首都大学東京キャンパスの「モミジバフウ(紅葉葉楓)」。“楓”の名を“フウ”と読ませているが、カエデの仲間ではなくマンサク科フウ属の落葉高木。同じ仲間のフウは葉が3裂するが、モミジバフウは葉が5~7裂するので“モミジバ”の名が付けられている。またフウは中国や台湾の原産だが、モミジバフウは南北アメリカ原産で「アメリカフウ(亜米利加楓)」とも呼ばれている。首都大学にはモミジバフウが多く植えられており、晩秋の鮮やかな紅葉が毎年楽しめる。
サトイモ科テンナンショウ属の「ムサシアブミ(武蔵鐙)」。春の花が馬具の鐙に似ていることから名付けられているが、秋の果実もまた印象的な姿。この果実には有毒なシュウ酸カルシウムが含まれており、食べるとその針状結晶が口中や喉に刺さり苦しむことになる。同じ仲間のマムシグサの果実も同じような姿になり、なかなか見分けにくい。