酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

車300台「雪埋め」

2010-12-27 06:26:21 | Weblog
 いくらどか雪とはいえ、二桁の幹線国道が雪に埋まってしまうとは道路管理の大失態だ。

 《大雪に見舞われた福島県西会津町の国道49号で25日午後9時ごろ、大型トラックがスリップして上下車線をふさぎ、後続車約300台が約12キロにわたって立ち往生したまま一夜を明かした。除雪は26日も続き、同日深夜までに立ち往生の車両はなくなった。国土交通省郡山国道事務所は27日朝までの復旧を目指している。

 25日は磐越道の会津坂下-西会津インターチェンジ間が積雪で朝から通行止めになり、並行する国道49号を走る車が多かった。同事務所は立ち往生したドライバーらに食料を配るなどした。消防によると、70代男性が気分を悪くし、手当てを受けた。陸上自衛隊郡山駐屯地は26日、隊員125人と車両19台を現地に送り、除雪を進めた》毎日JP=。

 新潟、福島県境は日本でも有数の豪雪地だ。国土交通省は両県に除雪ステーションを置き、万全の態勢を取っているはずである。

 大型トラックがスリップし、道路をふさいだのが混乱の始まりらしい。これは仕方がない。しかし、その後の処理が遅すぎる。もっと早く通行止めをしていれば、300台もが閉じ込められることはなかったのではないか。

 時間降雪量が5センチ前後に達するケースでは、除雪車を短区間で頻繁に走らせるのが常識だ。この現場ではどうなっていたのか。スリップや横転は冬の道のつきものである。この程度の雪でこんな事態になるのでは、おちおち遠出もできない。頼むぜよ、国道事務所!
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選挙事務所襲撃

2010-12-14 06:13:24 | Weblog
 12日投開票が行われた茨城県議選で、当選した無所属候補の選挙事務所に保冷車が突っ込み1人を死亡させた。茨城県警は殺人事件として調べている。


 《12日午前10時35分ごろ、茨城県石岡市若松1で、同県議選・石岡市区(定数2)に無所属で立候補している元自民県議、戸井田和之氏(46)の選挙事務所に保冷車(4㌧)が突っ込み、制止しようとした戸井田候補のおじの会社員、戸井田利雄さん(63)=同市大砂=をはねて逃走した。利雄さんは搬送先の病院で間もなく死亡が確認された。県警は殺人事件として石岡署に捜査本部を設置し、犯人の行方を捜している。
 
 戸井田氏は12日夕、事務所前で会見。11日深夜から12日未明にかけて事務所前に止めてあった選挙カーなど車両5台がパンクさせられるなどの嫌がらせがあったことを明かした。戸井田氏は「悔しくて仕方ない。おじさんが何をやったんだ」と涙を浮かべた》=毎日jp=。

 アフガニスタンなどでの選挙騒動を彷彿させる事件である。3年前の長崎市長射殺事件といい、日本の選挙もいよいよ物騒になってきた。一連の出来事がなにかの前触れでなければいいのだが…。

 今回の事件に政治的要因が絡んでいるのかどうかはまだ分からないが、おそらく、長崎のケースのように、候補個人への怨恨だろう。「あんな野郎が県議だなんて」といった怒りかもしれない。動機は何であれ、選挙妨害を繰り返した挙げ句、事務所を襲撃するなど許されるはずがない。こうした行為が繰り返され、選挙活動や政治行動が委縮することを恐れる。

 政治が非力で無力、無責任だとこうした傾向を助長しやすい。永田町の住人諸君にはその危機感が見られない。これが怖い。
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ウィキリークスと「世界」の攻防

2010-12-09 05:51:24 | Weblog
 ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジ氏が英司法当局に逮捕された。強姦などの容疑である。

 《【ロンドン時事】英警察当局は7日、強姦(ごうかん)などの性犯罪容疑でスウェーデンから逮捕状が出ていた内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ容疑者(39)を逮捕した。ロンドンの警察署に出頭してきたという。アサンジ容疑者は容疑を否認しているが、裁判所は同日、14日までの勾留を認める決定を下した。

 スウェーデン当局は11月、性犯罪容疑の訴えがあったとして同容疑者の逮捕状を請求、裁判所はこれを認めた。また国際刑事警察機構(ICPO)は同容疑者を国際手配した。

 スウェーデン当局はアサンジ容疑者の身柄引き渡しを求めるとみられるが、報道によれば、同容疑者側は引き渡しに抵抗する構えという》。

 アサンジ逮捕の狙いははっきりしている。いうまでもなく、米外交公電暴露に絡むスパイ容疑などが本筋だ。何ヵ月後かに英国→スウェーデン→米国と身柄がわたっていく可能性が高い。

 スウェーデン警察が最初にアサンジの逮捕を狙ったのは8月だ。令状を請求したが何らかの理由で取り下げた。11月に強姦容疑などで逮捕状を出したが、今度は書類に不備があり出し直したという。=《ウィキリークスによる米外交公電の暴露が続く中、米政府などがアサンジ氏への法的措置を検討しているが、同氏にとって当面の「危機」は性犯罪での国際指名手配だ。英BBC放送などによると、スウェーデン当局は3日、11月18日に出した強姦(ごうかん)容疑などの逮捕状に不備があり、英当局から照会を受けて逮捕状を出し直した》=4日付毎日=。

 なぜ、アサンジは出頭したのか。「身を守るため」というのが当ブログの第一感だ。このまま逃げ続けていると、闇から闇に葬られるかもしれない。そんな具体的危険を感じたのではないか。懐に飛び込んで事態をよりオープンにし、世界の看視の目を引きつけようという作戦である。

 アサンジと米国をはじめとする「国家権力連合軍」の戦いはこれからが本当の勝負になる。ネットは本来、無国籍でアナーキーな性格を持つ。アサンジのウィキリークスはこれを純化させたサイトといっていい。クリントンに言わせれば「悪の巣窟」のようなものだ。しかし、ことは言論や表現の自由、米国の建国精神に関わる。アメリカが下手な対応を取れば、中国のネット弾圧に手を貸す事態にもなりかねない。

 いずれにしてもこの「戦争」は長期戦になる。どちらが勝つにしても苦い勝利になりそうだ。
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ウィキリークス

2010-12-01 06:18:54 | Weblog
 ウィキリークスが20万点以上に上る米外交文書を順次公開し始めた。
米政府は大慌てだ。クリントン国務長官は「米外交の利益に対する攻撃
というだけでなく、国際社会への攻撃だ」とヒステリックな声を張り上
げ、刑事訴追に乗り出す構えも示した。

 対米追随を旨とするわが外相・前原誠司は「犯罪行為だ」と断言する
一方、日本関係文書の真偽については確認を避けた。

 しばらく世界の外交関係者は息を詰めて何が掲載されるかを見守るこ
とになる。その意味では、極めて「罪つくりな」暴露といえよう。

 今回のリークには、イラク情報のときより厳しい反応が目立つ。与え
た打撃が広範囲かつ深刻ということだ。各国外交が傷ついたのは間違い
ない。だからといって、このリークを「悪事」と決め付けるのは正しく
ないだろう。

 たとえば、日本の国連安保理入りについての中国の評価。「10カ国に
増えれば米中の影響力が低下する」「中国国民の誰も日本の常任理事国
入りを喜ばない」…。外交とはこういう形で展開していくのかと、実に
参考になる。

 各国首脳評は世間で言われていることをなぞったようなもので、言わ
れた当人も「またかよ」といったところではないか。「人の悪口は、本
人の前で吐けるぐらいのものにとどめておけ」という格言が思い出され
る。

 この暴露で外交関係が危うくなるようなら、そもそもその2国間関係は
ギクシャクしているのだ。ウィキリークスを誉めそやす気はないが、叩
き潰してはいけない存在だろう。
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