ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 私はあなたの記憶のなかに 」  角田 光代

2019-09-13 00:01:18 | 
    「 私はあなたの記憶のなかに 」  角田 光代

           

記憶にまつわる8つの短編集。 雑誌やアンソロジーに掲載、収録されたものをまとめているので、読んだことがある作品もありました。
どれも読み終えた後にスッキリしない後味の悪さが残りますが、出来事を過去の記憶の思い出として、前向きな方向に歩んでいる感があるので少しは希望があるかも。

「 父とガムと彼女 」「 猫男 」「 神様のタクシー 」「 水曜日の恋人 」「 空のクロール 」「 おかえりなさい 」「 地上発、宇宙経由 」「 私はあなたの記憶のなかに 」

「 空のクロール 」は、いじめを扱っていて、どうにもやり切れない。
泳げないのに水泳部に入って、花形選手とクラスメイトからいじめを受ける。
初めはパシリに使われ、無視され、トイレで水をかける、物を隠す、体操服や水着を切り刻む、汚物やごみを投げ入れるなどのいじめを受ける。
周りはいじめに参加するか傍観。やっていることは子供だが、残酷でイライラする。 助けを求めるすべはないのか?
新聞でいじめでの自殺者の記事を目にすると、心が痛む。 いじめた方は、すっかり記憶から消して大人になっていくのに。  

表題作の「 私はあなたの記憶のなかに 」は、前日まで何の変りもなく寝て目覚めると、妻が書置きを残して姿を消していた。
チラシの裏に書かれていた書置きの、妻との思い出の場所を探して歩くが見つけられない。
興味深く読みましたが、消化不良気味。 なぜ出て行ったのか、どこへ行ってしまったのか?

「 地上発、宇宙経由 」 は、間違いメールから始まる物語。 なんとなく良かった。


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