先日から試作で取付けていたBSアンテナを本チャンで取付けた。
今回は、少し細かく説明しよう。
リアラダーのトップにローテーターを取付けるが、BSアンテナは360度回転させるために、屋根より上に出す。
強度検討は、アンテナが前方を向いたまま、時速100kmで走ると仮定する。
さらに強風時(風速10mの向い風)を想定して、その時の風荷重を計算する。
風荷重の計算は色々な方法があるが、ここではあえて誰でも出来る簡単式を採用。
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受風面積 BSアンテナの直径32cm (0.32/2)×2乗×3.14 = 0.0804㎡
時速 100km時の風速は 27.8m/s 向い風 10m/sの風を考慮すると 37.8m/s
風荷重は q =1/2×1/8×(v)×2乗 = 1/16 × (風速m)×2乗
q = 1/16 × (37.8)×2乗 = 89.3kg/㎡
89.3kg/㎡ × 0.0804㎡ × 1.2(風力係数) = 8.6kg
マストの支点間距離(パラボラ取付けからローテーター底面まで) 30cm
ベース板の支点間距離(Uボルトセンターから車体までのベース板) 15cm
車体壁に上向きに掛かる力は 8.6kg × 30cm / 15cm = 17.2kg
リベットの引き抜き力は不明だが、短期荷重 8kgで仮定すると3本必要 → 4本
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まず、ラダー上部にベースプレートを取付けるためのアルミ板(2t)をFRPに取付ける。
廃物利用のアルミ板で塗装されているが、この際OK。
ジルの傾斜に合わせて曲げている。
リベットで仮押さえしている。周囲はシーリングが広がらないようにテープで養生中。
シールをたっぷり塗るのを忘れないように。
リベットを打ち込むが、手動のガンのために持ち手がラダーに当ったが何とか使えた。
電動ガンだったら問題なし。
ベースプレートは4tのアルミ板。これは材料屋さんに寸法を言ってシャーで落としてもらった。(500円くらい)
ベースプレートとラダーは、亜鉛ドブ漬けメッキ製のUボルトで取付け。
ローテーターを載せて配線した。カバーが無いので後で適当に処理しよう。
配線は、屋根に穴を開けてシーリング処理の上にツバ管を差込んだ。
左側は、単に穴を開けて同軸ケーブを差込んでシーリング処理したもの。このときは、ツバ管が無かったのでそのままシーリングした。
出来上がりには大きな違いがある。シーリングは、チューブ入りでネジキャップのものをもっていると使用量が少なくてもOKだ。
ツバ管に配線を通して、そこにもシーリングする。
5Cの同軸と3Cの同軸をジョイントでつないだら、融着テープで水が入らないように巻く。
完成後の様子。 360度回せるように屋根からギリギリ出している。
アンテナの合わせ方は、テレビを見ながらモーターのスイッチを衛星の方向に回してやる。
「信号入力が有りません」の画面がチラつくか、映像が出たらすぐにスイッチを離して、インチング操作(寸送り)すると映る。
その時にテレビを、電界強度が数字で出るようにすると合わせやすい
こんな事はやってみて初めて分かるが、キャンカーの室内に居て簡単に合わせられて大変便利
アンテナゲインも高く、BS自動アンテナと違って雨が降っても大丈夫だ。
高さ制限や樹木がある場合には、アンテナの後ろのネジ2本を緩めればすぐに外れる。
BS自動アンテナが壊れてもこれが有れば、全く問題無さそう。
但し、BS自動アンテナはジャイロが内蔵されているので、移動中も見れるがこれは駄目。
BSアンテナはこれよりも小さく、直径が25cm程度のフラットアンテナもあるが、今では発売されてないのでオークションなどで入手するしかないのと、人気なので価格も1万円程度する。
アンテナゲインは直径が小さくなるほど下がるので、稚内や根室では厳しいかもしれない。
快適化やトラブル事例はこちらに沢山あります。