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2006-08-03 20:49:54 | 日記・エッセイ・コラム

埼玉県ふじみ野市で起きた惨劇について2度目の投稿である。

この事件は、真相がわかるに従って、悲しみが増していくのである。泳げない監視員(事件当日に私も別のプールのことを指摘している)。吸水溝の蓋が外れてもその危険性を知らされていない監視員。

プールで人命を守る使命を持たされているのなら、泳げない人を雇うとなると問題があるし、吸水溝の蓋の意味がわからないなんてあり得ない。事件の原因とその構図については報道で周知のことである。次々と新しい事実が明るみになるだろう。

しかし、公共施設においては指定管理者制度が今年度から本格的にスタートし、プールの事件に象徴されるような方向に転がっていくと本当に怖いと感じる。

以下は毎日新聞からの抜粋である。

 「女の子が吸水口に吸い込まれた」。入間東部消防本部に119番が入ったのは7月31日午後1時50分。第一陣15人は9分後に現場に到着した。
(中略) 十数分後に地下ポンプ室の鉄ふたが外された。パイプは縦横に屈曲。狭い地下室では電動ノコギリが使えず、ポンプとパイプをつなぐボルトを1本ずつスパナではずした。やっと数センチのすき間が開いたのは同5時12分。「手のようなものが見えます」と隊員が叫んだ。「本当は見間違いの誤報であってほしかった。パイプ内のどこにもいないで欲しかった」と指揮官はその時の気持ちを振り返る。クレーンでプール横に運ばれたパイプに指揮官が手を入れ、瑛梨香ちゃんの真っ白な手に触れると、ひどく冷たかった。
 狭いパイプに強く押しつけられた体は手の届く所にあるのに、引き出せない。電動ノコギリで体の真上を切断することになった。体を傷つけないよう、すき間に毛布が詰められた。それでも残る空間には、危険だったにもかかわらず隊員が腕を差し込んだ。
 自分の娘の姿と重なったというこの隊員は「もうすぐ出られるよ」「もうちょっと頑張って」と震える声で励まし続けた。パイプが二つに割れ、小さな体中に無数の擦り傷を負った瑛梨香ちゃんの体が出てきたのは同7時40分過ぎ。「痛かっただろうね」「苦しかっただろうね」。回りを囲む隊員たちは泣き崩れたという。 (毎日新聞) - 8月3日

仕事中にインターネットで目にした毎日新聞の記事であった。

私も泣きそうになった。仕事中だったからこらえた。

死因は水死ではなく、脳幹損傷により即死状態だったそうである。長く苦しむことはなかったのかもしれない。でも、悲しすぎる結果だ。