アジアはでっかい子宮だと思う。

~牧野佳奈子の人生日記~

気づき。

2014-12-01 | 2014年たわごと

朝7時出発、7時半集合、9時~21時まで12時間労働の1日。

今日やったのは某イベントの撤収作業で、私はひたすら床を吹いたり、ひたすらホウキ掛けをしていた。

お陰で足はパンパン、手には豆ができたくらい。

 

全くサステナブルな働き方ができていない私は、ついに生活が苦しくなって今年9月からバイトを始めた。

バイトなんて、実に11年ぶり。

今まで、母に「フリーター」と言われる度に「フリーランス」と語尾強調で訂正してきたのに、それもできなくなってしまった。
ほんの些細なプライドもどきが、35の誕生日を前に、あっけなく崩れたのだった。

 

しかし何はともあれ、イベント設営&撤収というこのバイトは、翌週の空き日をメールで申告するだけで、月に何日働いても(もしくは何ヶ月に1度しか働かなくても)自由というお気軽さ。

しかも、「いらっしゃいませ!」とか作り笑顔で言わなくてもいいし、無理してスーツを来たりハイヒールを履いたりすることもない。

守るべきルールといえば、作業中にヘルメットを被ることくらい。

朝は家を出発する時間(事前申告制)に電話までかけてきてくれて、寝坊していないかを確認してくれる。

 

それで、初日こそ泣きそうになったものの、それなりに仕事内容には慣れて、体力も少しずつついてきた。

とはいえ思い切り体育会系なので女子は少なく、10~20人に1人くらい。

でも逆に気を遣ってくれるので、女子用の仕事を与えてくれることが多いのは本当にラッキー♪

と甘えさせてもらっている。

 

で、慣れてくると単調な仕事なのでいろいろ考えるようになる。

今日は、好みの男性について考えた。

 

ちょうど現場には、別の下請け会社スタッフも合わせて30人くらいの男性がいた。

そのうち、初めて見る人は25人くらい。

ほとんど知らない男の子ばかり、それも20代から40代前半くらいの、若いの揃いだった。

 

自分は比較的出会いの数が多いと思ってきたけれど、それだけたくさんの男の顔を見比べる機会は、恐らく今回が初めてだった。

別に顔なんか見比べなくたっていいんだけど、今日は、その中にイケメンがいたのです。

顔立ちがやたら整った、やや南国顔のイケメンが。

それで急に疑問が沸いたのだ。

 

カッコイイの基準って、なんだろう…。

 

バイト先での私は超地味なので、特に用がない限り、誰とも何も話さない。

なので個人情報はおろか、各人の性格さえ全く分からない。ということは、カッコイイかどうかは100%顔で判断していることになる。それも無意識に。

 

私は一人一人、カテゴライズしていった。

アリ/ナシ/ややアリ/ややナシの4段階。

当初イケメンだと思った南国顔の彼は、当然アリと思ったけれど笑顔がイマイチだったのでややアリに。

顔が整っているわけではないけれどお洒落でいい感じの人、顔はいいのになんとなく感じが悪い人、特徴という特徴が何もなくて判断に困る人、顔よりもお腹に視線がいってしまう人、など本当に様々いるが、アリの人は直感的にすぐピピピとマークできるし、ナシの人も即効で判断が下されて手っ取り早い。ややアリとややナシは結局どっちでもよくて、ぼやっと「普通」というカテゴリーに分類されていった。

 

ここまでで充分、私は嫌なオンナだと承知しているが、これほど勝手にオトコを分類するにあたっては、同時に「自分は彼らの目にどう分類されているか」を意識せざるを得ないわけで。

 

私は明らかに、99.9%の男子たちにとって「ナシ」の存在だった。

そんなのは敏感に察知できる。

誰も私なんかに興味のキの字も持っていない。

だって休憩時にトイレに行ったら、前髪は白髪ハゲが目立っているわ、服装はダサダサのおばさんファッションだわ、顔も蒼白で手入れなし、髪型もボサボサで寝起きのまま…というのが明らかだったもの。

家出る前に鏡見てこいよ、と自分で突っ込むくらいババア化したオンナに寄ってくるオトコなんてのは、せいぜい50を過ぎた寂しがり屋のオヤジくらい。(それでこれまた私がオヤジ好きだから、その地位に安住してしまうのも問題なのです)

…そういうことを、オトコをカテゴライズすると同時に痛烈に認識するわけです。

 

なので自分のことは置いといて。

私は考えた。

 

「アリ」とカテゴライズするオトコの特徴は何か。つまり自分はどんな人が好みなのか。

1、色気がある

2、適当な感じがする(寛容そうである)

3、社交的でオープン

 

うーん、まさに。

 

「ナシ」はというと、

1、いらちな感じがする(心が狭そう)

2、もさっとしていて特徴がない

3、衛生的でない

 

それは見事に顔立ちに関係なく、たとえばナンバー3に入るほど整った顔の某君は、私的には「絶対ナシ」だった。

 

なるほど、自分の好みってそういうところなのね、と深く納得。

それと同時に、絶対に譲れないほどの好み3原則が、外見だけでほぼ判断できてしまうという事実に驚いた。

 

っていうことは、私も一端「ナシ」に分類されたら、ほぼ挽回不能になるかもしれないってことじゃん。

がーん、それは悲しい。

なぜなら、私はスルメタイプだと自負していて、見た目は悪いけど味わい深いわよ、というのを売りにしている(ような気がする)から。

 

だけど意中になった人がスルメに目もくれない人だったらどうするのよ…と私は初めて(というかようやく)見た目も大事なことに気がついた。

 

…そして再度鏡を見て、ガクッ。

 

帰り道、終わり時間が早まったお陰で閉店時間に間に合ったので、ユニクロに立ち寄って服を買った。

せめてもの、償いに。

 

人生にはカネがかかる。

生きるということは、磨くってことだ。

中だけじゃなく、外もちゃんと。念入りに。

 

あーあ。

 


(今日の現場のトイレ。「荷物置きにお使いください」という手編みカゴに感動~)


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