【身体の科学】強靭な身体とは「病気やケガに強い身体」のこと
人体の多種の部品の中で、膜状で最大面積を持つのがヒフです。
粘膜のように粘液の分泌はありませんが、その代わりにヒフを保護する上で重要な
二つの腺から、二種類の液が分泌を続け、ヒフに潤いを与えて保護に当たっています。
粘膜と違って外気に直接さらされるヒフには、より強力な保護態勢が必要なのです。
まずは皮脂腺で絶えず体内から皮脂を分泌し、大気中の汚染物質に対抗しています。
ここでも脂溶性のビタミンAとEが特に重要な役割を果たしています。
寒さから身体を守るのもビタミンAなら、雑菌に対抗するのもビタミンA。
更にビタミンAは汗腺にも働いてヒフ面に水分を出し、体温調節を行いつつ、
皮脂と水分とで天然のクリームを作りヒフの保護にあたっています。
顔や首筋などには、入浴後に化粧クリームを塗る人も、まさか背中や
お尻・太ももまでは塗らないでしょう。
そんな物を塗らずとも、天然のクリームが、ちゃんと出てきて保護に当たってくれています。
ヒフ細胞は28日の寿命の間に、皮下組織から新たな細胞が生まれ、
14日目にはヒフ表面の角質に変化します。
身体を構成する他の細胞と同様に、ヒフ細胞も加齢と共に代謝力が衰えて、
角質がなかなか脱落しなくなります。顔面がゴワゴワして醜くなる可能性が高まります。
最後に皮脂分泌と汗の分泌を、共に適量に調整する不思議な機能は
イノシトールだけが持っています。
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