☆ 『談 合』 が何だってんだ(1)
建設業界の最近のニュースと言えば、手抜き・欠陥・献金・偽装・談合等、次から次へと悪いイメージばかりが強調されて、世間を騒がせている。
一昔前は三面記事に(犯人は労務者風の男)なんてキィワードも目にしたものだし《手抜き》という言葉は古来、土建業界からなくならない言葉で扱われてもいる。
それらの中でも昔からある《談合》は土建業者専用の言葉として暗躍し続けていて、それによりあたかも巨額の利益を談合業者達が得たかのごとく悪者扱いであっても、現在、何故か建設業界から誰もマスコミに反論していないのが情けない。
談合をしている情報があったとか、談合が明るみになったとか、新規入札方式により落札額が予定価格より大幅に下回ったと言う報道に対して、私の本音を言ってみよう。
建設業界・ゼネコンが報道に対して堂々と内容を述べない(述べられない事情もある)から、皆が口ごもっているモノを私が吐き出してみるだけである。
断っておくが私は談合に対して賛成もせず、反対論者でもありません。
官民の物件に限らず、設計図の内容を積算して発注者側にて工事予定価格が決まっているから、入札が始まるのである。
**************
仮に《10億円のZ物件》として話をすすめてみよう。
そもそも、予定価格は建設物価基準なるものから積算して工事総額を割り出したのであるから、10億円があたかも正当な金額と発注側《官》は認識し、建設業者《業》からその価格以下の応札でなければ当然、入札行為を繰り返しても落札は成し得ない。
各種工事毎に工事単価基準の幅なるものを官が決めているので、談合をしたとしても基準単価の範囲で民が積算し入札する以上、談合によるボロ儲けは考え難い事なのだ。
設計図から数量を拾い出した場合、入札参加の業者が同じ面積・同じ容積になりません。
私の経験でも《官》の積算数量に対して、生コン一つにしても100㎥前後の数量の食い違いがあったり、また、塗装面積は《業》の積算数量が少ない等もよくある事でした。
数回の入札も落札に到らず応札金額に大きな隔たりがある場合の原因として、明らかに《官》の積算ミス(小数点の間違い・積算欠落)等の場合であっても、《官》は予定価格を修正しない。
《業》が11億円程度で応札している中で、《官》はあくまでも10億円以下でなければ落札できないのが入札・落札の仕組みである。
《官》の金額に応じるには《業》の経費(純益)を含めた部分で業が自分の首を締めて、再度入札をせねばならない。
《官》の予定価格では赤字になるとしたならば、自社に決まるのを避ける為に、何度入札を行っても『安値』を提示する事はせず、他社の落札を願うものだ。
《業》の言う価格迄に工事予算が変動するならば、《業》が集まって総工費をつり上げるために《談合》は行われるだろうが、赤字受注を強いられる場合には《官》が指定業者を決める権限がない以上、順番制か抽選かでもどこかの業者が受注しなければならない。
無理やりの受注にも話し合いが必要で、それも《談合》と言い拒否されるならば、ゼネコン同士にては話し合いをするまでもなくシッポを丸めて帰るだけで、困るのは官側である。
《その2へ 続く》・・・
建設業界の最近のニュースと言えば、手抜き・欠陥・献金・偽装・談合等、次から次へと悪いイメージばかりが強調されて、世間を騒がせている。
一昔前は三面記事に(犯人は労務者風の男)なんてキィワードも目にしたものだし《手抜き》という言葉は古来、土建業界からなくならない言葉で扱われてもいる。
それらの中でも昔からある《談合》は土建業者専用の言葉として暗躍し続けていて、それによりあたかも巨額の利益を談合業者達が得たかのごとく悪者扱いであっても、現在、何故か建設業界から誰もマスコミに反論していないのが情けない。
談合をしている情報があったとか、談合が明るみになったとか、新規入札方式により落札額が予定価格より大幅に下回ったと言う報道に対して、私の本音を言ってみよう。
建設業界・ゼネコンが報道に対して堂々と内容を述べない(述べられない事情もある)から、皆が口ごもっているモノを私が吐き出してみるだけである。
断っておくが私は談合に対して賛成もせず、反対論者でもありません。
官民の物件に限らず、設計図の内容を積算して発注者側にて工事予定価格が決まっているから、入札が始まるのである。
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仮に《10億円のZ物件》として話をすすめてみよう。
そもそも、予定価格は建設物価基準なるものから積算して工事総額を割り出したのであるから、10億円があたかも正当な金額と発注側《官》は認識し、建設業者《業》からその価格以下の応札でなければ当然、入札行為を繰り返しても落札は成し得ない。
各種工事毎に工事単価基準の幅なるものを官が決めているので、談合をしたとしても基準単価の範囲で民が積算し入札する以上、談合によるボロ儲けは考え難い事なのだ。
設計図から数量を拾い出した場合、入札参加の業者が同じ面積・同じ容積になりません。
私の経験でも《官》の積算数量に対して、生コン一つにしても100㎥前後の数量の食い違いがあったり、また、塗装面積は《業》の積算数量が少ない等もよくある事でした。
数回の入札も落札に到らず応札金額に大きな隔たりがある場合の原因として、明らかに《官》の積算ミス(小数点の間違い・積算欠落)等の場合であっても、《官》は予定価格を修正しない。
《業》が11億円程度で応札している中で、《官》はあくまでも10億円以下でなければ落札できないのが入札・落札の仕組みである。
《官》の金額に応じるには《業》の経費(純益)を含めた部分で業が自分の首を締めて、再度入札をせねばならない。
《官》の予定価格では赤字になるとしたならば、自社に決まるのを避ける為に、何度入札を行っても『安値』を提示する事はせず、他社の落札を願うものだ。
《業》の言う価格迄に工事予算が変動するならば、《業》が集まって総工費をつり上げるために《談合》は行われるだろうが、赤字受注を強いられる場合には《官》が指定業者を決める権限がない以上、順番制か抽選かでもどこかの業者が受注しなければならない。
無理やりの受注にも話し合いが必要で、それも《談合》と言い拒否されるならば、ゼネコン同士にては話し合いをするまでもなくシッポを丸めて帰るだけで、困るのは官側である。
《その2へ 続く》・・・