老人介護の仕事では、いよいよ人生のクライマックスにさしかかった老人たちの日々に寄り添います。穏やかな日々、つらく苦しい日々その状況は一人ひとりまったく異なります。一人ひとり違うその人だけの貴重な人生を歩んでこられたのですから、仕事をとおして壮絶な人生にめぐり合うこともたくさんあります。子供に先立たれたり、妻や夫に先立たれたり・・・。ある男性は、当時3歳の子供を自転車のかごに乗せて走っていて転倒されたそうです。その時点ではなんともなかったのですが、その子が成人間近になったある日、その時の脳内出血が何年もたってから突然発症し、一人娘を亡くされたそうです。その後妻に先立たれ、1人だけになってしまいました。どんなにつらく悲しい時期だったことだろうと胸が張り裂けそうなほどです。そして長年わずらった膝の手術を行いました。結果的に痛みが取れず、日常生活に支障をきたしてきて、私たちとの出会いに至ります。悲劇的な子供の死。後を追うように妻も・・そんなつらく悲しい日々を乗り越えられたのは、家族と過ごした思い出の詰まった家を守らなければという思いでした。「町で一番、きれい」といわれた自慢の家は、生きている証そのものでした。男性は来る日来る日も掃除を続けました。笑顔も団欒も消えた一人だけの空虚とも言える空間です。男性は表情も変えずに、「この年になると動けなくなったときのことを考えるんだ。動けなくなったらいっそ安楽死をさせてくれればいいのに。・・・・」悲しげに笑い、小さく息を吐ました。ただただ、私は話を聞いて、うなづくことしかできませんでした。
さて、今日のジャズは、ソニークラークの「クールストラッティン」です。日本では大人気のソニークラークですが、本国アメリカではまったくといって良いほど無名な存在なのだそうです。というのも有名になる前に麻薬中毒が原因で無くなってしまったからなのかもしれません。ジャズで最初に本当に格好いいなと感じた曲でした。
さて、今日のジャズは、ソニークラークの「クールストラッティン」です。日本では大人気のソニークラークですが、本国アメリカではまったくといって良いほど無名な存在なのだそうです。というのも有名になる前に麻薬中毒が原因で無くなってしまったからなのかもしれません。ジャズで最初に本当に格好いいなと感じた曲でした。