leka

この世界のどこかに居る似た者達へ。

”クロードと一緒に”。

2014-05-17 18:55:06 | お芝居・テレビ
青山円形劇場にて上演中の「クロードと一緒に」と言う舞台を観てきました。

相馬圭祐さん主演。


お芝居の殆どが客を殺した若い男娼と刑事の会話でなされています。


男娼役=相馬さん。

刑事役=伊藤陽佑さん。



しかし、このお芝居の主演はダブルキャストで、もう片方のコンビは


男娼役=稲葉友さん。

刑事役=伊達暁さん。


登場人物はこの他にあと二人、速記役の方と警官役の方がおります。



クロードと一緒に公式



真田十勇士に出演した役者さんの他の舞台を観たかったんですが、今までなかなか行けませんで、今回やっと真田で豊臣秀頼役をやられた相馬圭祐さんの舞台を観る事が出来ました。


これはカナダの作家の方が書いた物語で、本国カナダやイギリスで30年に渡り公演されて来たお芝居だそうです。

日本ではこれが初公演。



男娼とは。

男性相手に売春する男性のこと。

その男の子が客の男性を殺したとして自首して来て、警察に話をしている所からお芝居は始まります。


金髪・・・と言うより、もう少し柔らかい色の髪。

紺色のズボン。ペラペラな白いTシャツの首元は大きく開いていて、浮き出た鎖骨があらわになった少年。

その瞳は何物も信じていないかの様に空虚で、疑り深く、そのくせ鋭く、刑事を上目遣いで見てはどこかあざ笑うかの様に口元が歪む。

彼が客を殺した男娼。



真田十勇士から8ヶ月ぐらいぶりの相馬圭祐さんがそこに居ました。





恐ろしく綺麗だった。







物語についてはまだネタばれはやめます。

明日、千秋楽なので。




とても痛かった。

とても寂しかった。

でも、どうしようもなく人の体温を感じて、その温かさに心が震えてしまう。

思いもよらず、涙が出ました。


オトコ相手に体を売る男の子が見た一瞬の「光り」。

それがアタシにも見えて、でも、すぐに力なく消えてゆきそうになってゆくのも見えて・・・。

きっとその一瞬の光りが舞台をぐるりと取り囲んだ他の観客達にも見えた。

何かと戦うように叫ぶように、顔を紅潮させ頬を濡らして息つくまもなく言葉をつむぐ男の子の肩越しに。



だから、女の子達は泣いてた。



なんでだか、アタシはカーテンコールで泣きの山場を迎えてしまった。

謎。





もう片方のコンビも観てみたくなって。


明日行って来ます。