第20話 ポリネシア文化センター トンガ村で・・・
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開園の時間が来たので、カヌーの船着き場に行ったら、まだだれも来ていなかった。
しばらくして、もう一度船着き場に行ったら、今度はたくさんの人が、順番を待っていた。
海に見立てた水路を、船頭さんは長い竿をつきながら、進んでいった。
船から、村々を見て回って、一番奥の船着き場で全員降りた。ここから歩いて、色々な村を訪ねて歩くのである。
あちこちから、ドンドンと太鼓の音が聞こえてくる。
最初は、フィジー村を訪れた。ヤシの葉葺きの家に入ると、全員に竹の棒が渡された。大勢の参加者は、竹の棒を使って、最初にリズムの練習をした。
気持ちよくトントントトトンと教わった通りに地面をたたいていると、司会者がウクレレを弾きながら、何やら歌いだした。聞いたことがある曲だなと思ったら、「カントリーロード」だった。アメリカ人はこの歌が好きなので、地面を叩きながらみんな歌っていた。そのあと、フィジーダンスなど見て、30分のショーは終わった。
頼んだわけではないけど、司会者が気を利かして、写真を撮ってくれた。先ほどのダンサーたちも、写真に入ってくれた。これが今回の旅の中で、私の映っている唯一の写真となった。
タイコの音につられて、トンガ村に行った。扇形の野外ステージになっていて、既に大勢の人が座ってステージを楽しんでいた。私は後から来たので誰もいない日差しの強い、Cサイドに一人座った。
司会者が、観客席に向かってターザンのように、「ワーオ」 と大声で叫んだ。太鼓がドドドドドドドーンと鳴り響いた。Aサイドの席の50人ほどの観客は、それに呼応して、「ワーオ」と大声で叫んだ。
次にBサイドの観客席に向かって同じように、「ワーオ」 と大声で叫んだ。太鼓がドドドドドドドーンと鳴り響いた。そして、同じく50人ほどの観客は、それに呼応して、「ワーオ」と大声で叫んだ。
その時になって、不安がよぎった。
Cサイドは、私ひとりしかいない。
不安は的中した。司会者は、私一人に両手を差し出して、「ワーオ」 と大声で叫んだ。太鼓がドドドドドドドーンと鳴り響いた。
観念した私は、50人分の声を出して、「ワーオ」 と叫んだ。笑い声が起こった。司会者がステージから大きな声で、どこから来たのか言った。
「ジャパ~ン」
すると、司会者は、ステージに上がるよう、大声で言った。
私は、手で “イヤイヤ” ポーズをしたが、別のトンガ人がステージから下りてきて、私はムリムリ舞台に上らされた。
舞台裏で、腰ミノをつけられて、待機していると、「ジャパ~ン」と呼ぶ声がして、またも太鼓がドドドドドドドーンと鳴り響いた。
ステージでは、言われるがまま、踊ったり、大声を出したり、太鼓を叩いたりした。いい気分にさせられて、つい調子に乗り過ぎたけど、今となっては恥ずかしい。何組かいた観客席の日本人から
「日本の恥さらし~」
という声が、聞こえてきそうな、トンガ村体験でした。
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開園の時間が来たので、カヌーの船着き場に行ったら、まだだれも来ていなかった。
しばらくして、もう一度船着き場に行ったら、今度はたくさんの人が、順番を待っていた。
海に見立てた水路を、船頭さんは長い竿をつきながら、進んでいった。
船から、村々を見て回って、一番奥の船着き場で全員降りた。ここから歩いて、色々な村を訪ねて歩くのである。
あちこちから、ドンドンと太鼓の音が聞こえてくる。
最初は、フィジー村を訪れた。ヤシの葉葺きの家に入ると、全員に竹の棒が渡された。大勢の参加者は、竹の棒を使って、最初にリズムの練習をした。
気持ちよくトントントトトンと教わった通りに地面をたたいていると、司会者がウクレレを弾きながら、何やら歌いだした。聞いたことがある曲だなと思ったら、「カントリーロード」だった。アメリカ人はこの歌が好きなので、地面を叩きながらみんな歌っていた。そのあと、フィジーダンスなど見て、30分のショーは終わった。
頼んだわけではないけど、司会者が気を利かして、写真を撮ってくれた。先ほどのダンサーたちも、写真に入ってくれた。これが今回の旅の中で、私の映っている唯一の写真となった。
タイコの音につられて、トンガ村に行った。扇形の野外ステージになっていて、既に大勢の人が座ってステージを楽しんでいた。私は後から来たので誰もいない日差しの強い、Cサイドに一人座った。
司会者が、観客席に向かってターザンのように、「ワーオ」 と大声で叫んだ。太鼓がドドドドドドドーンと鳴り響いた。Aサイドの席の50人ほどの観客は、それに呼応して、「ワーオ」と大声で叫んだ。
次にBサイドの観客席に向かって同じように、「ワーオ」 と大声で叫んだ。太鼓がドドドドドドドーンと鳴り響いた。そして、同じく50人ほどの観客は、それに呼応して、「ワーオ」と大声で叫んだ。
その時になって、不安がよぎった。
Cサイドは、私ひとりしかいない。
不安は的中した。司会者は、私一人に両手を差し出して、「ワーオ」 と大声で叫んだ。太鼓がドドドドドドドーンと鳴り響いた。
観念した私は、50人分の声を出して、「ワーオ」 と叫んだ。笑い声が起こった。司会者がステージから大きな声で、どこから来たのか言った。
「ジャパ~ン」
すると、司会者は、ステージに上がるよう、大声で言った。
私は、手で “イヤイヤ” ポーズをしたが、別のトンガ人がステージから下りてきて、私はムリムリ舞台に上らされた。
舞台裏で、腰ミノをつけられて、待機していると、「ジャパ~ン」と呼ぶ声がして、またも太鼓がドドドドドドドーンと鳴り響いた。
ステージでは、言われるがまま、踊ったり、大声を出したり、太鼓を叩いたりした。いい気分にさせられて、つい調子に乗り過ぎたけど、今となっては恥ずかしい。何組かいた観客席の日本人から
「日本の恥さらし~」
という声が、聞こえてきそうな、トンガ村体験でした。
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