アコギおやじのあこぎな日々

初老の域に達したアコギおやじ。
日々のアコースティックな雑観

ギルド F212

2022-09-15 | Weblog
 「ギターはもう増やさない」。1年前のちょうど今頃、心に固く誓った。

 昨年10月に定年を迎え、長年住んでいた3LDKの社宅から手狭なアパートに引っ越しをした。アコギ4台、エレキ2台、ハードケース6つ、ギグケース3つ、アンプ3台、エフェクター、チューナー、その他もろもろ。さらにバイオリンも2台。

 楽器や機材は、湿気がなく、それでいて日光は当たらない置き場所が必要。一般的なアパートなんかに大量の楽器や機材を置く場所はそんなにない。



 ギターはもう増やさない! はずだった。


 はずだったのに、買っちゃった。


 ギルドF212。12弦ギター。ネットで見るとポール・サイモンが愛用していたのと同機種。

 


 この半年くらい、60~70年代のアメリカ音楽をよく聴いていた。で、12弦ギターの魅力を再認識してしまった。


 ギター工房の職人さんに相談したところ、3台所有しており、そのうち手放してもいいのが2台あるという。ギルドはそのうちの1台だった。


 鳴らしてみた。

 即買い。


 やっぱり12弦は独特のきらびやかな音が大きな魅力。ただ、以前にヤマハの12弦を所有していたが、やはり独特のチューニングと弦替えの面倒くささに嫌気が差して手放したことがあった。


 ギターの個体そのものを増やさないという誓い以前に、12弦ギターには2度と近づかないと誓ったはずだった。



 でも、「買って良かった」が今の実感。


 ギルドならではの重厚な音。でありながら、その中に12弦ならではのキラキラした音も内包している。




 さらに、チューニングの面倒くささを軽減する裏技も伝授してもらった。


 12弦ギターは6弦ギターの倍の張力がネックにかかっている。ネット情報によると、6弦は7㌔、12弦は実に14㌔にもなるという。だから、演奏しないときは弦を緩めておかないと、すぐにネックが順反りしてしまうらしい。


 しかし、すべての弦を1音ずつ低くチューニングしてネックへの負担をはじめから軽減していれば、演奏する際にカポを2フレットに付けるだけで通常のチューニングになる。


 例えば、一番低い6番弦はEの1音下、Dにチューニングしておけば、演奏後にカポを外せば、ネックを緩めなくても一定程度の負担を軽減できる。


 弦楽器である以上、弦替えばかりは避けようがないが、日常のチューニング不要は、かなりの負担軽減だ。


 現在の勤務スタイルは完全な「9to5」。ここ数日は仕事から帰ると、まずは12弦で「ホテル・カリフォルニア」のイントロを弾いて、心を調えることがルーティンになっている。


 曲を上手に弾けなくても、ストロークで鳴らしているだけで深みのある音に癒やされる。


 まるでブナ林の木漏れ日の中で森林浴しているかのような気分だ。モネの草原の貴婦人の絵を眼前にしているような感覚にもなる。


 ホント、買って良かった。生活空間が狭まるのは、まあ我慢できる範囲だし。

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