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DAZN観戦 2021年J3リーグ第26節 カマタマーレ讃岐vsテゲバジャーロ宮崎

2021-11-12 18:21:20 | サッカー視聴記(2021年その他)

<讃岐スタメン> 3-4-2-1
GK 高橋
RCB 小松 CCB 西野 LCB 遠藤
RWB 渡辺悠雅 DH 鯰田 DH 西本 LWB 薩川
IH 下川 IH 川崎
FW 重松
<宮崎スタメン> 4-4-2
GK 石井
RSB 綿引 CB 大畑 CB 代 LSB 奥田
RSH 徳永 DH 千布 DH 前田 LSH 渡邊龍
FW 梅田 FW 藤岡

今やJ3でも下位の常連となってしまっている讃岐。
今季だけで見ても、開幕2試合目で上野山信行監督(GM兼任)が辞任と、傍らから観ていても内部で不穏な事象が滞留しているようであり。

2018年にJ3降格してしまうまで、北野誠氏が9年間監督を務めた事が白眉であった讃岐。
辛うじてJ2の崖にしがみついて来たという状態から、一気にタガが外れてしまったという感じの現状であり、建て直す秘策はあるのか。
度々話題になっていた練習場問題(固定の練習場が無い)は前年に共用ながら固定化され、また近い将来新たな練習グラウンドが完成するとの事ですが、果たしてそれがチームを好転させる切り札となり得るでしょうか。

現在の監督はゼムノヴィッチ・ズドラブゴ氏で、まずは守備からという建て直しが図られている(と思われる)チーム。
後半戦は無失点試合5度と一定の成果は見られますが、反面攻撃力の停滞ぶりが加速してしまい。
6試合連続無得点を継続中で、かつ総得点17は、この日の対戦相手・宮崎の2トップ(藤岡・梅田)の2人(18点)よりも少ない数字。
しかも前節・今治戦(0-0)では、とうとう公式上でシュート0を記録するなど、悲惨を通り越して喜劇的ですらあります。
ゼムノヴィッチ氏は既に今季限りでの退任が決まっており、守備力を彼の置き土産とする事で目に見えている課題を改善して浮上の切欠を掴むのは来季、と好意的に解釈すべきでしょうか。

試合が始まり、入りこそ讃岐が敵陣に攻め上がるシーンが目立ち。
両ウイングバックのクロスから、コーナーキックを得て押し込む事数多。
そして前半7分、一旦攻撃が途切れるも宮崎のバックパスにプレッシングを掛け、GK石井のキックを重松が遮断。
右サイドで川崎が拾ったのち中央へ送られ、こぼれ球を西本がシュートするもブロックに阻まれ、尚も左からの薩川のクロスを西本が合わせるも枠外に。
しかし前者は眼前でのブロック、後者は映像では相手DFに当たったようにも見え(判定はゴールキック)たためか、公式記録上ではシュートにカウントされなかったようであり。
前節の事もあり「未だシュートの無い讃岐」と放送席で語られるのが止まるのは、後半半ばまで待たれる事となりました。

そんな入りを描いた讃岐でしたが、以降すっかり打ち止めに。
宮崎のクオリティ溢れる攻撃の前に、ひたすら5-4-1ブロックで構え押し込まれる展開を余儀なくされます。
8分には最終ラインからショートパスをひたすら繋ぎ、中央で徳永の縦パスから梅田→千布→梅田とワンタッチでエリア内へ渡り、その流れのまま梅田がダイレクトでシュート。
しかし右ゴールポスト外側に当たって枠外と、惜しい所でモノに出来ず。

2センターバック+ドイスボランチによるボックス型が基本線の、この日の宮崎のビルドアップ。
ボランチの1人が、常に讃岐のブロックの前線である「4-1」で形成される五角形の内部に位置取り、言わば「1人で5人を困らせる」ような形を常駐させます。
この形から多彩な攻撃で讃岐ディフェンスを揺さぶり、攻撃権を支配していく宮崎。
讃岐サイドはクリアがやっとという感じで、シュートどころか攻撃機会も全く得られない状況となり。

そして仕上げたのはセットプレーで、19分に得た左CK。
キッカー奥田の中央へのクロスを大畑が合わせヘディングシュート、ゴールネットを揺らして先制。
讃岐にとっては絶対に与えてはいけない先制点でしたが、耐える事が出来ず。

守るだけでは勝ち点を得られなくなった讃岐ですが、以降も一向にベクトルは前に向かず。
宮崎のパスワークに構える体勢を変える事が出来ず、24分には藤岡のシュートミス(空振り)に助けられるなど、専守が破られるのは時間の問題という状態に。

そして25分、梅田のシュートをGK高橋がキャッチし、讃岐が反撃に出ようとする所を敵陣で梅田がカットして再度宮崎の攻撃。
右サイド手前から徳永がクロス、中央で藤岡が頭で合わせるも逆サイドへ流れ、エリア内左で拾った渡邊龍がシュート。
ゴールネットに突き刺さり、早い段階で追加点をゲットした宮崎。
同時に飲水タイムが採られる事となります。

ブレイク明け、最初の攻撃は讃岐で左サイドからのフリーキック。(28分)
鯰田がゴールに向かうクロスを入れ、中央で遠藤が頭で合わせにいくという二択の場面を作りますが、スルーを選択(単に合わなかった?)した結果GK石井がキャッチ。
そして宮崎のボール保持が再開されます。
流石に2点差が付いた事で、讃岐も前から積極的にプレスにいく場面が頻発し。
しかし33分にはプレスを剥がされ、GK石井から繋げられた末にクロスにまで持ち込まれる等、中々実りません。

宮崎も無理に3点目を狙う事はせず、保持重視の趣へとシフト。
プレッシングも弱まった事で、讃岐も攻撃ではボールを持てるようになるものの、そこから何か起こるという訳でも無く。
何とかサイドを振って前に運ばんとしましたが、殆ど可変せずのビルドアップでは守る方も楽であり。
結局全くボールを前に運べず、事前情報の通りの悲惨な攻撃面が露呈してしまう事となりました。

終了間際の45分に再度宮崎の攻撃が牙を剥き、左サイドから奥田縦パス→渡邊龍ポストプレイを経て、受けた藤岡がエリア内左に入ってシュート。
GK高橋がセーブし、こぼれ球を前田がミドルシュートにいくも枠外に。
3点目は奪えずも、複数点差を保ったまま前半を終えた宮崎。

讃岐サイドは当然の如くテコ入れのため、ハーフタイムに動き。
鯰田・下川→長谷川・佐々木渉へと2枚替え。
「そういや降格した年(2018年)は、『ダブル佐々木』が目立っていたよな……」という記憶を懐かしみつつ、後半を迎えます。(ちなみにもう一人は現仙台・佐々木匠)

攻撃面の建て直しが期待された讃岐ですが、試合の絵図は前半とほぼ変わらず。
入りから宮崎が攻勢を掛け、そしてそれが続く事となります。

何とか宮崎の攻撃を凌いで反撃に出ようとするも、球際の強さでも苦戦を強いられ、ボールを前に運ぶ事すらままならない讃岐。
後半8分、徳永の反則気味のボール奪取から宮崎の攻撃、サイドを揺さぶったのち再度持った徳永が右サイドをドリブル。
そしてエリア内を突いて中央へマイナスのパスを送り、前田が合わせシュートするも、讃岐・小松のブロックに阻まれ。
13分には再び右サイド、最終ラインからのミドルパスを綿引が奥で受けると、クロスにはいかず戻したのち徳永が中央へパス。
藤岡のスルーを経て、その奥で前田がシュートするも枠外に。
安易なクロスを上げず、揺さぶってのシュートを狙いにいく宮崎、リードを保つ事で精神的にも余裕が出ていたでしょうか。

何か切欠が欲しい讃岐、14分に再度ベンチが動き、薩川→阿部へと交代。
川崎が左シャドー→左WBへとシフトし、阿部は前線に入りました。(重松がシャドーに下がった?)
16分、宮崎のスローインをカットしてからの速攻、拾った阿部がエリア内へスルーパスを送るも繋がらず。
17分には宮崎・千布からボール奪取してからのカウンターで、奪った長谷川がドリブルで運んで敵陣で展開するも、右からの渡辺悠のクロスはシュートには結び付かず。
苦し紛れながらも何とかゴールに向かう姿勢を見せる讃岐。
その一方で19分にはパスミスから宮崎に好機を作られ、奥田の左サイドからのクロスに徳永が合わせヘディングシュート、GK高橋がセーブして何とか防ぎ。

そして23分の讃岐、下がって受けた重松がスルーパスを送り、西本を経由して受けた佐々木が中央エリア手前からシュート。(GK石井キャッチ)
とうとう(記録上では)前節から続いていたシュート0の呪縛は破られましたが、状況は変わらずであり。
24分に後半の飲水タイムが採られ、果たして讃岐の意地は炸裂するか。

前掛かりになる第4クォーターの讃岐ですが、反面宮崎のフィニッシュ攻勢を受ける事に。
26分に梅田のヘディングシュート(GK高橋キャッチ)、27分には渡邊龍の中央からのシュート(ブロック)、28分にはCKのこぼれ球を藤岡がシュート(ブロック)と短時間に何度も脅かされ。
(28分に宮崎は千布・渡邊龍→小野寺・大熊へと2枚替え)

29分に渡辺悠→吉馴へと交代した讃岐。
以降は右サイドを軸に攻勢をかけようとし、吉馴自身もカットインなど突破力を見せましたが、やはりフィニッシュには遠く。
宮崎はこの辺りからパスを遮断されるシーンが目立ち始めるなど、前掛かりな姿勢(破れかぶれともいう)によるプレッシングは一定の成果は挙げていましたが、得点に至る道は中々見えてきません。
40分には吉馴が敵陣でボールカットし、遠藤の繋ぎを受けてエリア内右奥へ進入してクロス、中央で阿部が合わせましたが枠を捉えられず。
直後に重松→高木に交代と、最後はベテラン頼みの状況に。

ペースダウンする宮崎を押し込み、終盤は攻勢に出る讃岐。
アディショナルタイムに入り、右サイドからのFK、キッカー高木のクロスのこぼれ球を繋いで長谷川がミドルシュート。(ブロック)
そしてGK高橋が最前線に上がった最後のCK(相手GK石井と2人横に並ぶ姿は珍妙だった)、キッカー高木のクロスに阿部が合わせるも、やはり枠外に終わり。
結局最後までゴールを奪えずに試合終了、7試合連続無得点となってしまった讃岐。

そんな讃岐を尻目に、2位の座をキープする宮崎。
Jリーグ参入1年目にして、持ち前のサッカーを存分に発揮してJ3を勝ち抜く姿は爽快の一言であり。
問題はJ2ライセンスが無い事で、J2の降格圏に居るクラブからの期待も一身に受ける(他に福島もありますが)立場となってしまっていますが、雑音を気にする事無目標の優勝を勝ち取って欲しいものです。


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