
12/30大日小屋~金峰山~朝日岳~大弛小屋

5時起床。小屋の中でも気温はマイナス18度だった。
朝食に家で焼いてきたパウンドケーキとトマトスープを食べてから7時半に出発。
雪が少ないのでノーアイゼン。順調に先を進む。昨年は道中、他の登山者と出会うことは
なかったが今回は結構登っていた。
この日は朝から快晴、富士山もスッキリ見えた。

五丈岩が目前に見える。この辺りでも雪は非常に少なかった。

11時過ぎに金峰山到着。青空の下、素晴しい眺めである。
雲がかかっていることの多い八ヶ岳も今日は全貌だ。
記念撮影をしてから先を進む。

朝日岳へ向かう道もとくに危険な箇所はなく、ノーアイゼンで通過。
13時45分に朝日岳到着、小休止して再び先を行く。この日は富士山が終日姿を見せてくれていた。

15時、大弛小屋に到着。小屋は冬季開放してあったので、小屋の中にテントを張る。
雪が少ないわりに、結構疲れてしまったワタシ。やはり風邪をひいているせいなんだろう。
夕食は、うどん鍋とK氏持参のブリ照り焼き。今回の山食はペミカンを持ってきて使っているので
美味しいが重い・・・しかし、食べることは山行中の大きな楽しみのひとつであるので、やはり
ここは頑張るしかない。
12/31大弛小屋~国師ヶ岳~甲武信ヶ岳

4時半起床。モルゲンロートで赤く染まる南アルプス。外気温はマイナス18度。
朝食にお雑煮を食べて、6時半出発。今日は長丁場であるので気合を入れる。

国師ヶ岳には8時前に着いた。山梨百名山だけあって、眺望は抜群。
それにしても毎日快晴で、風もほとんどなく雪も少ない。
厳しい冬山を覚悟してきただけに、ワタシとしては少し残念。

雪が少ないといっても国師ヶ岳から東梓、富士見までは長い。
水師を過ぎると、千曲川方面からぞくぞくと登山者が登ってきた。
そうか、今日は大晦日だった。
甲武信小屋で新年を迎えて、山頂で初日の出を見ようということらしい。

甲武信ヶ岳山頂に15時半到着。初めて登った甲武信ヶ岳は、見晴らし最高だった。
ここから15分先の小屋のテントサイトに幕営。
年末年始は甲武信小屋が営業していて、小屋の中は想像以上の登山者で賑わっていた。
大晦日のメニューらしくない気がしたが、この日の夕食はシチューとパスタを作り食べた後は
早々に就寝。だが、夜中0時に「あけおめ~」と外で叫ぶ若者たちの大声で目を覚ます。
「新年かぁ」と思いつつ、また直ぐに寝てしまった。
1/1元旦 甲武信小屋~三宝山~十文字小屋

元旦なので、日本人らしく朝食はお雑煮。
今回の山行ではお餅10個を持参したが、この日ですべて消費できた。
食料係のワタシのザックは食材消費のおかげで随分軽くなった。
この日は小屋前でK氏とお別れ。お互いの無事を願って各々出発した。

再び山頂まで登り返して、十文字峠を目指す。
この日も朝から快晴、樹氷が素晴しく美しかった。

十文字小屋まで楽勝だろう、と勝手に想像していた私たち。
とんでもなく険しい登山道に、時間を要してしまった。
ここの登山道は逆コースで歩いたほうが賢明であろうと思われる。
十文字小屋には13時到着。ここの小屋も年末年始のみ営業していた。
甲武信小屋と違って誰もいない。テントも私たちのみ、とても静かだった。
K氏に借りたゴアテックスの4人用テントは2人だけでは広すぎて夜は何だか寒かった。
1/2十文字小屋~毛木平

翌朝7時半に出発、小屋で事前に毛木平までタクシーを呼んでもらった。
結局、アイゼンもワカンも使わないで終わってしまった。
まぁ、こういう年もあるんだろうなぁ。
9時に無事に下山、タクシーで信濃川上駅へ向かった。
今回は、たまたま天候に恵まれ積雪もほとんどなかったため、技術・体力ともに
苦労することが少なく済んだ。
それでも次の時はまったく違う状況になったりするのが冬山の怖いところ。
いつも緊張感を失うことなく、今シーズンの冬山を頑張ろうと思う。
追記 K氏は、その後予定通り雲取山までの山行を終えて無事に下山されました。