酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

正男くん毒殺!!

2017-02-15 16:26:55 | テレビ
 トランプ劇場にかまけているうちにとんでもない事態が起きた。ディズニーランドが大好きな北朝鮮の金正男がマレーシアで毒殺されたというのだ。

 《【ソウル聯合ニュース】韓国の政府消息筋は14日、北朝鮮の故金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄である正男(ジョンナム)氏が13日午前(現地時間)、マレーシアで殺害されたと明らかにした》

 昨年夏以降、核実験やミサイル発射を繰り返し国威発揚を図っていたはずの北朝鮮だが、体制の動揺と混乱は容易ならざるところまできているようだ。下の朝日の記事にあるように、金正恩がかねて正男を亡きものにしようと考えていたことは疑いない。だが、手は下さなかった。というか、下せなかった。母違いとは言え、兄である。実行した場合、国内はもとより中国などから強い反発を受けるのは必至である。「慌てて殺る必要はない」。

 だが、ここに来て正恩の尻に火がついてきた。金王朝を支える最側近らが次々と処刑されているのがその表れだ。国民から強制的に金を巻き上げ、軍備増強に当てる。これだけでも不満が爆発寸前なのに、王朝の大官たちは私服を肥やし、優雅な生活を楽しんでいる。昨年夏、韓国に亡命した元駐英公使のテ・ヨンホは先月「(北朝鮮国内で)急激な変化があることもありうる。政権もそのことを熟知している」と述べている。

 《韓国の情報機関、国家情報院は15日午前、北朝鮮が故金正日(キムジョンイル)総書記の長男、金正男(キムジョンナム)氏の暗殺を5年前から計画していたと、国会情報委員会に報告した。同委所属議員が明らかにした。正男氏は6日にマレーシアに入国した後、13日に家族が住むマカオに赴く途中、殺害されたという》中略《2011年12月の金総書記死去後、正男氏の立場は急速に悪化。異母弟の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の指示によって殺害される可能性があるとの指摘が韓国内で出ていた。殺害の動機について、国情院は「金正男氏の暗殺は、金正恩政権樹立後、必ず処理すべき命令だった」と説明。12年ごろから、暗殺の動きが具体化したという。

 韓国政府は、正男氏が「白頭山血統」と呼ばれる北朝鮮指導者の家系である以上、正恩氏の指示や許可なしに正男氏を殺害することはできないとみている。

 ログイン前の続き正男氏の前妻と息子は北京に、後妻とフランスに留学経験があるキム・ハンソルさんを含む1男1女はマカオに住んでおり、中国の保護を受けているとした。正男氏は12年4月、正恩氏に対して「私と私の家族を生かして欲しい」という私信を送ったという。》=朝日DEGITAL

 正男を殺害したということは、それだけ正恩が体制の危機を感じているということだ。精神状態も相当悪化しているに違いない。「殿ご乱心」と諌める側近は全て排除されたようだ。この男の暴走が怖い。トランプの過剰反応も気がかりだ。

 
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「天皇」ってほんと難しい

2016-09-25 16:23:32 | テレビ
 さる8月、天皇が国民に向けたビデオメッセージで「生前退位」の意向をにじませる考えを表明したことを受け、ようやく政府が動き出した。「有識者会議」を設置して「静かに議論」するのだという。どんなお方が-と顔ぶれを見てがっかりというか、げんなりというか…。憲法や天皇制を専門にした識者はゼロ、いつかどこかで見たような人々で固めた〝お友達会議〟というのがふさわしい。

《政府は23日午前、天皇陛下の「生前退位」を検討する有識者会議のメンバーに経団連の今井敬名誉会長や東大の御厨貴名誉教授ら6人を起用すると発表した。会議の設置は同日付で、10月中旬にも初会合を開く。政府は今の天皇に限り退位を認める特例法での対応を軸に、早ければ来年の通常国会での法整備を目指しており、有識者会議で議論を本格化させる。

 会議の名称は「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」で、安倍晋三首相が開催する。メンバーはほかに上智大大学院の小幡純子教授、慶応義塾の清家篤塾長、千葉商科大の宮崎緑教授、東大の山内昌之名誉教授。会議では憲法や皇室制度に精通した外部の専門家からも意見を聴き、提言を取りまとめる。事務局は内閣官房皇室典範改正準備室が担う。

 菅義偉官房長官は23日の閣議後の記者会見で「今上陛下がご高齢であることを踏まえ、公務の負担軽減などについて予断を持つことなく静かに議論したい」と強調。有識者会議については「憲法上、天皇の地位は国民の総意に基づくとされていることを踏まえ、高い識見を有する方々に国民の幅広い意見を反映した提言を取りまとめてもらう」と語った。

 提言時期については「いたずらに対応を先延ばしするものではない。はじめにスケジュールありきではなく会議の議論の中で考えてもらう」と述べるにとどめた。有識者会議の議論の方向性がまとまった段階で、与野党を交えて議論する必要があるとの認識も示した。

 首相は26日の臨時国会召集日に実施する所信表明演説で、有識者会議で議論を深める考えを示す見通し。生前退位を巡る議論については18日に羽田空港で記者団に「期限ありきではなく、静かにまずは様々な方々からお話を伺いたい」と述べた》=24日・日経Web=。

 だいたい、会議の名称からして逃げ腰だ。「公務の負担軽減等に関する…」-生前退位を前面に据えなくてどうする。「陛下のお言葉を受けて、生前退位の検討~立法化となると憲法に抵触する恐れがある」と考えてのことだろうが、こんなことでまともな議論ができるわけがない。

 この会議にはもっと大胆な議論を求めたい。例えば憲法第一条の「国民の総意」とは何かといったことについてである。憲法改正に熱心な安倍首相のことである。第一条からきちんと考えてみようではないか。

 とはいえ、宮崎緑さんらがそのような本質的な問題について侃々諤々やりあうということはないだろう。結局、官邸と宮内庁の合作による答申に終わるのがおちだ。
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NHK質問のとほほ

2016-06-02 08:54:36 | テレビ
 来年4月に予定されていた消費税引き上げを2年半先延ばしすると安倍首相が正式に表明した。理由は「世界経済のリスクを回避するため」だという。あれこれ並べ立てていたが、いずれも苦しい言い訳に聞こえた。

 《 安倍晋三首相は1日夕、第190通常国会の閉会を受けて官邸で記者会見し、2017年4月に予定していた消費税率10%への引き上げを19年10月まで2年半延期すると表明した。「危機に陥るリスクに手を打つべきだ。内需を腰折れさせかねない」などと理由を述べた。

 安倍首相は先月27日、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)閉幕にあたっての記者会見で、世界経済について「大きなリスクに直面している」との見方を示していた》=日経com=。

 二枚舌、三枚舌の安倍の言説についてはこの際置いておく。取り上げたいのは内閣記者会の面々による質問のくだらなさだ。ゆるゆるで話にならない。「参院選で信を問う」「勝利は改選議席の過半数」と述べた安倍に、なぜ「目標に達しなかったら辞任するのか」の質問を投げかけないのか。参院選敗北→下野という安倍のトラウマ、古傷を突く価値は大いにあると思うのだが…。

 最もひどかったのがNHK官邸キャップの原聖樹である。参院選の勝敗ライン、憲法改正などの質問が続いたあと「最後に」と指名されてやおらお伺いしたのがこれである。

 《(内閣広報官) 最後にもう一問だけいただきます。 では、原さん。

(記者)
 総理、伊勢志摩サミットでは、中間層が経済的な利益を得られるような財政出動ですとか投資を行うべきだという認識で共有されたわけなのですけれども、個人消費の伸びに力強さがないことに対して、中間層が細っているですとか、あるいは格差が拡大しているという批判がありますけれども、そういった御指摘に対して総理はどのように受け止められていますでしょうか。
 また、消費増税の延期と合わせて、中間層を分厚くするための経済対策を講じる考えはおありでしょうか 》=官邸HP=。

 原質問は官邸サイドと打ち合わせて行われた形跡が濃厚だ。質問に答える安倍はメモに目を落とし、細かい数字を上げてアベノミクスの成果を強調してみせた。「よくぞ聞いてくれました」というわけである。

 原は質問の冒頭名乗ることになっている所属を言わなかった。出来レースが見え見えの質問で「NHKの原です」と名乗るのが恥ずかしかったのだろう。岩田明子や原らは「官邸御用達記者」と呼ぶのがふさわしい。

 
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オバマの花道

2016-05-11 08:45:52 | テレビ
 米国のオバマ大統領が月末の伊勢志摩サミットの「ついで」に広島を訪れることが決まったという。

 《日米両政府は10日、オバマ米大統領が今月26~27日に三重県で開かれる主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)のために来日する際、被爆地・広島の平和記念公園を訪問すると発表した。現職の米大統領による広島訪問は初めてで、安倍首相が同行する。訪問はサミット閉会後の27日夕を予定しており、オバマ氏は現地で演説し、「核兵器のない世界」に向けた取り組みを今後も継続する方針を表明する見通しだ。

 安倍首相は10日夜、首相官邸で記者団に「オバマ大統領の広島訪問を心から歓迎する。今回の訪問を、全ての犠牲者を日米でともに追悼する機会としたい」と語った。その上で「オバマ大統領が被爆の実相に触れ、その気持ち、その思いを世界に発信することは、『核兵器のない世界』に向けて大きな力になると信じる」と訪問の意義を強調した》=読売online。

 各紙は1面から社会面まで「歓迎」のオンパレード、世紀の決断のように伝えている。しかし、オバマの広島訪問は戦没米軍人を含む「慰霊」であり、「謝罪」の意図はないとされる。核廃絶に向けた決意を改めて披瀝する場と位置づけているという。

 オバマと核兵器といえば、2009年4月のプラハ演説を思い出す。「核なき世界の実現」を高らかに歌い上げ、ノーベル賞を射止めた。その後、あの決意はどうなったか。今に至るまで何もしていない。で、広島である。最初と最後を外国での「核廃絶演説」で飾るだけではないのか。オバマ自身はその気があったとしても、対抗する勢力に阻まれて何もできなかったことに変わりはない。広島で核廃絶について述べるなら、自らの非力さ、不誠実さをまず謝罪してからにしてほしい。

 オバマの広島訪問は安倍にとっては渡りに船だ。早くも政府内からは「(参院選で)外交成果として強調できる」などの声が上がっている。歴史に名を刻みたいオバマと安倍の思惑が合致したということなのだろう。

 被爆地も歓迎一色と伝えられる。本当に日本人って悲しいほどに善人で、素直だ。
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NHK、いよいよ国営化?!

2015-09-25 09:08:39 | テレビ
 近頃とみに政府寄りの放送が目立つNHK、いよいよ国営化される日が近そうだ。自民党の小委員会がNHK視聴料を義務化=実質税金化する方向を打ち出したのだ。

《自民党情報通信戦略調査会放送法の改正に関する小委員会(委員長=佐藤勉・衆院国対委員長)は24日、NHKや総務省に対し、NHKの受信契約の有無に関わらず受信料を徴収する「支払い義務化」を求める提言をまとめた。

 受信料の徴収コストは、受信料収入の10.7%に当たる735億円(2015年度予算ベース)に上り、支払率は76%(14年度末現在)にとどまる。また、インターネットでの放送番組の同時配信の本格実施に向けて、ネット視聴者の負担のあり方がNHK内でも検討課題になっている。

 そのため委員会は、不払い者に罰則を科す英国や、テレビの有無に関わらず世帯ごとに徴収するドイツの公共放送の例に言及。これらを参考にしつつ、マイナンバー制度の活用などを含めて制度を検討するよう求めた。

 また、支払い義務化で支払率が上がった場合、どの程度の値下げが可能かの試算も求めた。佐藤委員長は委員会後、記者団に「未払いの24%が納めれば、今より割引できる。総務省とNHKはしっかり考えて提言に応えてほしい」と述べた。

 これに対し、NHK広報局は、NHK内でも受信料制度の「研究」に着手しているとした上で「視聴者・国民の理解を得られることが何より重要で不可欠」との見解を示した。

 義務化の実現には放送法の改正が必要で、「事実上の税金化」などの批判もある。また籾井勝人(もみいかつと)会長は国会答弁で義務化を歓迎するも、値下げについては、放送センター建て替えなどを理由に慎重な姿勢を示している》=9月25日・毎日jp=。

 最近のNHKニュースで顕著なのは「災害報道」の異様な突出だ。少し強い雨が降るとたちまちトップ扱い。安保法案問題を押しのける勢いだ。

 この災害・気象情報偏重には理由があるように思える。きわどい政治問題は扱いたくないという心理が働いているのではないか。政府に批判的な報道をすれば官邸に睨まれ、擦り寄った報道ではリベラル派の反発を買う。ジレンマに陥った報道局の選択が災害・気象情報重視というわけだ。

 受信料の義務化は実質税金化であり、国営放送への道をさらに推し進めるものにほかならない。イギリスBBCは国営放送だが、政府とは距離を置き、手厳しい批判もいとわない。「公共放送」の今でさえ官邸や総務省、自民党の顔色をうかがっているNHKが国営化などになったら、それこそ日々大本営発表のオンパレードになってしまう。受信料義務化はその一里塚だ。
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「裸の徹子さま」

2015-06-04 15:25:27 | テレビ
 テレビ朝日のお化け番組「徹子の部屋」が先月末、めでたく1万回を迎えたそうだ。

 《黒柳徹子さんが司会を務めるテレビ朝日のトーク番組「徹子の部屋」が27日、放送1万回を達成し、同一司会者によるテレビトーク番組最多放送のギネス世界記録として認定された。

 番組は1976年2月2日、森繁久彌さん(故人)を初回ゲストに迎えスタート。2011年に8961回を迎えた時点でギネス世界記録に認定され、今回はそれを更新した。

 番組終盤に認定証を手渡された黒柳さんは「まあ! ありがとうございます。わあ、うれしい」と感激した様子。この日のゲスト、近藤真彦さんと東山紀之さんも拍手で祝った。

 番組は今年40年目。今後の目標について「とりあえず50年まで。90歳でここにたどり着くのは大変だと思いますけど、大丈夫かね」と話す黒柳さんを、近藤さんが「90歳になってもやってもらわないと困ります」と励ました》=朝日degital=。

 なにはともあれ、おめでとうございます。と口上を述べたところで、徹子お嬢様には引退を勧告したい。あまりに滑舌が衰えすぎたからだ。ここ3、4年特に目立つ。入れ歯が合わなくなってきたのではないか。

 この方はおそらく総入れ歯であろう。口の動かし方、時々マイクが拾う硬質な音…。本人も気にかけているのではないか。入れ歯だから悪いと言っているのではない。テレビのインタビュアーとして適任かどうかを問うているのだ。

 これが逆の立場、つまり「玉ねぎおばあさん」がインタビューを受ける番組ならなんの文句もない。ご自分の歩んでこられた長い道のりをゲホゲホと赤裸々に語れば「ホンにご苦労さんでした」と頭の一つも下げたくなる。が、番組司会者がこれでは困る。

 黒柳の滑舌の酷さについて気に病んでいる関係者もいるに違いない。しかし、だれも「そろそろ潮時では」とは言い出せない。それどころか「90歳まで」などと持ち上げてしまう。まさに「裸の徹子様」である。ご本人自身、このことは気づいているはずだ。「こんなしゃべり方でも頑張れる」とお年寄りにエールを送っている気分かもしれない。そう言われれば返す言葉もないが…。

 「ザ・ベストテン」の頃のキレのあるトークが懐かしい。

 
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