ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 我が家の問題 」  奥田 英朗

2016-02-04 21:29:08 | 
   「 我が家の問題 」 奥田 英朗

     

前作の「 家日和 」を読んで、これはシリーズ第2弾です。 第3弾の「 我が家のヒミツ 」も出ているので、図書館に申し込んできました。
ありそうな6つの家族の話で、作者の体験談かなと思ったら、なんと、奥田氏は一人暮らしで全て想像で書いたそうです。
専業主婦が2編、新婚のサラリーマンが2編、女子高生と前作に登場の作家さんの家庭の話です。

〔 甘い生活? 〕
32歳の会社員・田中淳一は、18歳で上京して14年間独り暮らしをしていたが、結婚してから息苦しさを覚え、お腹がゆるくなり真っ直ぐ家に帰るのが苦痛になる。
妻は、料理も一から手作りで掃除もきちんとして将来の子供の事、家を買うことなど計画も完璧。不足はないのに、窮屈で自分の時間が無くなったようで帰れない。
同僚のアドバイスで本音を言い合い、夫婦げんかが始まり、そこから本当の夫婦になっていくのか。

千原ジュニアさんが結婚してから、急な環境の変化で、蕁麻疹が出来て、耳が一時期聞こえなくなった話をしていたのを思い出しました。

〔 ハズバンド 〕
どうやら夫は会社で仕事ができなくてお荷物だと知った妻は、一計を案じてお弁当作りを始める。
お弁当を持っていくようになって、お弁当がOL達に関心を持たれて、性格は悪くない夫はどうやら職場では疎まれていないのを知る。
めぐみは今日もお弁当の献立を考える。         めでたし、めでたしです。

〔 絵里のエイプリル 〕
両親が不仲で離婚の話が出ているのを偶然知った絵里は、友達に相談する。 弟にも話したら、或る日の夫婦喧嘩を聞いてしまっていて、とうに知っていた。
弟は「夫婦の問題だから、子供のことで我慢することはない」と、両親に話すことをすすめる。

子供のために不仲な夫婦が仮面夫婦を演じるより正直に生きてほしいと、高校生ぐらいの子供はしっかりしているなと感心しました。

〔 夫とUFO 〕
お人好しの夫は、仕事でいくつものプロジェクトを押し付けられ、壊れる寸前になっている。
そのことを、元同僚に聞いた美奈子は、決心して、夫に「 彼方が大事だから仕事を辞めて。 健康第一、家族も第一、お金はずっと下 」としばらく会社を休む約束を取り付ける。 いい夫婦だな~

〔 里帰り 〕
岸本幸一と沙代は結婚して初めてのお盆に、夫婦で夫の実家の北海道と妻の実家の名古屋に里帰りした。
どちらでも歓迎され、これからも毎年行くことになった。 

〔 妻とマラソン 〕
妻が趣味でマラソンをはじめ、東京マラソンに出ることになり、作家である夫の大塚康夫と双子の息子、恵介と洋介は横断幕を持って応援にいく。

一番グッとくる作品でした。 母親のマラソン出場で、家族が一致団結して応援に回り、フルマラソンは初めての里美は必死で走ります。
4人の仲良し家族に、私も応援して、完走後は康夫と一緒で鼻の奥がつんとしました。



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  ありがとうございます

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