昨日と今日で、めまぐるしく続報が更新しました。
2人のフィリピン人女子について。
以下ご報告します。
♦ ♦ ♦
社長の愛人Jと、いかにもパブ勤めのプリケツAは、朝から相変わらずお喋りが盛んだった。
私たちのラインは、最初の2人が小さなプラスティック部品を取り付け、次の2人がビスで板金を(別々に)固定し、それを私が総点検(工場では検査という)して、最後の1人が番号シールを貼って箱詰めするという流れ。
順番に、ブラジル人(女子)→フィリピン人(男子)→フィリピン人(プリケツA)→フィリピン人(愛人J)→日本人(私)→ブラジル人(女子) となっていた。
つまりそのお喋りは私のすぐ隣で展開されることになるため、いくら気にしないでおこうと思っても強制的に耳に入ってくる。それもオールタガログ語なので意味が分からない。
それならBGMみたいなものじゃないか、と思われるかもしれないが、素人が喋るただの雑談はラジオのようなわけにはいかず、しかも何言ってるか分からないことが余計に耳障りで私を苛立たせた。
一昨日からかろうじて改善されたことは声のボリュームで、「うるさい!」と言われないための配慮は感じられたけれど。
とにかく私はイライラを懸命に押さえて時間が過ぎるのを待った。
声を小さくされているからには、むやみに注意するわけにもいかないかなと思って。
また、もうひとつ私が我慢せざるを得なくなった理由(変化)があった。
愛人J が、「リーダー」と前後に書かれたビブスを着始めたのだ。蛍光黄色の。
それは、社長命令か何だか知らないが、日本人社員のライン担当者と愛人J が着用する、とても奇妙なものだった。
今さら一体誰にアピールしようというのか…。
そしてハプニングは起きた。
総点検係の私が、パチンコ台(これもプラスティック製でパチンコ本体の裏側にあたる部分)を持ち上げ要所要所を黙視確認し、オッケーと思って次に引き渡そうとした時。
愛人Jが私のササッと後ろに回ってその台を取り上げ、日本人社員を呼びつけて言った。
J「ここ、ビスがちょっと斜めに入ってる」
社員「…あぁ、本とだねぇ」
J「ケンサで見落とした」
私は、はあ…?と心の中で大きく口をあんぐりさせて立ちすくんでいた。
「え… どこですか…?」とようやく声を出して指摘された場所を確認すると、それはものすごーく微妙にビスが傾き、ものすごーく微細に盛り上がっている、本当に0.5mmもない程の「ミス」なのだった。
私は白い布手袋をして言われた通りに触手確認をしていたのだけれど、手袋の上からでは全く感知できないほどの微細さだったのだ。
私「え…こんなの、触っても分かりませんけど…」
社員「でも一応、確認して」
私「あの、でも、どうしたらいいんですか? これ全部を黙視していたら今のスピードでできませんけど」
社員「スピード落としていいよ。30秒で1つ流れたらいいから」
そんなやりとりを横目に、J はすました顔して自分の作業に戻っていた。
こんのやろうぉぉ…わざとやりやがったな(怒りマーク×10000000)!!!!!!!!!!
私の全身は煮えくりたぎった。
ここが学校だったら絶対に玄関に飛んで行って靴に画鋲を入れてやるのに。
ここが女子トイレだったら絶対に上からホースで水をぶっかけてやるのに。
ここに誰もいなければ絶対に胸元つかんで尋問してやるのに!
頭からはまさにプシュー、プシューと湯気が漏れ出ていた。
2人は何事もなかったかのように再びお喋りを始めている。
…ありえない。
そもそもビス打ちをミスったのはプリケツ野郎だ。
それが全く非難されずに全て私のせいにされるというのはおかしくないか?
私は板金上のビス計8個を穴が空くほど凝視し、それまでの3倍ほど時間をかけて点検することにした。
そしてプリケツ女が打つビスのほとんどは、微妙に斜めに傾いていることを発見した。
「ちょっと、ビスが斜めになりやすいから自分でも確認してくれる?」
ぶっきらぼうに女に言うと、女は目を丸くして「はあ?」と訴えてきた。
A「なに? ビスが斜めだったら(社員に)言わなきゃダメじゃん」
私「言うほどじゃないの! 斜めになりがちだって言ってんのよ」
A「なに? 意味がわからない」
蒸気がマックスになって頭の毛が吹き飛びそうだ。
J が隣で「斜めになりやすいんだって」と捕捉するのが聞こえた。
私は大きく「バカじゃないの?」と書きなぐったような顔をつくって、ムスッとしたまま自分の作業に戻った。
頭の中では「ありえない、ありえない、ありえない」の連呼。
すると今度はプリケツ女が日本人社員を呼びつけ、「ビスがちょっと斜めになるのはダメ?」と甘い声を出して聞くではないか! なんだそれ?????????
日本人社員は「これねぇ~、そうなんだよね、どうしても斜めになるんだよねぇ」などと相づちを打ち、その横で女がこちらをチラと見ながら社員に何やら吹き込んでいるのである。
社員は「うんうん、うんうん」と頷くばかりで、女の真っ赤な口紅に接近されてはお手上げといった様子。
・・・・・・・・・。
私は言葉を失った。
こいつら、もしここに井戸があれば上から突き落としてやりたい…。
その後の私の葛藤たるや……… また明日書きます。
つづく。
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