早いもので今年、2022年が明けてもう10日なる。昨年の秋の一時期には「コロナもようやく先が見えたか」と希望的観測も浮かんだのだが、そうは問屋が卸さなかったようだ。それどころか変異株・オミクロンの出現で世界の感染は急拡大、全く先が見通せない状況だ。オミクロン株は非常に感染力が強い一方、病状的な脅威は少ないとされる。これが評価を難しくさせている。ワクチン絡みの騒動も各地で頻発、テニスのジョコビッチの「入国拒否」はオーストラリアとセルビアの外交問題にもなっている。
ジョコビッチの豪入国問題については分からないことが多い。全豪オープンの主催者とビクトリア州政府は同選手に対して新型コロナウイルスワクチンの接種免除を与えている。これに中央政府が待ったをかけ、裁判所によるビザの有効性確認訴訟が始まるという段階だ。州政府などが与えた接種免除とは何か。9日の共同の記事によれば「ジョコビッチは年末に新型コロナに感染していた」という。現在も症状があるかどうかや他人に影響を与える可能性などについては不明である。感染して完全に回復していればワクチンを打ったと同じようなものーとの意見がある。新型コロナに限らず感染症では常識的な考え方ともいえる。
ただ、厳しい規制に耐えてきた豪国民にしてみれば、テニスのトッププレーヤーを特別扱いしているように映るのは無理もない。ジョコビッチ側が入国に際してもっと丁寧な説明と免除の理由を明らかにしていればここまでの騒動にはならなかったのではないか。また、ジョコはワクチン接種を否定するような言動を繰り返しているという。ワクチンを打つかどうかは個人の判断だ。打たない自由は当然ある。だが、ジョコのような影響力がある人物が「ワクチンは良くない」など言い募るのはいかがなものか。今回のワクチンは急造であり、何十年というスパンで考えると人体に何らかの影響与えるかもしれないとの危惧はある。当初、若年者への接種が控えられたのもそうした理由ではないだろうか。
オミクロン株は重症者の割合が少ないことから今回のコロナ禍を終息させる救世主とも期待されている。「みんなでかかって集団免疫!!」というわけだ。日本でも保守系政治家の一部から「新型コロナを感染症法の2類相当からインフルエンザ並みの5類に指定替えしては」の声が上がっている。しかし、ことはそう簡単ではないだろう。新型コロナの「日本上陸」から丸二年、これまでに強い規制をかけられて商売あがったりになった業種から見れば「いままでの損害をどうしてくれる」ということになる。
世界ではワクチン接種が国民の5割にも達しない国が大半だ。新型コロナが世界と人々の間に大きな亀裂をもたらしたことだけは間違いない。
ジョコビッチの豪入国問題については分からないことが多い。全豪オープンの主催者とビクトリア州政府は同選手に対して新型コロナウイルスワクチンの接種免除を与えている。これに中央政府が待ったをかけ、裁判所によるビザの有効性確認訴訟が始まるという段階だ。州政府などが与えた接種免除とは何か。9日の共同の記事によれば「ジョコビッチは年末に新型コロナに感染していた」という。現在も症状があるかどうかや他人に影響を与える可能性などについては不明である。感染して完全に回復していればワクチンを打ったと同じようなものーとの意見がある。新型コロナに限らず感染症では常識的な考え方ともいえる。
ただ、厳しい規制に耐えてきた豪国民にしてみれば、テニスのトッププレーヤーを特別扱いしているように映るのは無理もない。ジョコビッチ側が入国に際してもっと丁寧な説明と免除の理由を明らかにしていればここまでの騒動にはならなかったのではないか。また、ジョコはワクチン接種を否定するような言動を繰り返しているという。ワクチンを打つかどうかは個人の判断だ。打たない自由は当然ある。だが、ジョコのような影響力がある人物が「ワクチンは良くない」など言い募るのはいかがなものか。今回のワクチンは急造であり、何十年というスパンで考えると人体に何らかの影響与えるかもしれないとの危惧はある。当初、若年者への接種が控えられたのもそうした理由ではないだろうか。
オミクロン株は重症者の割合が少ないことから今回のコロナ禍を終息させる救世主とも期待されている。「みんなでかかって集団免疫!!」というわけだ。日本でも保守系政治家の一部から「新型コロナを感染症法の2類相当からインフルエンザ並みの5類に指定替えしては」の声が上がっている。しかし、ことはそう簡単ではないだろう。新型コロナの「日本上陸」から丸二年、これまでに強い規制をかけられて商売あがったりになった業種から見れば「いままでの損害をどうしてくれる」ということになる。
世界ではワクチン接種が国民の5割にも達しない国が大半だ。新型コロナが世界と人々の間に大きな亀裂をもたらしたことだけは間違いない。