◇ 表示方法の変更を試しています。 ◇
スマホの方は以下のリンクからもお試しください。
最終更新日 8月26日 宇宙科学の話題 ----総合的な話題
最終更新日 8月26日 今日の宇宙 ------下の記事と同じ
最終更新日 8月26日 火星探査情報 -----火星探査情報
最終更新日 8月20日 地球観測 -------温暖化対策として
最終更新日 8月26日 ハッブル宇宙望遠鏡 --最新の発表
最終更新日 8月21日 ジェムスウェブ宇宙望遠鏡 -最新の発表
最終更新日 7月18日 アルテミス2 ------有人月周回への準備
< 待 機 中 > 宇宙ステーションは今 --日本人飛行士滞在期間
このページに戻るときは、ブラウザーの“戻る”ボタンか、閲覧先記事の“BLOG”ボタンから。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
<今日のテーマ>: 宇宙でのメンタルヘルス(Mental Well-Being)
国際宇宙ステーションでの生活は、地上での生活とはかなり異なる。クルーは毎日何度も日の出と日の入りを経験し、限られた空間で時間を過ごし、スケジュールが詰まり、微小重力に対処する。
宇宙飛行中のこれらの条件やその他の条件は、クルーのパフォーマンスと健康に悪影響を与える可能性がある。宇宙ステーションに関する多くの研究は、これらの影響を特徴付けて理解し、他の研究はそれらに対抗するための新しい技術と実践を試みている。
私生活を照らす。
ヨーロッパ宇宙機関(ESA)による現在の調査、24時間周期の光(Circadian Light)では、宇宙飛行士達が、より正常な日常のリズムまたは概日リズムを維持するのに役立つ新しい照明システムをテストしている。 LED パネルは、光のスペクトルを自動的かつ徐々に変化させ、地球上の自然条件をよりよく模倣するために日々変化する。この研究では、このシステムが概日リズムの調節、睡眠、ストレス、またクルーの全体的な健康状態に及ぼす影響についての洞察を求めている。この調査結果は、交代勤務者や極限環境あるいは遠隔地の人々の照明を改善する方法を明らかにする可能性もある。
--- 右図は乗務員室に設置された24時間周期の光実験。
毎日のリズム
ヨーロッパ宇宙機関の初期の調査である24時間周期リズム(Circadian Rhythms)は、長期の宇宙飛行とその24時間以外の光と闇のサイクルの間に、日々のリズムがどのように変化するかを調べた。この理解は、将来のミッションでのパフォーマンスと健康を改善するための対策に役立つ可能性がある。
概日リズムを決定する確立された方法は、深部体温を継続的に記録することであるが、その方法は侵害的であり不便な場合がある。この調査のために、研究者達は、長期間にわたって体の深部温度を測定するための非侵害的な皮膚センサー技術を開発した。
--- クリス・ハドフィールド(カナダ)が、概日リズム(Circadian Rhythms)実験のために額センサーを装着している。
宇宙飛行士、電話、ホーム
月や火星へのミッションでは、火星では片道30分も地球との通信が遅れる。コミュニケーション遅延評価の調査では、このような遅延が医療やその他の緊急事態を扱うクルーにどのような影響を与えるかを調べ、心理学者達が、地球からの即時のアドバイスなしに彼らの重要なタスクを完了するストレスを管理する方法を開発するのを支援した。その結果として、宇宙ステーションでは通信遅延対策をテストするためのプラットフォームを提供できることが示された。また、コミュニケーションの遅延が個人のストレスやフラストレーションを増大させ、タスクの効率やチームワークを低下させることも確認された。トレーニング、チームワーク、テクノロジーの強化によって、これらの問題を軽減または予防できることも示唆された。
これが宇宙のあなたの脳です
ニューロマッピングは、宇宙飛行中の脳の構造と機能、運動制御、マルチタスク能力の変化を研究し、ミッション後にクルーが回復するのにどれくらいの時間がかかったかを測定した。この研究から発表された結果には、宇宙飛行による空間作業記憶への影響は見られなかったが、脳の接続性に大きな変化が見られることが確認された調査が含まれている。別の論文では、ミッション期間とミッションの間隔が長くなるにつれて、脳の体積が大幅に増加したことが報告されている。研究者達は、ミッション間の間隔が3年未満では、完全な回復には不十分である可能性があることを示唆している。
--- 左上の図:NASAの宇宙飛行士ケイト・ルービンズが、ニューロ・マッピング調査のための操作を行っている。
日記の記載
ある調査では、クルーは毎日日記を書き、研究者達が健康維持に関連する問題を特定するために分析した。この研究では、宇宙で長時間過ごすことに関わる行動上の問題をランク付けするための初めての定量的なデータを提供した。ほとんどの日記の記載は、仕事、外部コミュニケーション、調整、グループインタラクション、レクリエーション/レジャー、機器、イベント、組織/管理、睡眠、食事の10のカテゴリを扱った。この報告書は、これらの要因が人間のパフォーマンスにどのように影響するかについての洞察を提供し、クルーが宇宙飛行に備え、宇宙での生活と仕事を改善するための推奨事項を含んでいた。
このショットは捨てない
宇宙ステーションのクルーは、クルーの地球観察(CEO)のために故郷の惑星の写真を撮る。これらのイメージは、人間と自然現象が時間の経過とともに地球をどのように変化させるかを記録し、都市の成長、サンゴ礁や氷山などの自然システム、土地利用、海洋イベントの研究など、地上での豊富な研究を支えている。時間が経つにつれて、研究者達は、これらの写真を撮ることがクルーの精神的健康も改善することに気づいた。彼らの多くは、自由時間の多くをキューポラからの撮影に費やしている。
バーチャルリアリティ・テスト
ヨーロッパ宇宙機関の VR メンタル・ケアでは、ミッション中の宇宙飛行士に精神的なリラクゼーションと一般的なメンタルヘルスを提供するためのバーチャルリアリティ(VR)技術をテストしている。参加クルーはヘッドセットを使って、360度の高品質なビデオとサウンドのシナリオを視聴し、体験に関するアンケートに回答している。
--- 右下図
<ひとこと>: 大判はそれぞれのイメージのリンクから。