6月5日。土曜日。
一週間の疲れがどっと出たのか、
惰眠を貪り、昼寝を貪り、
いつのまにか空は夕暮れ。
せっかくの気持ちよい週末の土曜日を
完全に「ナイ」ものとして過ごしてしまった。
カラダが求めていた「休息」だったのか。
昨日は南青山で山田圭一立体家具展@clementsalonの撮影。
「温和なサロン」と名乗るように、
1Fのコンビニから階下に降りる場所ながら、陽射しが気持ちよく差し込み、
白で統一された天高な空間では、スタイリストたちが主張することなく、
お客様の「美」への要望に健やかに応える「温和な」スタイル。
サロン激戦区でもあるこの立地で、
ここまでニュートラルな境地でいられることの不思議。
外界を忘れ、時間を忘れ、ひたすら心地よく居させてくれる…そんなclementsalon。
そこに山田圭一の作品群がある。
東京では久しぶりの個展。
展示がある度に撮影をさせてもらっているが、
今回は、今までの良い意味での「ゴリ押し」感…メッセージがない。
それは「立体家具」という衣をまとっているからだろうか?
本人にそのあたりを聞いてみる。
「今回は人に見せたいという思いから解かれて
トンテンカン、トンテンカンと
鉄と遊んでいたら自然と出てきた」
「今だったら純粋に
友人たち知人たちに
彼らにふさわしいモノを造ることができる」
無我の境地…だろうか?
「3rd STANDARD」が今回のサブテーマである。
今までの物差しでは立ち行かなくなっている現代社会に、
新たな価値観を提示していきたい…そんな思いが伝わってくる。
どうやら、ボクら40代は、
バブル崩壊を体験して文字通り時代に翻弄され、
上の世代たちが構築してきた
「モルタルな価値観」に替わる何かを模索しているようだ。
それは、「いのち」本来が持つ尺度…。
「いのち」が生理的に気持ち良いとされる現象、カタチ。
そういった内から湧き上がるモノに素直に耳を傾ける。
旧世代が「意図」を前面に押し出し、
西洋思想よろしく「人間至上主義」を貫いたのに対し、
「いのち」という尺度で、
生きとし生けるもの全体を括る欲求に正直であろうとする。
「エコロジー」とは違う目線。
「意図」の固まりで地球すら救えると考える
驚愕的「上目線」の奢りを取払い、
「ゾウリムシ」と同格の意識でもって、
「いのち」を授かった悦びを体現しようとする。
肉体であろうとする、生命であろうとする、人間であろうとする。
そこには「内の声」を聴こうとする謙虚な姿勢がある。
山田圭一の造った「HEART」からは、
そんな静かな「語り」が聞こえてくる。
●
2010.06.02wed~16wed
山田 圭一 立体家具展
@clementsalon
B1F 4-26-16 MinamiAoyama Minato_ku Tokyo.107-0062
tel 03-3400-8077 fax 03-3400-8078
Weekday : 11:00~21:00
Holiday : 10:00~18:00
close on Tuesday.
一週間の疲れがどっと出たのか、
惰眠を貪り、昼寝を貪り、
いつのまにか空は夕暮れ。
せっかくの気持ちよい週末の土曜日を
完全に「ナイ」ものとして過ごしてしまった。
カラダが求めていた「休息」だったのか。
昨日は南青山で山田圭一立体家具展@clementsalonの撮影。
「温和なサロン」と名乗るように、
1Fのコンビニから階下に降りる場所ながら、陽射しが気持ちよく差し込み、
白で統一された天高な空間では、スタイリストたちが主張することなく、
お客様の「美」への要望に健やかに応える「温和な」スタイル。
サロン激戦区でもあるこの立地で、
ここまでニュートラルな境地でいられることの不思議。
外界を忘れ、時間を忘れ、ひたすら心地よく居させてくれる…そんなclementsalon。
そこに山田圭一の作品群がある。
東京では久しぶりの個展。
展示がある度に撮影をさせてもらっているが、
今回は、今までの良い意味での「ゴリ押し」感…メッセージがない。
それは「立体家具」という衣をまとっているからだろうか?
本人にそのあたりを聞いてみる。
「今回は人に見せたいという思いから解かれて
トンテンカン、トンテンカンと
鉄と遊んでいたら自然と出てきた」
「今だったら純粋に
友人たち知人たちに
彼らにふさわしいモノを造ることができる」
無我の境地…だろうか?
「3rd STANDARD」が今回のサブテーマである。
今までの物差しでは立ち行かなくなっている現代社会に、
新たな価値観を提示していきたい…そんな思いが伝わってくる。
どうやら、ボクら40代は、
バブル崩壊を体験して文字通り時代に翻弄され、
上の世代たちが構築してきた
「モルタルな価値観」に替わる何かを模索しているようだ。
それは、「いのち」本来が持つ尺度…。
「いのち」が生理的に気持ち良いとされる現象、カタチ。
そういった内から湧き上がるモノに素直に耳を傾ける。
旧世代が「意図」を前面に押し出し、
西洋思想よろしく「人間至上主義」を貫いたのに対し、
「いのち」という尺度で、
生きとし生けるもの全体を括る欲求に正直であろうとする。
「エコロジー」とは違う目線。
「意図」の固まりで地球すら救えると考える
驚愕的「上目線」の奢りを取払い、
「ゾウリムシ」と同格の意識でもって、
「いのち」を授かった悦びを体現しようとする。
肉体であろうとする、生命であろうとする、人間であろうとする。
そこには「内の声」を聴こうとする謙虚な姿勢がある。
山田圭一の造った「HEART」からは、
そんな静かな「語り」が聞こえてくる。
●
2010.06.02wed~16wed
山田 圭一 立体家具展
@clementsalon
B1F 4-26-16 MinamiAoyama Minato_ku Tokyo.107-0062
tel 03-3400-8077 fax 03-3400-8078
Weekday : 11:00~21:00
Holiday : 10:00~18:00
close on Tuesday.