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この世界のどこかに居る似た者達へ。

TAO IN 小山町総合文化会館 その2。

2013-11-29 20:16:56 | showman
TAOのこのツアーの1曲目は篠笛と大きな太鼓の音で幕を開けました。

セットは森の中を模した物です。木々を表した様な緑色系の色でペイントされた向こうが透けて見えるカーテンがかかっていたり、中央に階段があってここには青い色の大きな布が置かれて蛇行するように流れる川をかたどっていました。

TAOの暮らす家は九州の大分県竹田市と言う所にあります。

どうやら「阿蘇」と言う地域を一望できる「久住高原」と言う所で、山の上の大自然の中に彼らが暮らす「TAOの里」と呼ばれる場所があるようです。

空の色や風の音、太陽のまぶしさ、雲の流れる速さや、水の冷たさ。

四季が運んで来る美しさや厳しさの中でTAOの音は生まれるんですね。


結成20周年ツアーのオープニングはまさに、彼らTAOの故郷を紹介している様なオープニングです。

伸びやかな篠笛の音と、低く、地響きの様な太鼓の音。それは吹く風の報せと大地の鼓動でした。

大太鼓を叩くのはシンゴさん。客席に背を向けて叩いています。全身から立ち上る気が全て太鼓に向かっているのが分かります。

腰をとても低くして叩くその音と共に、大きな声も。

TAOは沢山の声を発しながら太鼓を叩きます。

魂の声とも言うべき気合の入ったその「声たち」もまた、TAOのライブには欠かせない音なのです。

笛の音が途切れると、シンゴさんの叩く太鼓が早くなりました。突然に振り出した強く振る雨の様に。何度も叩く巴の真ん中は模様が消えて白くなっています。連打が続き大きく振りかぶって最後の一打が入ると大きな拍手が起きました。

この直後の曲はTAOのメンバーがなんと客席の後ろから登場するのです

自分達の後ろから急に聞こえてきたゆっくりとした祭り囃子のような音に、観客達が振り返ると、そこには「TAO」と書かれたちょうちんを持ったメンバー達が太鼓をたたきながら客席を降りて来るではないですか

TAOの紡ぐリズムに合わせて手拍子の起きる客席。メンバー達は客席の通路を笑顔で太鼓を叩きながら降りて来ます。

それはまるで観客一人一人に挨拶をしているような、心のこもった演出でした。

実際、ステージのすぐ前まで来たマキさんが見えた時

「マキさぁぁぁーーーーんっ

と手を振ったら、マキさんは気がついてこちらを見てくれて

「はぁ~い

って言ってくれたんです。

感激です・・・・




今回のこのツアーでのライブは、横浜公演、仙台公演、そして小山町公演と3回観ました。

横浜公演は夏でした。もう季節が二つ位前です。その時と違っているところが。

メンバーが違います

あの人もあの人も居ない・・・あれ!?あの人初めて見るメンバーだっ

TAOはこの長いツアー中に、別軌道のライブがあったりしていつも同じメンバーでのステージではなかったのです。

なので、いつもはソロを叩かないメンバーのソロが拝見出来たり、同じメンバーでも横浜公演などの時とは違うパートを担当する姿が観れたりしました。

仙台や今回お姿拝見ならなかったTAOではベテランで、横浜公演ではソロを叩いていたりしたメンバーはこの方。


岸野央明(きしのひろあき)さん。サイトの動画がvery sexyです。女子は鼻血を出さないように。

その下の江良さんの写真も反則ですね。

TAOサイト

真ん中にひとつ置き、周囲にいくつか太鼓を置くフォーメーションで叩く曲があります。横浜では岸野さんが真ん中で叩きました。今回は江良さんが叩きます。

手拍子が起き、メンバーの表情がぱぁっとほころびます。本当に皆楽しそうに叩いてました。


あまり観た事のなかったメンバーも、以前から居るメンバーも、ステージに上がれば皆「TAO」のライブを織り成すアーティストです。

一瞬でも気を抜いたらそのリズムが狂い、美しさと強さを失う連打が続く曲に新たなメンバーも参加していました。

どこかが弱く感じたりする事はありませんでした。

「TAO」の名にふさわしいパフォーマンスでした。客席からの拍手がその証明でした。





しかし、最前列と言うのは太鼓の振動が凄く伝わって来ます。

自分の胸のあたりがジンジン震えます。

自分の中が震えて響いているような・・・。

「生」を感じました。


つづく。