ここでは札幌市のビル(社屋・雑居含め)、企業社屋、店舗など歴史的、レトロやモダン的な建物を紹介して行きます。
社屋などは中に入れないので外観が多くなるのと、やはり中央区が多くなります。
「大五ビルヂング」 旧羽幌炭鉱札幌本社ビル
住所:中央区大通西5丁目
昭和29(1954)年竣工の歴史のあるビル
1階ホールや螺旋階段が特にレトロ感がある 階段の真鍮製手すりはピカピカで美しい
近辺のビルとは明らかに違う重厚なファサードで「ビルヂング」が似合うビルである
羽幌炭鉱は1935年開鉱、1970年閉鉱した
大五とは大通5丁目にあるビルだから付けたようで、ほかに札幌では羽幌炭鉱のグループ会社で大五タクシーがある(現在は東邦交通に合併)
2021年2月撮影
「(株)三剣製粉所事務所」
住所:中央区南6条西8丁目
三剣製粉所は大正2年創業老舗の、そば粉の製造販売会社である
この建物の竣工は何年か不明だが、前面に木造2階建ての事務所があり奥に見えるのは旧工場のようだ
側面に上げ下げ窓がある このような様子から遅くとも昭和初期にはあったのかも知れない
この時は東本願寺の近くで両方観て廻った
現在、工場は白石区にあるが本社はこちらだ
本来は業務用だが一般にも本社で予約販売をしている
2020年8月撮影
「カナリヤ」
住所:中央区南1条西2丁目
札幌の手芸、生地を扱うお店では最大かと思う
中心部の真ん中にやや複雑な建て方をしている
増築によるものかと思うが東面、北面に客用玄関があり南面は事務所的
唯一西面だけが壁になっている。
創業は昭和5(1930)年だが建物の竣工は、はっきりしない
設計は北海道建築の父と言われる田上義也氏
氏の作品年表によると本店が昭和48(1973)年
含め3棟の設計が認められる。
東面
北面
南面
2020年9月撮影
「Kaku imagination」
住所:中央区南3条西7丁目
木造2階建ての雑居ビルでカフェやパン屋、美容室、バーなどが入居している
竣工は大正期とも昭和初期とも言われている
戦前には「北海道女子栄養学校」の校舎 その前は個人事務所であった
1階右端の軟石は狸小路まで続いているそうで、建物全体を軟石が囲んでいたかも知れないとのこと
ちなみにその軟石部分にはバーが入居し、おそらく札幌で一番狭いバーではと聞いたことがある
過去に2階でオフィスキューの鈴井貴之が劇団のけいこ場にしていたこともあった。
2021年9月撮影
「カメラの川田」 2020年11月移転のため閉店
住所:中央区南10条西6丁目
昭和初期に建てられた個人住宅としか情報はない
側面の出窓や裏面の大きなウッドデッキが面白い
カメラ屋さんになるときに、もう一つあった玄関を無くしたようだ
その前はフレンチレストランの「かやの茶屋」でアルザス地方の料理とパティシエによるケーキなどが評判であった
2014年にランチ利用したときには末期の食堂というものを実感した記憶がある
カメラの川田の記述によれば移転は道路拡張のためとなっていた
そうすると、この建物もいつまで残っていられるか
2020年9月撮影
「かやの茶屋」時代 2014年4月撮影
「竹山食品工業㈱」
住所:中央区南5条東1丁目、南6条東2丁目
竹山食品工業は明治22年に創業者が開いた海産商の竹山商店が前身
その後、つくだ煮製造を始める
私が数十年前に勤めた会社の寮がすぐそばにあり、いつもつくだ煮を煮る匂いが外にも充満していた覚えがあって懐かしい
南6東2にあるのは工場で事務所棟が昔ながらのファサードである
南5東1は本社と営業部でこちらも昔ながらの建物と独特の外観を誇る本社がある
斜めラインの金属(アルミ)を張り四角の窓が印象的だ
社名のある「うだつ」を残しているが、これは創業の地から移築したものかもしれない。
2020年12月撮影
「松本商店」
住所:中央区南2条西8丁目
市内中心部にある古くからの酒屋さんで、店舗の廻りも敷地のようだ
昔からの木造2階建てに〇に松の「うだつ」もある
窓や煙突ひとつをとってもレトロ感覚のお店だ
正面にはネオンサインがあるのがミスマッチで面白い
2021年1月撮影
「福本商店」
住所:中央区南5条西1丁目
福本商店は昭和18年創業の非鉄金属鋼材の販売会社である
この建物は昭和39(1964)年の建築と思われる本社であった
一本松が印象的で奥にある建物は寮かもしれない
一部レンガ造りであるのが歩道からも望める
現在は斜め向かいに本社ビルを竣工し新社屋とした。
2020年9月撮影
「南川商店」
住所:中央区南8条西2丁目
南川商店は消防機材を扱う会社
建物の竣工年はわからないが結構古い建物のようだ
屋根のトタンは替えていると思うが縦長窓などの意匠はとても魅力的
見学時は休日だったのでシャッターが下りていたが普通に営業をしている
向かいには鴨鴨川が流れてススキノの喧騒から少し離れている
2020年8月撮影
「第一青樹社ビル」
住所:中央区南7条西3丁目
田上義也の設計にビルは多くないが、その1棟である
昭和44(1969)年の建築と思われる
ススキノの駅前通りに面して華やかな場所にあるが、落ち着いたグリーンと格子柄が目立つ
ビルの玄関もレトロさを感じるが、やはり階段のデザインが気になり入ってみたら
なんとなく納得の意匠であった
2020年12月、21年4月撮影
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