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モミジガサ

 モミジの葉のように深裂することから名付けられている「モミジガサ(紅葉笠)」。キク科コウモリソウ属の多年草で、夏に茎の先に円錐花序状の白い花を咲かせる。写真は綿毛の果実で、長さ5ミリほどの痩果に約1センチの冠毛が付いている。芽出しの頃の若葉が食用になり、山菜通の方には、タラノメなどとともに“山菜の王様”と呼ばれるようだ。私は残念ながらその味を知らないが機会があれば是非食べてみたい。東北地方では“シドケ”や“スドケ”などと呼ばれるが、これは氷のことを方言で“シガ(スガ)”と言い、氷が融ける頃に採れることから“シガトケ”が転訛して“シドケ”になったという。童謡の“どじょっこふなっこ”に“しがこ”の言葉が出てくる。今日は冬至。池のドジョウやフナは、天井が張ったと思っているだろう。

『どじょっこふなっこ』
作詞:東北地方民謡 作曲:岡本敏明 昭和11年
(JASRAC許諾期間終了のため歌詞省略)
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ノダケ・1~果実

 東京薬科大学“自然観察路”入口付近に生えている「ノダケ(野竹)」。セリ科シシウド属の多年草で、草丈は1~1.5メートルになり、秋に濃赤紫色の花を複散形に付ける。写真は痩果で長さ5ミリほど。ノダケの根を乾燥させたものが、生薬の“前胡(ぜんこ)”で、鎮咳や去痰の薬効がある。
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