酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

「睡眠指導」ありがとうございます!!

2014-03-26 15:15:05 | ニュース
 至れり尽せりというか、おせっかいというべきか。日本の「お役所仕事」にはつくづく感心させられる。

 厚生労働省が10年ぶりに「睡眠の指針」を見直し、公表した。従来の一律基準から世代ごとに注意点などをきめ細かに示したのが特徴だそうで、睡眠障害を抱える高齢者にはありがたくて涙が出るほどだ。

 《厚生労働省検討会は24日、眠りの質を向上させようと平成15年に策定した「睡眠指針」の改定内容を了承した。夜間の睡眠時間が短くなる高齢者に「眠ろうとして寝床で過ごす時間が長くなると、かえって眠りが浅くなる」と注意喚起し、日中の適度な運動など朝晩のメリハリある生活を勧めている。

 指針によると、10代前半までの睡眠時間は8時間以上だが、45歳では6・5時間、65歳では6時間程度。一方、寝床で過ごす時間は20~30代の約7時間に対し、75歳では7・5時間を超えるという。

 中高生らには「寝床に入ってから携帯電話のメールやゲームに熱中すると、目が覚めて夜更かしの原因になる」として、起床後に日光を浴びて体内時計をリセットするよう促している》=産経Web=。

 個人差が大きい睡眠時間に、「標準的睡眠時間」などというラインを持ち込むこと自体が誤解を招く。量より質ということもある。この指針が出たことで、また睡眠外来を訪ねる人が増え、余計な薬を処方されて医療費がかさむ。

 読売新聞の記事には厚労省が挙げる注意点が書いてある。曰く

 「若い人の場合、寝床に入って携帯電話やメールのゲームを長時間続けないこと。(中略)休みの日でも朝寝坊をしない。

  働いている人は、日中、仕事や活動に支障をきたすほどの眠気を感じるかどうかで、睡眠時間が十分かどうか判断できる。

  高齢者は、必要な睡眠時間が短くなるため、無理に眠ろうとすると、かえって睡眠が浅くなって夜中に目が覚めやすくなる。

  いまさらこんな当たり前のことを「指針」で示してどうしようというのだろう。睡眠不足の学者連中が、朦朧とした頭で書いた作文としか思えない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「小保方切り」で一件落着??

2014-03-15 09:00:42 | ニュース
 「世紀の大発見」公表から40日余、夢の万能細胞STAPが疑惑の泥沼で窒息しかかっている。登場が華々しければ華々しいほど、しおれて散るさまは哀れだ。門外漢には詳細を知るすべもないが、このままだと「すべて小保方のせい」ということになりかねない。一番反省しなければならないのはいったい誰だろう。

 理研やネイチャーの査読能力がまず問われる。外部から指摘されるまで「生命科学の常識を覆す成果」と誇りながら、一転「論文の体をなしていない」。理研のしかるべき人たちも論文に目を通していたはずだ。論文の不備を言う前に自分の査読能力のなさを恥じたらどうか。

 煽るだけ煽って舞い上がらせ、浮上力が落ちてきたと見るや足を引っ張りまくるメディアの責任も重大だ。物語ありきの報道は「佐村河内事件」と全く同様の構図だ。美談をつくり上げる報道はいい加減打ち止めにしてもらいたい。

 佐村河内の時もそうだったが、一応「メディアの側にも問題あり」というポーズはとっている。しかし、どこか他人事だ。「論文の筆頭著者の小保方晴子氏が30歳の女性であることに焦点を当てた報道が過熱した」(共同)。報道が過熱したのではなく「私たちが過熱させました」だろう。おばあちゃんのかっぽう着やらムーミングッズやら研究と関係ないことをはやし立てたのは新聞やテレビではないか。その自覚を欠くようではまた同じ過ちを繰り返すことになる。

 理研は小保方を切り捨てる方針らしい。14日の会見では「未熟、倫理観の欠如など」厳しい声が相次いだ。小保方は「会見で説明したい」と話していたらしいが、理研幹部はいまはその時ではないと拒んだという。小保方が何をしゃべるか分からず不安を感じたからだろう。


 理研が小保方をこのプロジェクトのリーダーや論文の筆頭著者に据えたのは何故か。「かっぽう着リケジョ」による世紀の発見、このインパクトに期待していたのではないか。小保方を生贄にして責任を逃れるつもりなら、理研に未来はない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする