ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2019年J2リーグ第32節 横浜FCvs大宮アルディージャ

2019-09-19 17:07:15 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の横浜FCの記事はこちら(28節・琉球戦)
※前回の大宮の記事はこちら(17節・京都戦)

16戦連続無敗を記録するなどで順調に勝ち点を伸ばしてきた大宮。
当然上位をキープしてきたものの、引き分けの多さで波に乗りきれない部分もあり。
その隙を突いて連勝を重ね、現在2位にまで浮上しているのが対戦相手の横浜FCなのですが。

無敗が止まってから(正確には止まる直前)、高木琢也監督のサッカーに不可欠な1トップであるフアンマ・デルガドが、コンディション不良のためなのかロビン・シモヴィッチとの併用になってきている現状。
フアンマは22節・鹿児島戦でハットトリックを達成して以降は得点無しで、23節以降はシモヴィッチが4得点を挙げる活躍を魅せているものの、ポストプレイヤーとして欠かせないのがフアンマ。
そのフアンマが出場出来ない・不調で機能しないとなれば攻撃では非常に苦労する、というのが今季の大宮の印象。
近況は3試合未勝利(2敗1分)と苦戦気味です。

夏の補強でマリノスからイッペイ・シノヅカを獲得、サイドアタッカー兼プレースキッカーとしてすぐにレギュラー定着。
この日も右ウイングバックでスタメン出場しています。

立ち上がり、大宮の攻撃で目立ったのがディフェンスラインからのロングパス。
その送り先は例によってフアンマかと思いましたが、この日はシノヅカ・酒井の両WBを走らせての、敵陣サイドの奥目掛けてのパスが多かったです。
シノヅカをより生かす意図なのか、あるいは出来るだけ満身創痍のフアンマに頼らない組み立てをしようという配慮か。

この攻撃を軸に、クロスが上がる回数を多くしてきた大宮ですが、シュートには中々繋がらず。
惜しかったシーンは前半14分の左コーナーキックからの攻めで、キッカーシノヅカのニアへのボールを河面がフリック。
そのボールを河本が足で合わせゴール方向にコースを変えたものの、横浜FCDFカルフィン・ヨン・アピンにかき出されてゴールは奪えません。
そうこうしている内に、次第にゲームの流れは横浜FC側に傾いていきます。

13戦連続無敗を継続中の横浜FC、その内訳も7連勝を含む10勝を挙げているなど文句無しの成績。
停滞気味の京都・大宮を抑えて現在2位に居るのは当然といえば当然で、悪い流れは見当たらない、とは言い過ぎでしょうか。
齊藤光毅を筆頭に、主に2列目で起用される松尾・中山・齊藤功佑の若手組の活躍が、良い感じでベテランの多いチームに活力を与えているという図式。

さらなる刺激を与えようという意図なのか、この日は大ベテラン・中村をボランチとして起用する手を打ってきた下平隆宏監督。
今夏J2に満を持して(?)初上陸してきた、言わずと知れた名選手である中村。
2年前はJ1でもまだまだ健在なパフォーマンスを魅せて磐田を上位に導いていただけに、当時に準ずるプレーが出来れば激務であるボランチもこなせるでしょうが、やや博打に近い起用なのも確かです。(試合後のコメントでは、同じベテラン・松井の休養のための起用だったとの事)
今季磐田では僅か2試合のみの出場、チームが低迷した事もありしばしば議論の対象になってきましたが、体調面は万全な事を新天地でアピール出来るかどうか。

流れが傾いたのは前半33分、大宮のフリーキックの攻撃からのカウンターでした。
このフリーキックでボール際に立っていた河面・シノヅカが、チョンと蹴り出す→止める→そこからクロスというトリックプレーを演じたものの、クロスはあっさりとブロックされて横浜FCの攻撃に。
左サイドをドリブルするレアンドロ・ドミンゲス(以下Rドミンゲス)が、茨田に阻まれ倒されて反則。

そのフリーキック、ボール際に立った中村とRドミンゲス、先程の大宮と同じトリックプレーを演じます。
Rドミンゲスのクロスはクリアされますが、その後セカンドボールを何度もクロスに繋げ、最後はシュートで終われた横浜FC。(伊野波のミドルシュート・枠外)
トリックプレーのお株とともに、流れも奪い取った瞬間だったでしょう。
ちなみにその後2度もフリーキックの機会を得、同じくそのトリックプレーを見せた中村とRドミンゲス。

前半終わり際の45分、相手のクリアボールを田代が縦へ送り、イバのポストプレイで右サイドに来たボールを北爪が受けるとドリブルで疾走。
上がったクロスはファーサイドで松尾がトラップで落とすと、飛び出してきたGK笠原をかわしますが惜しくもシュートは撃てず。
アディショナルタイムには武田のパスを受けたRドミンゲス、イバとワンツー→中山とワンツーで前進し、ダイレクトでシュートを放ちます。(枠外)
良い流れを持ったまま前半を終えた横浜FC。

後半が始まり、大宮キックオフ直後のロングボールを、前半目立たなかったフアンマが収めにいきますが届かず。
そのボールは奥抜が拾いクロスに繋げたものの、フアンマの不調を伺わせるシーンを見せてしまい、以降も横浜FCのペースは続きます。

後半5分、中盤で中村がパスを散らしゲームメイクし、彼のパスを受けたRドミンゲスがエリア内へスルーパス。
反応したイバがエリア内右からシュートを放つも、DFに当たって枠を外れます。
12分には右サイドで北爪の縦パスを受けた中山、対面の大宮・酒井をかわして奥からグラウンダーでクロス。
これをRドミンゲスがシュートしますが、大きく外してしまいます。
13分は中村の技からチャンス、右サイドで茨田・フアンマに囲まれながらもドリブルで抜き、そのまま左へサイドチェンジ。
武田→松尾と渡り良いクロスが上がるも、GK笠原が飛び出してパンチングで防ぎます。

対照的に大宮は、前半のようにロングパス一本では中々チャンスを作れず我慢を強いられます。
9分、ショートパスの連続で右サイドを攻め、三門→茨田→シノヅカと渡り突破。
そしてシノヅカがクロスを上げ、絶好のボールがフアンマのヘディングシュートを生みましたが、シュートは惜しくも枠外に。
好機を逸してしまったフアンマ、17分にシモヴィッチに交代となります。

前半のフリーキックと同様、後半もとあるプレーの応酬が垣間見られます。
後半20分右サイドから横浜FCのスローインになると、北爪はロングスローを選択します。
イバの頭目掛けて投げ入れ、イバは期待に応えて合わせるものの、ボールは力なくGK笠原がキャッチ。
すると27分、大宮もロングスロー攻勢が始まる事に。
こちらも右サイドから、シノヅカがシモヴィッチをターゲットに投げ入れますが、誰にも合う事無くゴールラインを割ります。
その後双方1度ずつロングスローの機会がありましたがいずれもシュートに結び付かず。

21分の横浜FCの攻撃、武田のクロスをイバが収め、そこから反転シュートを放ちますが枠外に。
すると大宮も24分、シノヅカのサイドチェンジのパスを受けた酒井がエリア内に進入し、左からグラウンダーでクロス。
これを奥抜がトラップし、こちらも反転シュートを放ちますがブロックに阻まれるという具合に、双方プレーの応酬ぶりが印象に残るゲームとなりました。
まあこちらはただの偶然なのでしょうが……
このプレーの直後に大宮は奥抜→ダヴィド・バブンスキーに交代、横浜FCも29分にイバ→戸島と交代します。

一方でボランチの中村は交代する事無く最後までプレーを見せます。
ボールロストし相手の攻撃になる場面も何度か見られましたが、その際にプレスバックして自身でボール奪取する姿勢を見せるなど、コンディション面は問題無さそうでした。
40分にはビルドアップに加わりパスを受けにいったものの、ヨンアピンのパスが読まれてプレスを受け大宮・富田(茨田と交代で出場)に奪われ、シモヴィッチのシュートに繋がれたのが最も危なかったシーン。
不安は無くはなかったものの、無失点でゲームを終われたのはとりあえず良かったでしょう。

45分の横浜FC、GK南のスローイングからカウンター気味に攻撃。
Rドミンゲスが右に展開し、北爪のクロスは跳ね返されるものの、こぼれ球を拾ったRドミンゲスがもう一度クロス。
これを戸島がヘディングで合わせましたが、シュートは無情にもゴールバーを叩き得点ならず。
結局最後まで双方ゴールネットを揺らす事無く、スコアレスドローで試合を終えました。

上位対決に相応しい接戦で、どちらも一歩も譲る事無く。
ただ大宮の方が、前半のフリーキックの場面のようにどこか余所行きのような戦いが見られたのに不安を大きく感じました。
セットプレーの場面で大前が居れば……(前節・町田戦で負傷交代)というのは禁句でしょうが、DF陣も河本・櫛引(今夏名古屋から移籍)がこの所新たに定着しているのもあり、前半とは微妙にサッカーが変わってきているのかもしれません。
現状4試合続いている未勝利、早く終わらせて自信を取り戻したい所です。

コメント
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