シノリガモは「晨鴨」と書く。
かんむりの「日」(晶の省略形)に「辰」を組み合わせて「晨」。音読みで「シン」,訓読みで「あした」,「とき」,「よあけ」と読む。
漢字が持つ意味は「夜明け」。
この字を「シノリ」と読ませるのは,名前ならではの力技だが,この鳥にこの漢字を当てるのは,漢字が持つ景色とこの鳥の体色が符合して,とても美しい印象を与えてくれる。
すごく良い。
夜から朝に変わる濃い青に赤い曙光が差す夜明けの光景になぞらえている感じ。
(2022/09/10 龍飛崎の夜明け)
(2022/09/11 龍飛崎の夜明け)
当てられている漢字は,上述のとおり,とても美しいものだが,「図説 鳥名の由来辞典」によると,もともと,”をきのけんてう”の名で,藩政時代中期から知られていたらしい。
”しのりがも”と呼ばれるようになったのは,藩政時代後期からのようだが,その由来は不明。
”しのりがも”と呼ばれるようになったのは,藩政時代後期からのようだが,その由来は不明。
ちなみに,"をきのけんてう"を漢字にすると,たぶん,"沖の褰帳(けんちょう)"。
「褰帳」は宮廷に仕える女官を指しているので,私なりに意訳すると,"女官のように美しい海鳥"とでもなるだろうか。
さて,名前の由来について諸説ある中,鳥見人の間で,俗説として広く知られているのは,体に「シ,ノ,リ」と書かれているから,という説。
ウソだろ,と思いつつ,かなり気に入っている説だ。
字を拾えるかどうかわからないが,撮影した写真から探してみよう。
まず,「シ」。
時計回りに90度くらい回転させると,「シ」に見える。
次に「ノ」。
少しズルして,「シ」の一部から取った。
最後,「リ」。
「シノリガモ」の完成。
取り方を間違っているかもしれないが,どうだろう?
取り方を間違っているかもしれないが,どうだろう?
こう取ってもできるか。
「シ」というより「ツ」かな。
これは「ノ」で間違いなし。
やっぱズルして背中から「リ」。
楽しい。楽しい。
(2024/02/10 シノリガモ)
シノリガモ、漢字で書くと、読めませーん。
どうして「シノリ」になったのか、ずっと不思議に思っていました。
そうでしたかぁ。体に「シノリ」があるんですねぇ。
探すのが楽しいです。そして、とっても勉強になりました。
それにしても、yamameさんは博学ですねぇ。
体の「シノリ」は与太話のようなものですが,字を探すのも楽しいです。
博学は,私でなく,家にある参考書です。
鳥の名前の由来に関する本は3冊持っています。
結構面白いですよ。