#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

Ground Zero 2

2006-12-13 | New York
往き来する観光客。
その誰もが、そのスケールに唖然としていた。
歓談し、声を上げて笑っているような人はどこにもいなかった。

少なくとも、ボクの気持ちは伏せっていた。

なんというスケール。
なんという喪失感。
まさに「根こそぎ奪われた」状態だった。

2001年の9月11日に起こってしまった惨事を、想像してみる。
ポッカリと空いた1ブロック分の空を見上げ、今はないツインタワーをイメージする。

降りかかるビルの瓦礫、火の粉、書類のたぐい、オフィス内の備品、肉片…。
消防車が行き交い、怒号や悲鳴や懇願の声とともに、絶望的な暗雲が徐々に立ち籠めてくる。

     行き交う人々、見上げる人々、自失する人々。

今は想像の域を出ないその惨状が、5年前のこの場所で、起こったことをあらためて考える。
グランドゼロを囲むフェンス上に飾られた写真パネルが、その想像を助ける。
しかし、どこまでいっても、あの報道されたイメージ以上のモノは頭に描くことができなかった。

    墓穴のようなグランドゼロが、目の前にあるだけだ。
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Ground Zero 1

2006-12-13 | New York
NYでの第2の目的地、グランドゼロへ。
ところが、なかなかその目的地に到達することができない。
素直にSubwayを乗り継いで堅実に行けばいいところを、
ブルックリンブリッジ方面から歩いて行こうとしたのだ。

Lower Manhattanは、ミッドタウンのように、
街がグリッド状にはなっておらず、東西南北に道が伸びていない。
ブリッジの対岸方面へ、西に向かって歩いていたのに、
いつのまにか東のはずれに出ていたりする。

何度も何度も、ブリッジ周辺を往き来したあと、海が現れた。
「また東側に戻ってきてしまった」と落胆しながらも、
気を取り直し北上を続けていたら、忽然と目の前に拡がるブランクスペース。

     それがグランドゼロだった。

ものすごいスペースで、グランドゼロはそこにあった。
これだけ広大なスペースが、陥落してしまったのだ。
その喪失感たるや、なんと表現したらいいのだ。

まずは、正面に回ろう…と、歩き出す。
たくさんの観光客が、ゼロを背にカメラを構えていた。



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