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5月14日: 蟹星雲:時を通しての観測

2020年05月14日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

この2018年の蟹星雲の合成写真は、チャンドラX線天文台(青と白)、ハッブル宇宙望遠鏡(紫)とスピッツア宇宙望遠鏡(ピンク)のデータからつくられた。蟹星雲をつくるために爆発した星は西暦1054年に地球から最初に見られた。1999年の打上以降、チャンドラは、この星雲をしばしば観測し、そのX線観測は、天文学者達がこの壮観なオブジェクトを理解するのに役立ってきた。この蟹星雲は、チャンドラがその鋭いX線の視力で調査した最初のオブジェクトの一つであり、その後もこの望遠鏡の頻繁なターゲットであった。蟹星雲がそのように良く研究されるオブジェクトであるには多くの理由がある。それは星が爆発した強い歴史の証拠を持つ数少ないケースの一つである。この決定的な時間軸を持つことは、天文学者達が爆発とその余波の詳細を理解するのに役立つ。蟹座の場合、数カ国の観察者が、1054年に、牡牛座の方向に「新星」の外見を報告した。以来、何世紀にもわたって蟹座について学ばれた。今日、天文学者達は、この蟹星雲が、大きな星がその核燃料が尽き崩壊したときに形成される、パルサーと呼ばれる高速で回転する強く磁化された中性子星によってパワーを供給されていることを知っている。この蟹における高速回転と強い磁場は激しい電磁界を発生させ、パルサーの北極と南極から動く物質と反物質のジェットと、赤道の方向に流れ出す激しい風をつくり出す。
 
<出典>: 「星雲(Nebulae)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

<ひとこと>: 右下は可視光線の蟹星雲:参考のため掲載。


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