カナディアンロッキーで暮らす

カナディアンロッキーで暮らす茶道とカルトナージュ愛好家の日々

夏時間が始まりました

2022-03-26 10:49:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.217

カナディアンロッキーから、こんにちわ!

カナディアンロッキーは文字通り「三寒四温」の日々。
昨日は雪がちらついたと思えば、今日は日中10℃まで気温が上がる…。
13日から夏時間になり、日本との時差は1時間縮まり15時間になりました。
桜便りが聞かれる頃、また東北で震災、多くの地域や人々が甚大な災害を受け
様子をニュースで見て知り、心が痛みます。

また、ロシアのウクライナ侵攻も取り返しのつかない程の被害をもたらし世界
戦争へと発展するのではないかという不安がどんどん大きくなっていくばかり
で、せっかくの快晴でも気持ちは全く晴れない今日この頃です。



さて、こちらの近況です。
カナダではほぼ全州で、オミクロン株の感染者がジワジワ増えている気配ですが
既にマスクは「着用するしないは自由」となり、屋内での飲食やイベント参加の
際のワクチン接種証明提示義務も撤廃されています。
個人的には、食料品を買いにマーケットに入る時など、必ずマスクは付けてい
ますが、もう80%の人はノーマスクです。
今後この措置が吉とでるか凶に転じるか…しばらくは今まで通り「蜜」を避け
「感染予防」を心掛けた暮らしを続ける必要があると思っています。

とは言うものの、私を取り巻く環境は超がつく田舎なので「蜜」とは無縁、人と
出会わず自由に散歩出来て、スーパーも週末以外は日中はガラガラ状態ですから
2020年の春から今まで「感染したかな?」なんて思う事は一度もなく過ごせ
ているのはラッキーだと感じます。

ワクチン接種も順調に進み、今は5歳以上も接種対象となっていて、ファイザー
かモデルナ社のワクチンならいつでも予約なしでも接種が可能です。夫も私も
ブースターショットといわれる3回目の接種を1月早々受けました。

今年に入り、海外からカナダへの渡航が自由にできるようになっていましたが
入国する航空機に塔乗する72時間内に受けたPCRテスト陰性証明が必要でした。
それが4月1日から、ワクチン接種2回終えていれば必要なくなると発表された
のです。

という事で、今まで日本へ一時帰国を待ち侘びていた人達が一斉に航空券を買い
求め始めました。日本へ入国の際はまだPCR検査陰性証明が必要ですが、それも
撤廃される日が近いのでは、と言う噂も手伝って、2年ぶり、3年ぶりに日本へ
一時帰国する人達がどんどん増えています。

かく言う私も、昨年受けた歯科治療の続きを受ける必要もあり、今秋の航空券を
買う事にしました。そこで驚いたのが料金です。昨年より約1000ドルアップ!
便数が増えれば変わって来るかもしれませんが、急いで買うことになったのには
理由あります。

実は4月下旬に、京都在住の二男家族がゴールデンウイークの休日を利用して
ロッキーに来る事になりました。それだけなら秋のチケットを早々に買わなくても
良いのですが、何と高校を卒業したばかりの孫がそのまま半年間残りたいと言い
出したのです。その子は小5になる春、同級生と一緒に2週間ほどですがロッキーへ
来た事がありました。あれから9年、彼の中でその時のカナダ体験が再訪を決断さ
せるほど魅力的なものだったのだと分かり、夫も私も喜んで孫の世話を引き受ける
ことにしました。

秋のチケットはその孫と一緒のフライトで日本へ帰ろうと言うことで、日程を合わ
せて買う事にしたのです。孫は大学受験をしましたがたった一校選んだ希望校は
不合格でした。一浪して再チャレンジすると決め、受験でネックとなった苦手な
英語を少しでも克服するために、英語環境で過ごし、理数科目はカナダにいても
予備校のウェブ授業をとることができると言うのです。

彼曰く、受検してみて分かったのは、思っていたよりリスニング、ライティング力
が必要でそれが身につけば来年は!と感じたそうです。
医療系を目指しているので理数科目は結構得意なようですが、今回は英語で完全に
大敗と言っていました。

こちらにはカナダ生まれの日本人が沢山います。彼らはみな、英語、フランス語
日本語も両親のお陰でパーフェクトに話せるというトリリンガルです。私は親しく
している友人の息子さん(かつて日本の英語学校で教えていた経験あり)に声をかけ
孫の家庭教師をお願いしてみました。高校教師の彼は夏は2カ月半、教師の仕事は
お休みなので、時間はたっぷりあると言う事で快く引き受けてくれました。

私の経験上、リスニングはネイティブの先生でもよいのですが、英語のみでコミュ
ニケーションを取りながら文法を学ぶのは、語彙力の乏しいうちは難しいので
日本語で説明が受けられると言うのはとっても強みなのです。他に、町が主催して
いる低料金で受けられる移民のための英会話クラスがあるので、参加したいと言っ
ています。

半年間という短い間に効果が得られる英語力がアップする学習法…果たしてどう
なるのか分かりませんが、私は孫がホームシックにかからず、ここで学習以外に
異文化体験をいっぱいして、なにか彼のより良い人格形成に役立つ事を得てくれれ
ば、と期待して、3度の食事と過ごしやすい住環境を与えてあげること、もう現役
引退して長らく立つので「感」が取り戻せるか、体力が続くのか、あれこれ不安も
ありますが、かわいい孫のために頑張りたいと思います。 

私の今の日常と言えば、年頭目標に揚げた「茶の湯」をもっと現地で広げる、は
オミクロン株の感染者蔓延で出鼻をくじかれ、独り稽古の日々です。
まあ、自由に使える時間は沢山あるので、遅い朝食の後の血糖値コントロールの
ためのウォーキング、パンを焼いたり、おやつのためのお菓子作り、食材を買った
ら下処理して冷凍したり…




ヨーグルトもジャムも手作り、とそれなりに何がしかやることがあり、気づけば夕食
の支度の時間、という日々です。日本では美味しいパンがどこでも買えるのですが
こちらでは町に一軒だけあるフレンチベーカリーのフランスパン以外は美味しいと
思って食べた事はありません。湯種パンを教えてもらってからというもの、厚切り
トーストが食べられるようになり日本人の友人たちにも沢山プレゼントして大好評
でした。



その後もう三度、請われて湯種パンの作り方を伝授しました。自分で試行錯誤して
完成させたレシピが、次々とまた別の人たちによって広がっていけば嬉しいです。

次の配信日は二男家族が滞在中の予定なので、すこし早めに記事を書いて予約配信
という事になりそうです。そのころにはロッキーもすっかり春、とは言えまだまだ
新緑の時期ではありませんが、ロッキーの春告草「クロッカス」はとっくに開花
しているでしょう。4月7日で移住してもう17年目を迎えます。

ではまた来月、お元気でお過ごしください。


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春はもうすぐ…

2022-02-19 16:16:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

No.216

カナディアンロッキーから、こんにちわ!

2月ももう後半に入りました。
私の住んでいる地域は元々人口も少ない田舎町なのですが、最近は学校や職場でオミクロン株に感染した
というご家族の話などよく耳にしています。
もういつ何時感染してもおかしくない状況ではありますが、なんと、間も無くマスク着用やワクチン接種
証明書の提示が必要なくなるという噂も聞いています。カナダ政府がすでに検討に入ったということです。

空港やUSとの国境を車や船で越えて移動する際の規制も徐々に緩和され、すでに不要不急でない「旅行者」
も行き来ができる状態になっています。ただし、ワクチン2回接種の証明と72時間以内に受けたPCR
検査陰性証明の提示が義務付けられています。どちらも揃っていれば、もう隔離期間なしで国内線乗り継ぎ
や公共交通機関での移動が許されます。

昨年は海外からの入国はできず、どこのスキーゲレンデもロッジの使用も制限されていてガラガラ状態でし
たが、今シーズンはロッジでの飲食も許され、かなり元の賑わいが戻ってきています。
まだヨーロッパからは入国していないようで、主にアメリカからですが、週末はリフトやゴンドラに列が
できるくらいの賑わいだそうです。

今季もシーズンパスを買っているのですが、私はまだ一度もゲレンデに行っていません。夫は週2回はお隣
の若い夫妻と滑りに行っていて、もうすっかり元はとれています。夫が留守の2−3時間、私はゆっくり本を
読んだり、ネットサーフィンで見つけて保存しておいたレシピの整理をしたり、それなりに有意義な時間を
過ごしています。もっと気温が上がりウエアも軽装で良くなる春スキーを楽しもうと思っています。

昨秋に帰国した日本で撮った画像や動画の整理も、意外と時間がかかっていますが、キャプションを加えて
スライドショウにする作業を続けています。
後一息で完成ですが、60日ほどを25分くらいの滞在日記風にまとめて、友人たちにも披露したいと思って
います。整理して行くと食べ物ばかり撮っていたようで、すでにカナダ市民権を取り日本国籍が無くなった
友人たちはコロナの規制で2年以上帰国できない状態なので、観せたらきっと羨ましがられるだろうな…と
思いつつ、作業を進めています。

相変わらず、一日1万歩のウォーキングは続けていますので、体重は増加していません。
そろそろ気温がプラスの日が続くことも多くなり、道路の両脇に除雪で溜まっていた雪の塊も溶け始めている
ため、車をしょっちゅう洗車しなければなりません。これがもうすぐ春だよ〜という兆しと思い、水圧で泥を
落とすだけの洗車ですが、頑張ってやっています。
雪の日に撒かれた凍結防止剤が車のボディに着いたままにして置くとタイヤの周辺から腐食が始まり車の寿命
を縮めることになるので、こちらの人は結構まめにコイン洗車を利用しています。

2月早々、カルガリーに買い物に出かけることになり、いつもは日帰りで出かけますが、一泊してショッピング
のエリアを増やし2日間のプランを立てました。
初日は主にカルガリーの南にあるショッピングエリアヘ、2日目はロッキーから出かけると一番近いショッピング
エリアとなる北西の地域での買い物プランを立てました。南地区と北西地区を1日で回るとどこのお店もあまり
長くは見ていられないので、メモを見てさっさと買い物を済ませて移動です。それを一泊プランにすると、どの
ショッピングエリアも時間に余裕をもって探索出来るため、とっても充実感があります。

ホテルはクレジットカードのポイントで泊まれるマリオット系列で朝食付きのところを選びました。街のど真ん中
の同系列ホテルは便利で良いのですが、30ドルほどの駐車料金が別途掛かるため、アルバータ大学の近く、市中
から5分ほど離れたところにあるホテルにして、いつもはテイクアウトのお寿司など家に持ち帰って食べています
が、お泊まりとなるとディナーもゆっくりできるということで、グルメな友人の息子さん夫妻おすすめのお寿司屋
さんへ予約を入れて行ってみました。

「あり寿司」と言うお店で、オーナーは韓国人ですが日系ホテルの和食店で長らく修業され、ついに自分のお店を
開いたと言うことでした。
メニューからアラカルトでいろいろ注文してみましたが、お寿司のネタも新鮮、カニ酢や揚げ豆腐といった小鉢
メニューもあって、夫は大層喜んでいました。
もちろん私も、人生最後の食事と言われたら何を食べますか?と訊かれたら「お寿司」と言えるほど大好きなので
大トロやウニ、帆立も、たくさんいただきました。日本ならアワビとか赤貝、ミル貝などありますが、コチラでは
生牡蠣は好んで食べるようですが、帆立はあまり生では食べず、さっとグリルすることが多いみたいです。背の
青い魚はサバくらいで、さすがカナダと思うのは新鮮なサーモンが多いことです。
残念ながら、私は生サーモンがあまり好きではなく、唯一サッカイサーモン(日本でいう紅鮭)ならカルパチョや
甘塩にして焼いていただきます。

夫曰く、鯛だけは、カナダでは未だ美味しいのを食べたことがないそうで、昨年の帰国では機会あるごとに鯛の
お刺身、鯛の握り寿司、と鯛を食べまくっていました。わたしはかつてNYの寿司店で秋刀魚のお造りは美味しく
いただいたことがありますが、鯛はやっぱり日本が最高!と思います。こちらのネタで意外と美味しいのはイカと
ハマチ。もちろんどちらも冷凍なのですが、上手に解凍してあれば、日本のものと遜色無く美味しくいただけます。
鮭もイクラなどもカナダ産を日本へ輸出しているのですから、価格的にも少しお安く手に入る筈ですが、やはり
加工するとあまり日本で買うのと変わらない気がします。


カルガリーでは久しぶりにレストランを利用しましたが、まだコロナの感染を避けるために、地元では外食はでき
るだけ避けて、ほとんど家で食事をとっている状況です。
そこで困るのは日々の献立。変化をつけないと飽きてしまうので、同じものを続けて食べることがないように献立
に工夫をしなければなりません。そうかと言って、食材が日本のように少量パックになっているわけではないので
冷凍食品を小分けにして…ちょっと添えたい香味や青み野菜も種類が少なく、小口の青ネギかサンド豆、絹さや
などを使っています。家では夏に苗を育てた青紫蘇がまだ何とか葉をつけてくれているので、ちょっとづつ使って
います。
     


茗荷は日本だと小さなパックに3本入って百円くらいですが、カルガリーの日本食材店で買うと1パック800円です。
それでも、無性に食べたくなる事があって、日頃贅沢するところがない事も手伝って、えいっ!と2パックくらい
買うこともあります。フィレステーキ肉300gと同じくらいですが、きゅうり揉みに添えたり、サラダに加えたり
食卓(心が?)がそれだけで晴れやかになる気がします。

大自然に囲まれたカナディアンロッキーの暮らし、日本での便利で文化的な暮らし、どちらも魅力的で、季節ごとに
両方を味わえたらどんなに良いだろう…と、時々思う自分がいます。
人生80年としてほぼ2/3は日本で暮らしたのですから日本の良さは十分わかっています。そして新たに選んだ
リタイアメント後のカナダ暮らしは、思ったよりも私たちに合っていたのか、移住後あっという間に16年が経っ
ています。
日本を離れる時に送り出してくれた多くの友人たちの中には、2−3年もすれば飽きて帰ってくるだろう…くらいに
思っていた人達も多かったらしいのですが、あまりに長くこちらに居るものだから、もうすっかり彼らには忘れ
られた存在になっている気もします。

今も昔と変わらずお付き合いのある日本の友人達は、私たちが飽きることなく住み続けているカナディアンロッキー
の魅力に気づいてくれたらしく、コロナで行き来ができなくなる前の数年は毎夏誰かがカップルで、家族で、訪ね
てきてくれることが続いていました。
皆が口を揃えていうには、夫と私がなぜ、不自由さもかなりある中ここに暮らし続けている理由がわかったと。
歴史と文化、利便性に溢れている日本と比較すると、ここの暮らしは手に入らないものだらけと言えますが、皆に
平等に与えられている「時間」が、なぜだかゆっくりと流れているので、何かに追われるように予定をこなす
スケジュールが空いていると、つい予定を入れたくなる衝動が起こることもなく、何もない日があるのが当たり前
になっているのです。

昨秋は丸2年ぶりに日本へ帰って2ヶ月あまり過ごしましたが、毎日何かに突き動かされるように、バスや電車に
乗ってどこかへ出かけていました。今製作中のスライドショウを見ていても、何か食べているか移動している画像
の多いこと!私たちは日本へ帰ってももう旅人なのだと感じます。カナダに戻って旅の思い出を振り返れば、楽し
く美味しい記憶ばかりが残り、移住前のような日本で落ち着いて「暮らす」ことはもはやできないと言うことを
悟った気がします。

昨日は京都にいる孫たちとラインで顔を見ながら会話を楽しみ、後で単身赴任中の息子ともおしゃべりをしました。
来週から大学受験に臨む上の孫は、合格発表の後、受かってても不合格でも、しばらくカナダに来たいと言って
います。先日受けた大学入学共通テストでは希望校の合格率が5%だったそうで…でも、その一校しか受験しない
と言っていました。
9歳の春、友人と二人でカナダに来て以来9年ぶり、また来て今度はしばらく住んでみたいと言ってくれたことに
じいじとばあばは感動しています。来年もまた同じ大学のみを受験すると言ってましたので、カナダに来て英会話
のクラスに通ったりすることが気分転換になり、また夏頃からは受験に向って集中して行ってくれればと思って
います。万が一、合格しても、入学前にカナダに来たいと言ってくれていることもかなり嬉しいです。

春が来ると同時に、私たちの周囲はいろいろと新しいことがスタートするようで、どんな展開になって行くのか
静かに見守っていこうと思います。
次号を書く頃には、きっともう結果がでて、どうなっているのかお知らせできることでしょう。コロナで鎖国状態
が続く日本も、その頃には何か新しい展開があることを期待しています。

日本でも3回目のワクチン接種が進んで来ましたね。夫と私は1月早々にブースター接種と言う3回目のワクチン
接種を終えています。3回ともモデルナ社のワクチンで、私は副反応はほとんどなく、夫は2回目と同じように軽く
発熱、1日で回復しました。

では、また来月、お元気でお過ごしください。





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日本の旅のつづきとロッキーの新年 

2022-01-14 20:00:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン

             No.215

       
こんにちわ、2022年が始まりましたね。
本年も引き続きカナディアンロッキーから現地情報や日常を綴って行きます
ので、皆さまどうぞよろしく、お付き合いください!

日本は昨年11月ごろから感染者数が減少したので、年末年始は帰省して御家族 
一緒に過ごされた方も多かったのではないでしょうか。
私はクリスマスイブの夜、無事ロッキーのわが家に帰り着きました。いきなり
マイナス20℃の世界でしたが、ゆっくり日本から持ち帰ったものを荷解きして
ホームベーカリーでお餅を作り、夫と二人で静かな年末を過ごし、コロナ禍の
前の日常が戻ってくれることを願いながら、新しい年を迎えました。

12月24日日本出国から同日カナダ入国の経緯をご紹介しておきたいと思います。
当日までに用意するものは最初に乗るフライト出発時刻の72時間以内に受けた
PCRテストの陰性証明(英語表記付きで15000円でした)とコロナワクチン2回
接種済みの証明書、ArriveCanというカナダ入国の際に必要なアプリへ登録済み
であること、伊丹空港でチェックインの際、バンクーバー入国時にランダムで行 
われているPCR検査を受けることになった時必要なサイトに登録しておくことが
入国時の準備として追加されていました。

帰国日、予約しておいた空港シャトルタクシーで京都の滞在先から伊丹空港へ。
ドアツードアのこのサービス、一人利用だとたまに2、3人同乗することもあり
ますが料金もひとり3000円と手頃で、大きな荷物も1個目は無料、2つ目から
500円で乗せてくれるので大変人気があり、いつも早めに予約します。

伊丹ー羽田のフライトはほぼ満席!羽田ーバンクーバーのフライトまで2時間近く
待ち時間があったので、出国手続後ちょっと免税店をぶらぶら…なんて思ってい
ましたが、開いているお店がほとんどなくガッカリ、仕方がないのでカナダの
クレジットカードを示せば無料で利用できるANAラウンジへ。夜7寺半を回って
いたしガラガラのラウンジを想像していましたが、深夜フライトが多いのか?空い
ている席を探すのにキョロキョロするくらい大勢の利用者がいました。


日本の航空会社のラウンジはスナックやライトミールが充実、美味しい日本酒や
ビールもあって空腹だったので搭乗前に結構あれこれ摘んでしまいました。
シャワールームも使えるので、深夜便の人は利用すればぐっすり眠れるかも。

バンクーバー行きのフライトは定刻に飛び立ちました。乗客は多分定員の半分以上
いたと思います。日本行きも同じ787型で290人定員で30名ほどだったのに
比べ、バンクーバー行きは系列航空機でアジアからきて羽田で乗り継ぎした人達
が多かったようで、日本人らしき乗客は私達を含め数人だけの感じでした。

2時間ほどして水平飛行に入って食事やお酒などいつもと同じようにサービス
され、その後は夫が近くの3席とも空席のところへ異動してくれたので、席に脚を
伸ばした状態で日本映画を観ながら、気づけば4−5時間ウトウトしたようで…
漂うコーヒーの香りと朝食のサンドイッチボックスが配られる気配で起きました。
余談ですが、新しい機材はエコノミークラスでもトイレは洗浄機能付きです!

定刻より20分ほど早くバンクーバー到着。前方の席から順に降機するよう指示
があり、それまでは頭上の荷物も下ろさずじっと席に座って待機。20分ほどで
降機したらいつも通り長い通路を通って入国審査場へ。税関申告は審査場設置の
システムでPRカードを読み取らせ、持ち込む物品など項目にチェックを入れて
プリントアウトされた用紙を貰って審査官のいるブースへ。日本に行っていた
目的と食品を持ち込んでいるにYesとチェックしたので何を持ち込んだか聞かれ
『Dried fish(dashi),No animal meat』と言ったらすんなり通してくれました。

それからターンテーブルでラゲージをピックアップして、いつもなら国内線乗り 
継ぎのサインに従って進みますが、今回は全員一緒の方向へ進みました。
先で係官がAかBにライン分けしていて、我々はAへ進むように指示されました。
AはPCRテストを受けなければいけないラインでした。Bに振り分けられる人は
航空会社の乗務員やパイロット、他はチラホラ乗客もいた様でしたが、90%は
検査の方へ並ばされました。かなり長い列が出来ていて検査終了まで1時間以上
要しました。


伊丹空港で登録しておくように勧められたサイトはここで必要になって来ました。
登録しておくと係の人がPCで検索して情報はすぐプリントアウトされ、用紙を
持って検査を受け、結果を待ってから国内線に乗り継ぎだと完璧に予定の乗り継ぎ
フライトには乗れないな…と諦めかけていたときでした、検査を終えたらチェック
インラゲージは国内線カウンターで再度預け直して搭乗ゲートへ進むようにとアナ 
ウンスされていました。
「え〜、検査結果を待たずに国内線へ移動していいの??」と疑問に思いつつも
仰せの通り、国内線のゲートへ。幸運なことにカルガリー行きのフライトが1時間
半遅れていたお陰で、持っていた乗り継ぎチケットはそのまま使えて搭乗すること 
ができたのでした。


空港からキャンモアはシャトルバスを予約していましたがこちらはチケットを購入
したバンフの旅行代理店の方がバンクーバーで遅延の情報をキャッチしてくれていて
2時間後の便に変更済み。50分ほど待ち時間があったので空港内のマリオット
ホテルのダイニングでピザとサラダとワインでクイック・イヴ・ディナーにしました。


検査結果は翌日の朝10寺ごろメールで「Negative」と届いていました。検査後
結果が届くまでは周囲の人との接触を避けるようにと書いたプリントを貰いました
が、これってちょっとどうなの?!日本のようにその場で結果を貰ってから移動し
ないと感染予防として意味ないんじゃないの?と素朴な疑問が残りました。

今またオミクロン株の感染者が激増していますが、重症化しにくいと言われて
いることもあり、人々の危機感が以前とすこし違う気がしています。保健局の
対応も然りで、PCRテストで陽性が出ても自宅待機で、濃厚接触者には自分で
知らせてその人達にも自宅待機をしてもらう、というユルイ対応になっています。
店舗など屋内ではマスク必須ですが、屋外で着けている人はまばらです。

職場や飲食店で感染者が出ると人出が足りなくなって休業するところが目立ち
はじめました。どれくらいで落ち着いて来るのか分かりませんが、こちらでは
すでに3回目のワクチン接種(ブースターショットと言っています)を終えている
人も多く、感染者の大半は若い世代ということで、我々シニアはリスクの高い蜜
になる場所への出入りを避けながら過ごすように心掛けています。

夫と私もブースターショットを1週間前に終え、副反応で2日ほど倦怠感がありまし
たがもうスッキリ!2週間で効果が出るということで、その後友人たちと食事会を
しようと思っています。

昨秋の日本帰国は66日間といつもよりかなり長い滞在でしたし、緊急事態(お互い
の病気や怪我)以外での夫と一緒の帰国は久しぶりだったので、後半にJRパスを
使って京都から出発して南は小倉〜北は函館まで6泊7日の列車旅をしました。
実家(岡山)のお墓参りも含めて全て予定通りの旅程で動けました。列車はどれも
ほぼ2/3程の乗車率で、函館北斗駅では観光バスに乗り換える修学旅行の高校生達
も見かけました。


函館では海鮮と温泉をたっぷり楽しみ、例年なら赤煉瓦の倉庫街でカナダのハリ 
ファックスから届けられるモミの木を電飾で飾ったクリスマスツリーが見られる
のですが、今年は運ぶことが出来なかったそうで北海道産のトド松と説明されて
いました。でも、大きなツリーはNYのロックフェラーで見たツリーより立派で
キレイにカラフルな電飾で彩られ、時間が来ると音楽と共に色が変わりはじめ
最後は真っ赤になる様子を白い息を吐きながら眺めて感動していました。

ホテルに帰って、最上階にある露天風呂付きの温泉に浸かりながら眺める函館市内
の夜景もまた格別でした。有名な湯の川温泉は日帰り入浴で体験。海辺にできた新 
しいホテルを選び、ここも最上階が温泉で眺望が素晴らしく、遠くにぼんやりと見
える陸地は青森ということでした。

今回の日本滞在ではもう一ヶ所温泉に行きました。夫の友人家族が招いてくれた
関西の奥座敷「有馬温泉」では源泉があるレトロな雰囲気の旅館に泊まりました。
御家族は4年前に揃ってロッキーを訪ねてくれていて、また落ち着いたら行きたい!
と、1週間のロッキー滞在が相当気に入られたようでした。それもそのはず、釣り
に乗馬、急流降りにゴルフ、モレーンレイクの朝焼け、としっかり体験して頂いた
のですから。なにより澄んだ美味しい空気と空が印象的だったと話されていました。




カナディアンロッキーの魅力は、やはり大自然に抱かれて暮らすことに尽きます。
日本のように美味しい食べ物がすぐ手に入るわけでもない、すぐ身近に芸術や文化
が溢れているわけでもない、冬は厳寒の地…人生の半分以上を日本で過ごしてきた
私はカナダにいると時々無性に日本が恋しくなりますが、日本に長くいると段々と
カナダのスローな生活が懐かしくなり、戻りたくなってくるのですから不思議です。

まだしばらくは、日本とカナダのイイトコドリをしながらの暮らしを続けて行こう
と夫とも話しました。カナダと日本の往復は時差が15〜16時間、それが体力的に
キツいと感じる様になるまで、もちろん健康でいられればの話ですが。

リタイアメントしてからロッキーへ移住してきたカップルは以前は2組いらっしゃい
ましたが、どちらももうカナダから引き揚げて日本へ戻られ、今は私達だけです。
近隣にいる同年代のカップルは全て18〜20代に移住して来て仕事をしながら子育て
をし、いまは定年を迎え、のんびり暮らしている方々です。
お子様方もそれぞれ独立されたり結婚されて新しい家族とカナダで暮らしているので
皆さんこの地で人生を終えようとプランされているようです。

私達は車が運転できなくなったり、体力の衰えが見え始めたらどうするか、二人が
ひとりになった時はどうするか、今回の帰国中に色んな話をしましたが、もう暫く
ロッキーの魔力に逆らわずここでの暮らしを楽しもうという結論に達しました。
でも、私は年に一回は日本に帰ってあれこれ充電?したいと思っていることを夫に
伝えておきました。ロッキーで充電、日本では放電?なのかも知れませんけれど(笑)

移住して来た2006年辺りまでは永住権取得はそれほど大変ではなかったのですが
現在の永住権取得条件をみると非常に厳しくなっています。何もかもタイミングが
良かったと今になって思います。でも永住権がなくてもカナダで暮らすことは可能
です。特に日本の酷暑から逃げ出したければ6ヶ月以内であればヴィザ無しで滞在
できるからです。


住居もいまは長期滞在型の賃貸マンション(バケーションコンドウと言っています)
が増えて、滞在日数に合わせて借りることのできる物件も多くなりました。
実際は渡航費用+滞在費、病気やケガに備えて保険をかけたりの費用も必要になり
ますが…日本から凌ぎやすい夏を求めてロッキーにやってくるシニアカップルが増え 
ると新しいコミュニティができて嬉しいのになぁと思う今日この頃です。

終わりになりましたが、今年の抱負は「茶の湯でつながる」をテーマに活動してみよ
うと思っています。日本のスタイルに固執せず、もっとグローバルな視野で「茶の湯」
を楽しむためにどうして行ったら良いか、を考えながらやってみようと思います。
コロナ禍の中で茶の湯の世界は大きく変わらざるを得ない事態となっています。一碗
の濃茶を数人で回し飲みすることは出来なくなり、その中で「一座建立」は生まれる
のか、「一期一会」はいつも心に留めていることなのですが。課題が大き過ぎて戸惑
いながらも、難しく考えないで今年はコレで!と自分に言い聞かせています。



ではまた来月、どうぞお元気でお過ごしください。











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京都の晩秋~初冬を満喫中

2021-12-10 08:06:00 | 出たっきり邦人・メールマガジン
No.214

 こんにちわ、12月に入り、繁華街ではクリスマスイルミネーションが目立つようになって来ました。
はまだ日本滞在中で、京都の滞在先でこの原稿を書いています。

京都に落ち着いた10月末頃はまだ紅葉も始まったばかりで観光客風の人も少なかったのですが、11月
2週を過ぎた辺りから、嵐山を始め紅葉で有名な名所は徐々に人が増えはじめ、特に週末はレンタル
着物を着て散策をするカップルや女子同士のグループが目立っていました。

レンタル着物は洗える素材の物なので安価で借りられ着付けもして貰えるので人気のようです。私の
ように茶道で普段から着物を着る機会が多いものにとってはレンタル着物のまるで季節感のない
浴衣のような?柄の和服はちょっと受け入れ難いのですが…京都で着物を着よう!と思ってもらえる
だけでもイイのかな~、と思う事にしました。

時代が変われば着物の小物も変わるんですね、すごく驚いたのは、レンタル着物の中には襟元や袖口
にレースやモフモフ、ビーズなどの飾りをあしらった物もあり、草履じゃなくて靴を履いている人も
いました。和装もこれから先、どんな風に変わっていくのか、もう少し変化を見て行きたくもなりました。

今回の日本滞在の目的は、まず夫の健康チェック。私も膝関節と歯科も気になっていたので二人で友人
が名誉院長の病院であれこれ便宜を図っていただき検査漬け。私は特に悪い所は見つかりませんでした
が、夫は膵臓に要観察の嚢胞が見つかりちょっとショックを受けていました。半年に一度MRIでチェック
すれば…ということになりましたが、カナダではCTやMRIは6か月から8ヶ月、下手すると1年待ちです
から、帰国したら直ぐに申し込まなければ!

私が一番ショックだったのは歯科のチェックで左の奥歯2本どうしてもインプラントが必要だと言われ
た事でした。
2年前にカナダで右の奥歯2本を治療したばかりなのに…。インプラント治療をする=高額な費用が
かかる、と言うことなので気持が沈んでしまいましたが、奥歯でよく噛めないと美味しく食べる喜び
がなくなるのも辛いので、ここは頑張って治療しようと思い直しました。費用としてはカナダも日本
もほぼ同じくらいなので、今回は20年お世話になっている日本の先生に委ねました。アメリカで
最先端の技術を学ばれているし、なにより日本語でなんでもお尋ねできる安心感が、カナダと違います。

膝は滞在中に5回ヒアルロン酸を注射します。カナダではこの治療は自費で行う治療で300ドルほど
掛かるそうですが、日本なら健康保険で30%負担で両膝で1500円です。ゴルフでもウォーキングで
もかなり歩いているので軟骨が減っているのではないかと心配でしたが、2年前のレントゲンと今年
は差がない事がわかりホッとしました。

治療や検査を受ける合間に、滞在先からちょうど良い散歩コースとして「真如堂」や「くろ谷・金戒
光明寺」へよく行っています。真如堂は紅葉の名所ですが、境内は無料で自由に出入りできるので
穴場です。ちなみにすぐ近くにある永観堂は本堂内なども開放していますが拝観料が600円かかり
人も多くて、紅葉の写真を撮るなら真如堂がお勧めです。

散歩と言えば、昔京都に20年ほど住んでいたと言えども、行ったことの無い場所はいっぱいあります。
今回は夫も一緒なので、二人でできるだけバスに乗らず歩けるだけ歩いて回ろうと、うろうろして
みました。京都の道は碁盤の目になっているというのは御所から南の中京区と下京区一部分で、その他
は迷路のようになっている所もたくさんあります。何処へ繋がるのか面白くてどんどん歩いて、結局は
見覚えのある所へ出るのですが、途中でおいしいお蕎麦屋さんを見つけたり、地元の人しか利用しない
小さなお魚屋さんの鯖寿司が安くて美味しかったりと、色んな発見があって楽しみました。

京都滞在も後2週間あまり、そろそろ少し京都から外へでてみようと計画中です。今回もJRパス7日間
を購入したので、実家のお墓参りから始めて南は九州から北は北海道まで…列車の旅を楽しんできます。

次号の配信はもう2022年になりますね。
コロナウイルスに新型のオミクロンなる物が出始め、またちょっと気になるところですが、日本に来て
一番驚いたことは、マスク着用率の高さでした。屋内はもちろん、外でもほぼ99.9%マスクを付けて
歩く姿を見て、ワクチン接種も進み、感染者数も激減している理由がわかった気がします。インフル
エンザの流行る季節にもなってきたので、これから先またコロナがどうなっていくのか、無事に
カナダに帰国出来るのか…心配したらキリがないので、その前にJR旅を楽しんで参ります。

みなさまどうぞよいお年をお迎えください。
来年もまた「カナディアンロッキーで暮らす」でお会いしましょう。
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二年ぶりの日本帰国騒動

2021-11-06 10:55:44 | 出たっきり邦人・メールマガジン

 

No.213
    
こんにちわ!
前号でお知らせしたように、予定通り10月20日、無事日本に帰国しました。
今回はカルガリー空港を出発する前の準備段階から日本(京都)で待機期間10
日間をどのように過ごしたか、ご紹介したいと思います。
 
日本行きを決めたのは、まだ14日間待機が必要だった7月下旬でしたが、ひょっと
したら待機日数が減る可能性もあるのではと期待しました。ですが実際は10月
1日に10日目にPCR検査を受け陰性であれば11日目から待機は免除、ということ
になりました。
 
まずカナダを出国するのに必要だったのは、1)出発72時間以内に受けたPCR検査
の陰性証明書、2)ワクチン接種2回完了後2週間が経過しているのを証明する書類
でした。1)が受けられる検査機関はカルガリーに数か所ありましたが、費用が一
番安価だったのはカルガリー空港内にある機関でした。日本の厚生省指定の用紙
での提出を求められるので、それに対応してくれる検査機関を選ぶ必要があり、私
が選んだところは195ドル!最も高額な所は270ドルでした。
 
2)のワクチン接種証明は、アルバータヘルスケアがウェブで発行しているQRコー
ド付きの証明書をプリントアウトしました。レストランや屋内でのイベント会場
などに入るときに提示を求められるので、ほとんどの人はダウンロードし、携帯
電話の画面ですぐ表示できるようにしています。
 
後は日本入国時に携帯電話の待ち受け画面に3種類のアプリがダウンロードされ
ていること。カルガリー空港で搭乗手続きをするとき、エアラインの職員によって
上記1)2)とアプリのダウンロードが行われているか確認があります。もし不備があ
ると搭乗できません。1)の72時間以内というのは、今回のようにカルガリー⇒
バンクーバーの国内乗り継ぎがある場合は、最初のフライトの出発時間が基準に
なります。私は19日午後2時のフライトだったので16日の朝9:30に鼻ぬぐい
という検査法で受け、その日の夕方7時ごろ、結果と証明書がメールにPDFで添付
されて届きました。其々を2枚づつプリントアウトして持って行きましたが、カナ
ダ側でも日本でも地上係員が書類の記載内容を確認しただけで、提出はありません
でした。
 
出発当日は出国手続きが混雑しているかもしれないと思い、3時間前に空港に行き
ましたが、以前のようにチェックインで長蛇の列ができることもなく、カウンター
でスムーズに搭乗券をもらい、手荷物検査もすいすいと進み搭乗ゲートの近くで
随分待つことになりました。
今回はカルガリーからバンクーバーはAIR CANADA、バンクーバーからはANAでした。
国内線はほぼ満席でしたが、日本行きのフライトは290席の機材にたった30名
程の搭乗者でした。
 
機内でのサービスは、ほぼ平常通りになされていました。昨年身内にご不幸があり
緊急帰国した知人から、CAさん全員がユニフォームの上から防護服を着用、機内食
はボックス入りのサンドイッチが2回、お水のボトルとともに出てきたと聞いていた
ので、それに比べるとCAさんはいつものユニフォーム姿でしたし、温かい飲み物や
アルコール類も戴けて、全く普段と変わらない行き届いたサービスが受けられたと
いうことで、日本はずいぶん落ち着いてきたのだと安堵感がありました。
 
離陸して水平飛行になってすぐ、税関申告書と待機期間に関する詳細説明と誓約書
が配られました。誓約書は厚生労労働省のウエブサイトからあらかじめプリント
アウトしていたのですが、最近更新されたらしく、最新形式のものにまた記入を
することになりました。事前の準備は必要なかったのですね。
 
フライトはほぼ予定通り羽田空港に着陸しましたが、ゲート入りに時間がかかり
降機できたのは19時過ぎでした。
乗客は羽田空港内の長〜い通路をどんどん歩かされ、まず最初の関門?に当たる
4)ワクチン2回接種済証明書チェック5)待機場所と誓約書の確認と提出。
6)インストールの必要なアプリ3つ(MYSOS/健康居所確認アプリ、位置情報設定
アプリと保存、接触確認アプリ)の使い方説明に進みます。
 
最後に7)PCR(唾液)検査。4)5)6)は其々10テーブルほどにスタッフが2人づつ
配置され、乗客ひとりづつ丁寧に説明や使い方を教えてくれました。PCR検査の
結果は検体を渡すときに引き換えにもらう番号が15分くらいで電光掲示板に表示
されると結果を聞きにカウンターに行き無事「陰性」というシールを用紙に貼って
もらえたら、すべて終了。ここで一泊する空港近くのホテルに行くために検疫所
から出ている無料循環バスの乗車券がもらえました。
 
後はやっと通常の入国手続きと、ターンテーブで荷物をピックアップして(諸々の
手続きや検査を受けている間にタグを見てエアラインの地上スタッフがピックアッ
プしてカートに載せてくれていました!)最後に税関申告と荷物検査へ進み、全て
が終わって、国際線到着ロビーに出たのが21時少し前。
 
到着ロビーはまったく人のいないガラ〜ンとした空間になっていて、2011年の東北
大震災の2週間後に義娘の出産の手伝いで来日した時の事とオーバーラップして
ちょっと背筋が寒くなる気がしました…。
無料巡回バスは午後22時30分まで運行され、予約ホテルのすぐ近くに止まってくれ
て、とっても助かりました。ハイヤーだと大田区内は12000円ということでした。

私が予約したホテルは14日間待機ができる政府指定のホテルでもあり、感染防止
対策も完ぺきになされ、予約したレンタカーの営業所があり、すべて問題なく予定
通りで、8時半には京都に向けて出発。新東名、新名神と、ゆっくり運転して行き
途中のサービスエリアで何度か休憩しながら、5時前には京都に到着。宿泊先の家
に荷物を降ろし、レンタカーを返却して、無事待機一日目が終了しました。
 
東京から京都に向かい間に3回、MYSOSから連絡が入りました。2回は位置情報確認で
送られてきたメッセージをクリックするだけ、午後2時ごろ顔認証の動画を30秒送る
作業がありました。
 
1日目はレンタカーで京都へ移動日と伝えてあるので、問題ありませんが、2日目
以降、少しでも家の周辺から離れるような行動をすると、MYSOSから警告が文書で
発信されすぐ待機場所に戻るように促されます。お天気が良くてつい食後のお散歩
で距離を伸ばしてしまったのです。位置確認に応答しなかったり、顔認証のための
コールに答えなかったりすると誓約違反として氏名が政府の広報に発表され、在留
証明書の更新ができなかったりする措置が取られるということで、すでに何人かの
違反者の名前が公表されています。
 
待機期間中はじっと家に籠る必要があるのかと思われがちですが、そうではなく
生活に必要な食料品など買いに出ることは許されます。15分ほどが理想だそうです
が、コンビニもマーケットも人が少ない時間にメモを持っていけば15分は十分な
時間でしたし、夫は糖尿病で食後の散歩が必要でしたが、家の周囲1km以内なら
ぐるぐる散歩で歩いても支障はありませんでした。
 
文頭にも書いたように、10/1から待機要請機期間が14日間から10日間になって
います。ワクチン接種2回が終わっていない、受けていないという人は2週間待機
が必須ですが、2回接種が終わっている人はPCRテスト陰性の証明をMYSOSを通じて
送ると、15分くらいしたら「翌日以降は待機が終了します」というメッセージが
届き、11日目から自由の身になれるのです。
 
夫も私も、一日でも早く歯科治療や人間ドックで健康チェックなど始めたかった
ので10日間で終われるれるようにしました。PCR検査はまだ検査機関が少なくて結構
費用も高額ですが、政府が認めている検査機関の中で一か所だけ、とてもお手頃
な料金で検査をやってくれる機関を厚生省のウェブサイトで見つけて、伊丹空港
までレンタカーで行きました。結果はもちろん、陰性でした!


12月下旬のカナダ帰国直前には、またPCR検査を受けて陰性証明が必要になり
その時は入国前と同じ精密な検査が求められ、おまけに英語の証明書もつけなけ
ればならず、料金も一人15000円と高額です。これからしばらくすればまた海外へ
自由に行けるようになると思いますが、PCR検査がもう少しリーズナブルな料金
になることと、14日間、あるいは10日間の待機期間がなくなり、一日も早く海外
から到着した日に国内線の乗り換えで地方への移動が許可されることを望みます。
 
いま京都は、海外からの観光客がゼロ状態なので、国内旅行を楽しむ人たちは多く
いらっしゃっているようですが、とても静かな日々が続いています。まるで私が
10代終わりのころ過ごしていた時の京都が戻ってきたように感じて、どこへ行く
にもほぼどの交通機関も混雑なしなのでかなり嬉しく思うのですが、反面、観光客
がいることで成り立っているお商売が京都にはあまりにも多く、シャッターを閉
めてしまっているお店、テナントが沢山撤退したビルのオーナーさんたちはさぞ
大変だろうと…。



一日も早く京都が元の活気のある街に戻ることを願わなければならならないのです
が、私たちが滞在中、もうちょっとだけ、昭和の終わりごろのような静かな古都の
町に戻っていてくれるように願ってしまう、矛盾だらけの私がいます。
 
次号もまだ京都からの配信となる予定です。
では、また来月、どうぞ元気でお過ごしください!
 

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