仕事を理由に、しばらくお留守だったヴァイオリン。
しかし、今年1年のおさらい会が昨日あった。
練習はほとんどしていないが、せっかくの発表の場。
発表の場は、必ず練習より格段に実のなるステップアップの園。
なので、ぶっつけ本番で出ることにした。
息子も参加した。
息子は「ゆかいな木琴」、私は「アメイジング・グレース」。
付け焼刃としては、まあまあだったと思う。
しかし、演奏前にあんなに緊張したことは、今までなかった。
仕事でも、これまでにも、まったく経験したことのないない緊張感だった。
ヴァイオリンを演奏できるようになった息子に、初めて自分のヴァイオリンの演奏を見てもらう。
底のない、止めようのない、緊張だった。
妻が撮影したビデオを見ると、私の表情が相当に硬い。
ビデオの中、息子の演奏が終わってからの私は、なんだか、ひたすらに目を閉じている。
その異常を察したのだろう。
私の演奏の番に、息子は「お父さん、がんばって」とさかんに励ましてくれている。
その声に応えて、少し笑顔を取り戻す私。
私は、息子に心配されていた。
息子は私の演奏が始まると、両手を顔の前にあわせ、神様にお祈りするような格好をして聴き入っていた。
そして、私の演奏が落ち着き始めると、ビデオに向かって「よし、よし」とうなずいていた。
多分、あと1年以内にヴァイオリンは抜かれる。
なんだか、「ムフフッ」。
なんだか、うれしいのである。
少しずつ読ませていただきますね^^