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2020年J2リーグ・開幕前の編成の雑感~4

2020-02-05 16:25:59 | 雑記

その1 その2 その3

移籍情報についてはこちらを参照

・徳島ヴォルティス

プレーオフで最後まで残ったものの、結局昇格は果たせずに終わった徳島。その反動で個人昇格する選手が多数出ると予想し、その通りに梶川・野村・内田裕・杉本と4人がJ1クラブへ移籍。ヨルディ・バイスのレンタル終了も相成って再び作り直しを余儀なくされそうなオフとなったが、J1昇格が見えて来たという自信からか、選手獲得にも積極的に動いた。
まず梶川が抜けた正GKの穴には、ヴェルディの正GKであった上福元を獲得してすかさずカバー。足元の技術という点からも、徳島のサッカーを継続するにはベターな人選であった。
マリノスからドゥシャンを獲得、これもバイスの後釜を期待しての補強だろう。チアゴ・マルチンスと同時期に入団したものの、DFの柱となったチアゴとは対照的に出場機会を失っていただけに、反発力には期待が持てそう。
名古屋からレンタルで獲得した杉森・榎本は判断材料(前年の出場)が少なく不透明だが、逆にJ2下位の栃木からの移籍ながら、西谷・浜下の両選手には攻撃に厚みを持たせる人材としてある程度の計算が持てそう。金沢で点取り屋として活躍したFW垣田も同様である。(個人的には浜下の飛躍に期待)
密かな懸念であったリカルド・ロドリゲス監督の去就も残留で落ち着き、今季も試行錯誤の下、昇格争いに絡むシーズンとなると予想する。ちなみに新たに10番を付けたのが渡井とは少々意外だった。

・愛媛FC

神谷・下川・野澤とレンタル期間終了に伴いチームを離れたが、GK岡本に吉田眞・茂木を完全移籍させるのに成功。川村と長沼は期間延長で今季も在籍と、レンタル制度も巧くチーム強化の一手として加えている、そんな印象を受けた今オフ。(少なくとも乱発気味の松本や福岡よりは)
獲得選手を見ると、横谷・渡邊一はかつて愛媛に在籍した経験を持つベテラン。西岡大志は現所属・西岡大輝の弟と、ノスタルジックかつ縁故感が漂う動きとなった。まあこの辺は、監督・川井健太氏も現役時代は兄弟選手の一員だったので気にする事でも無いだろうが。
前年の終盤は川村をボランチとして定着させたいという思想が垣間見え、それを継続させるべくのレンタル延長だろうが、レンタル元はJ1の広島。そして思い浮かぶのが、3年間磐田にレンタルで出した後現在中盤の要となっている川辺であり、川村がその路線を歩むのは十分考えられる。
一方の長沼(彼もレンタル元は広島)は、五輪イヤーの今季に代表へのアピールを考慮しての延長と言われている。J1の方でも杉岡(湘南→鹿島)など五輪世代の動向が注目された今オフ、長沼の選択は吉と出るだろうか。

・アビスパ福岡

新監督に前年水戸の長谷部茂利氏を招聘、その流れで今オフに「長谷部アビスパ」へと変貌を始めた印象。象徴的なのが水戸から獲得した前で、彼に前年と同様心臓的役割を担わせつつ、チームを徐々に変えていくのだろう。
前年のレンタル組が一斉に抜け(8人)、再び6人の選手をレンタルで獲得。抜けた選手で完全なレギュラーといえたのは石原・加藤・初瀬ぐらいであったが、この所完全移籍への移行が殆ど行えていない(最近では亀川(現長崎)と駒野(現今治)ぐらい?)辺り、その場凌ぎ・下手な鉄砲感を増幅させている。
それはともかく、今季もレンタル補強組はそこそこ戦力になりそうな顔ぶれ。前年と違い育成型は皆無なので、そろそろ活躍→完全移籍で獲得の流れを作りたい所だが。
DF陣が5人放出、しかも石原・初瀬・ウォンドゥジェとレギュラー陣が居なくなり、輪湖・篠原・實藤が居るとはいえ再編はここからになると予想。新戦力の他、2年目の三國ケネディエブスの飛躍はなるだろうか。

・ギラヴァンツ北九州

3年間の雌伏の時(J3)を経て、J2に戻る事に成功。元来地力はあるクラブで、J1ライセンスが無い(当時)にも拘わらずにプレーオフ圏内に入る(2014年・5位)という珍事を最初に達成したチームでもある。
J3に関しては全く観ていないので不明だが、編成を見てみると、J1からのレンタルで在籍している選手が多く、今季にかけて多数期間延長。そしてチーム得点王の町野に至っては完全移籍させる事に成功しており、地味ながら確実なチーム強化を果たしている、という雑感。
その流れに沿ってか、今季も3人レンタルで獲得。唯一の完全移籍での獲得が斧澤で、J1上位クラブに在籍していた(ただし出場はU23チームが殆どだが)実力を発揮できるか。
それでも助っ人が1人も居ない状況はどう考えているだろうか。もちろん下手に獲得すれば財政を圧迫するだけだが……。攻撃面では町野・高橋大・ディサロ燦シルバーノの若手トリオに、ベテランの池元が絡み得点源を形成しており、その形は下手に崩したくないという事か。

・V・ファーレン長崎

新人市場は、JFAアカデミー福島から2名獲得と、元代表コーチである手倉森誠監督らしい人選。
大方の予想通り呉屋は残せずだったが(柏移籍なためレンタル元のガンバの方が痛手だろうか、それともまだ一美(横浜FCに育成型レンタル)が居るからいいやなんて思っているのか)、秋野とビクトル・イバルボを完全移籍させ、カイオ・セザールは期間延長で残留。
秋野とカイオのドイスボランチは年齢的にも鉄板だろうが、さらに加藤大をレンタルで獲得するなど補強に余念が無いセントラルMF。前年天皇杯準決勝で見せたシステム変更(4-4-2→3-4-2-1)があるかもしれない。それにしても、磯村・加藤大と元新潟のキャプテンが2人揃うなんて……。
各ポジションの獲得選手の数はバランスがとれているが、テコ入れ感が強いのはセンターバック。フレイレ・二見とJ1プレイヤーの獲得に成功。徳永・角田が既に大ベテランの域なので補強は当然といえば当然だが、この2人の獲得で一気に強化されたはず……かどうかは開幕になってみるまで解らないが。
後は富樫の獲得か。J1でもそこそこ実績を挙げながら、前年初のJ2でのプレイとなった町田では今一つに終わってしまっただけに、奮起を期待したい所。

・FC琉球

シーズン終了と同時に、一気に10人以上も退団選手を発表。1年目の選手(井口・福井凛・与那城・花房)に対しても容赦無く断行した辺り、自分みたいな人間は「小野獲得でかかったコストカットかな……」という事を思ってしまったものである。
前年の夏の移籍期間にも主力の引き抜きに苦しんでいたが、今オフも上門・徳元が岡山に移籍、夏の増谷に続き短い間に岡山へ3人も出してしまう破目に。
DFに関しては、サイドバックに沼田を当てはめ、新助っ人タヴァレスが当たるのを祈りつつ、既存の岡崎・福井諒との相乗効果を図るという青写真だろうか。李栄直(リヨンジ)が割って入れるかどうかも注目で、前年終盤は構想外のような扱いを受けていたが、新天地ではポゼッションスタイルへの適合は見せられるだろうか。
MFは小野をはじめ風間兄弟・上里と揃っているが、FWは数も質も明らかに不足。実績はあるが既にベテランの阿部だけでは物足りない補強、ここに助っ人を当てはめるべきだとは思うが、上記の予算面を考慮すると厳しそうか。

コメント
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