金を失う道 更新記録&雑記帳

 拙HP「金を失う道」の更新内容です。

盆も過ぎましたが

2016年08月20日 15時23分10秒 | その他
昨晩、シン・ゴジラを観てきました。

夏休み中の悪ガキどもを避ける意図でレイトショーにしたのですが、見終わった感想としては、悪ガキを気にする必要は全くなかったように思っています。

それは、この映画は子供の観るものではなく、完全に大人の、それも現代日本の将来に少なからず危機感を持っているような、そんな大人たちに向けた映画(というよりは政治ドラマ)だと感じたからです。

そもそも、全編早口で、且つ矢継ぎ早に専門政治用語が乱舞しており、子供どころか大人にも理解が難しい内容になっています。

この映画に対する私見ですが・・・
この映画ではゴジラが暴れまわるシーンも少しはありますが、それは全体のほんの一部です。
それより、大半は、義務の押し付け合いで事なかれ主義の官僚や政治家、責任のなすり合いに終始し法や条約に縛られて決断力すら発揮できない国家機関、更には米国による利己主義や国際社会をも巻き込んだ暴力的な偽善主張に反論すらできない政府など、弱腰な日本の現状を的確に描いたシーンの連続となっています。
ここに、平和ボケしてしまった見せ掛けだけの国家をあからさまにし、そんな国家に対する国民の本当の恐怖心としてゴジラを描いているのではないでしょうか。

この国を正しい方向へ導くべき立場の人間たちが、保身や私欲のためにだけに汗を掻いているように見えるこの日本という国、今後、ほんとうに大丈夫なんでしょうか。
まさに、背筋も凍るような恐怖心を覚えました。

さて、話題はガラリと変わりまして。

カツミのED70ですが、缶モーターへの換装をしようかと考えています。

それで、本当に久し振りのことなんですが、上まわりと下まわりとを分解してみました。


上まわりの内部は、いっちょまえに黄緑色に塗ってあります。

おそらく、小学生か中学生のときの仕業です。

あまりに雑な塗り方に、われながら呆れ返るばかりです。

でも、下まわりのモーター配線を見たとき、なぜか頭や肩をポンと軽く叩かれた気がしました。

それは暴力やイタズラによるものではなく、やさしく温かみのある分厚い手で、ポンって。

そしたら急に淋しさとすまなさで胸がいっぱいになってしまって、胸の奥から込み上げてくるのを感じたんです。

モーターが首を振ることを考慮して、たかが子供のおもちゃにまで、こんなに丁寧なコイル巻きの配線処理をしてくれたのは、12年も前に無くなった父でした。

いまここに父が生きていたら、逢うのがちょっと恥ずかしい自分です。

官僚や政治家にグダグダ陰口を叩いていないで、もっと、背筋を伸ばして真面目に生きようと思っています。

【補足】 モーター

2016年08月20日 14時38分25秒 | 16番 車両
たつぼー様へ

昔の天賞堂が多用していたのはMV8と呼ばれるモーターです。
こんな感じ↓


これに対して、カツミやエンドウが多用していたDV18は↓です。


まー、見るからにMV8の方が強力そうですよね。

これらのモーターが多用された時代(昭和)、1モーターが1Aの電流を食うという換算になっていて。
だから12両編成で6モーターなんて電車をストレス無く走らせようと思うと、単純計算で6A以上のパワーパックが必要になるわけですから、2.7A程度を最大出力とするパックしか一般流通されていなかった当時、一般家庭ではスペース的問題もさることながら、所詮は“家庭でHOを走らせて楽しむのは殆ど無理”ということだったんですよ。
それ故、鉄道模型は、欧米諸国の評価をそのまま受けて『趣味の王様』なる呼称が、皮肉も込めて脈々と継承されてきたのではないでしょうか。
私の勝手な推測ですが。

因みに、ちょっと前の時代の汎用モーターとして多用された缶モーターというのは、↓のようなものです。


これでも、とても静かで円滑に回るし、そこそこパワーも出るようです。

なお、天賞堂のTAギヤやエンドウ・カツミが採用するMPギヤは、ウオームギヤとドライブシャフトを組み合わせたギヤシステムで、その昔、スパーギヤを繋いだギヤトレインシステム(天賞堂のギヤボックスやカツミのインサイドギヤ等)に比べて、バックラッシュや駆動の逆流がないことで伝達効率の向上や静音化などが図られています。
このような今どきのギヤシステムは、それなりに高価すぎて(昔の車両代に匹敵)、とても気軽に換装などできる代物ではありません。
だからわが家では、ギヤシステムをそのままにして、モーターのみの換装を推進しているという次第です。

ところで、昔の天賞堂はMV8を床板上に固定するのに、↓こんな構造を採用していたんですね。
目が点になりました。


形の違う2つのダボが設けられているのはゴム製のパッドで、頭の小さいダボが位置決め用、頭の大きいダボが抜け止め用です。
まるで、今どきのプラモデルで採用されている「パッチン止め」のようです。



3軸駆動

2016年08月12日 18時25分35秒 | 16番 車両
今年の5月に天賞堂のEF81を走らせたとき、MPシステムのEF70に比べて余りにも走行に違和感を感じたので、モーターの換装をすることにしました。


モーターは、EN22一般用。 ユニバーサルジョイントは2.4-2.0です。 祇園祭の頃、京都ボークスにて仕入れてありました。


でもこのクソ暑さと仕事のバタバタで、工作机に向かったのが今になってしまいました。

台車を外してみると、なるほど、これでは集電が悪いはずです。


で、まずはレールクリーナーを綿棒に浸ませて拭いてみたのですが。
殆ど効果がありません。


台車に組んだままで力を十分に入れられないのが原因だと思い、車輪を外して再度挑戦したのですが・・・


多少は改善されたのですが、ダメですね。

で、荒治療です。 エンドウの砂消しを使ってゴシゴシ。


綺麗になることを確認。


目では確認できませんが、これで車輪の踏面に傷がついているのかも知れません。
お勧めはしません。

でも、少なくともこれだけの汚れを除去できたことだけは確かです。



ということでギヤボックス内のグリスを入れ換えて台車を組み立てようとしたところ。
なんということでしょう。
1枚だけ、こんなギヤを発見!


致命的ですね。
こんなパーツ、今でも販売しているのでしょうか?
調べてないのですが、期待するだけヤボってことでしょうね。
もし、入手方法など御存知の方がおられましたら是非、ご教示願います。

取り敢えず、修理できないか、あがいてみることに。
亀裂の中へ貫通孔を開けます。


そして、不要な真鍮のバリ材と真鍮線とを使って治具を準備。


開けた貫通孔内へエポキシ接着剤を充塡し、治具でギヤ回りを締め付けて一晩おきます。


で、亀裂の補修はできたのですが。
真鍮線がねじ切れるのを怖れて締め付けが甘かったようで、亀裂のあった箇所の歯ピッチが広がっていました。
そのため、このスパーギヤはお亡くなりになりました。
上の写真でも、亀裂が完全に塞がってないことが明らかですね。 作業時は老眼で見えなかったんですよね。 ったく、アホかっちゅうねん!
 (^^;)

しかたがないので、1軸ぶんのギヤを抜いて3軸駆動のまま組みあげました。
走り自体は、とても静かで滑らかなのですが、いかんせん3軸駆動ってのがネ。
これといって不具合は出ていないのですが、牽引力などに悪影響が出ているのかもしれません。
今後、オクでの出物でも辛抱強く待ちながら、そのあたり検証してみようと思います(とか言って、ホンマか?)



しかし、これまでカツミの車両しか知らなかった我が身にあって、天賞堂製車両の内部構造には驚かされっぱなしでした。
まさか、モーターや台車の組み付けにゴムパッドやプラ板が使われていたとは・・・