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#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【たゆたう】雨にかまけて

2009-04-15 | MUSIC
【たゆたう】雨にかまけて

雨のにおい 雨のおと
重たい空気 重たい風
お日さまの光も届かない
うそのかたまりくっつけた 奇妙なこどく

ゆううつを かきまわして 
せいじゃくを とりもどしたら
天と地は ひっくりかえって
街のあかりは ついたり消えたり

雨みたくとけても からっぽの体かかえても
象にあてがえて 象をあしらうよ

扉をひらくと 音がみえて
扉をとじれば 音はぼうちょう
ふくらみあがる その世界は
つぶされそうになるぐらいの しろもの

目できいて 耳でふれて
手でみようとして 
見つけ出したら
あふれだす

雨みたくとけても からっぽの体かかえても
象にあてがえて 象をあしらうよ

      ●

昨年10月に京都へ行った際、
お世話になった「たゆたう」

「いちにちのながさを、はなうたできめる。」

「てのひらをみちなりにすすむ。」

その独特の語感と、にしもとひろこの声、イガキアキコのセンス。

沖縄にお越しの際は、ぜひとも撮影させて!…と
せがんで、識名園で撮った写真たち。

森の緑と交歓しているような、そんなふたりを表現したかった。

この世界観、たまらなく好きだ。



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【ちゅらしま】奄美写真ナイト!その2

2009-04-15 | PHOTO
もうひとつ、
忘れてはならないのが、
島尾伸三さん潮田登久子さんのトーク。

 この不思議な眺めは、
 よほどのことがない限り変わることはなさそうで
 建物のひとつひとつが、欲と涙の結晶体のはずで
 ですからどことなくもの悲しいのです。
 食べるために生き、生きるために食べ、そのまま
 充足できる充分な人格が備わっていない私の不幸。

 他人が欲望を具体的に獲得する様が羨望を生み、
 羨望の具体化が羨望の的になり、
 そうやって欲望を再生産する状態が生まれ、
 他人の欲望が自分の欲望になってしまうのです。
 この繰り返しが産み出す欲望の循環と増長が、
 醜くも実は、人類の歴史の原動力なのかもしれません。

              (島尾伸三 「東京~奄美 損なわれた時を求めて」抜粋)

文章の丁寧な語り口調や遠慮気味なフレーミングの写真とは裏腹に
島尾さんのトークは、すべてが剥き出しで、ストレート。

特に「古き奄美大島の時間の流れ」を語る時は、
父親の面影が見え隠れするのか、
50年前の島尾さんがその垣根から顕れるようで、
話す内容すべてが面白く、楽しい時間を過ごすことが出来た。

沖縄と奄美がここまで近しい存在だったとは。

「島唄」という表現も実はを意味する「シマ」が語源で、
その響きを沖縄のアナウンサーが持ち帰り、
それをBOOMの宮沢が唄にすることで、沖縄に定着した言葉。

そういった歴史の一端に触れられるだけで、
目の前に広がる風景が意義深いものになる。

邁進するだけでなく、省みる。
その行為のきっかけは、歴史を知ること。

島尾敏雄、島尾ミホ、島尾伸三、潮田登久子、しまおまほ…。
その家系の流れを知り、著作に触れ、人柄に触れ…
堆く積まれた時間の重みを知る。

表層の事象だけでは決して知ることのできない
含蓄のある物語。

過去を知ることで、人間はもっともっと思慮深い生き物になる。
そんなスタンスの島尾夫妻と直に接することが出来て、
この上ない幸せを感じることが出来た。

      ●

島尾さん、坪山さん、
共にのっぴきならない業を抱え、
真っ正面からそれを捉え、生きている。

40歳からの再出発も悪くはない…
そんな勇気をもらった「奄美写真ナイト」だった。





 
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