大平公園北東端の歩道橋付近に生育している「ムクノキ(椋の木)」。アサ科(←ニレ科)ムクノキ属の落葉高木で、春に目立たない小さな花を咲かせ、晩秋に果実を稔らせる。果実は核果で直径は1センチほど。熟した果肉は干し柿や栗のような甘みがあり美味しい。ムクノキの葉には“珪酸”が含まれていて、桐箪笥や象牙などの表面研磨に利用されてきた。ムクノキの名前は、この“磨く(=むく)”が由来とされている。野鳥のムクドリはこの実を好むから名付けられたというのが通説だが、この実を好きなのはムクドリばかりではない。
キク科メナモミ属の「メナモミ(雌菜揉)」。先日、奇妙な形の花を観察したが、花後に果実が出来ていた。果実は痩果で長さは3ミリほど。痩果自体には粘性は少なそうだが、その周りの腺体はベトベトしていて、小動物などの身体に付着して散布される。