アコギおやじのあこぎな日々

初老の域に達したアコギおやじ。
日々のアコースティックな雑観

郡山で一番のクリーニング店

2008-07-14 | Weblog
 郡山市内の、とあるクリーニング店。

 初めて入った。

      ◇

 「背広上下でいくらですか?」

 「2000円」と店主の男性。

 「えっ?」


     ◇


 「うちは取り次ぎ店ではないので、すべて自分でやっています。決して安くはありませんが、きれいにします」

     ◇


 天井から無数の服が吊り下がっており、その半分ほどは裏返しになっている。

 裏も表も汚れを確認したのであろう。

 その手間はきっと大変なものだ。


      ◇

 「お願いします」

 即決した。背広上下2着、息子の冬のジャンパー1着を頼んだ。



      ◇


 「きれいにします」という店主の言葉が、簡潔で明瞭に響いた。きっと、自らの仕事に対する自信の現れである。



      ◇



 どうして、クリーニング店を探していたかというと、ほかのクリーニング店に背広上下を持ち込んだ際、シャボン玉の染みも、汗臭さも取れていなかったからだ。

 クリーニングじゃないじゃん、と思った。


 その店の受け付けの女性に聞いたら、「染み抜き」「汗抜き」の別途料金がかかるという。


 驚いた。「クリーニング」なのに「汗抜き」は別なのか?



 呆れてしまい、半ば呆然として、標準料金だけを取られて帰ってきたから、次はきちんとクリーニングをする店を探そうと思っていた。



     ◇


 とりあえず近所の店を選んだが、冒頭のように、その料金にひるんだ。


 しかし、取り次ぎ店のクリーニングも「染み抜き代」「汗抜き代」等々、別途料金を考えればあまり割安とはいえない。いや、何もきれいにならないでかえってくるのだから、逆に、ものすごく高い、いや、高い安いじゃなくて、ただ金を取られただけか。




     ◇


 店主は、私の背広の裏の名前の刺繍を確認して、「仕上がりは金曜日です」とだけ言った。

 住所も電話番号も聞かない。ポイントカードもない。

 「約束した日までに仕上げておくから取りに来て」。

 それだけ。

 いいなぁ。



      ◇


 きっときれいに仕上がっている。

 確信している。




 我が家では、クリーニングに出す服などは何着もない。

 少し高くても、この店にお願いしたいものだ。

 郡山市桑野の「T嶋クリーニング」である。





 自分の仕事に自信をもっている店主は、学者のような風貌でもあった。


 なんであれ、誇りをもって仕事をしていると、それなりの雰囲気を帯びてくるようである。



 息子にも、そんな職業に就いてほしいと思う。




 
          ◇


ちなみに、この道路向かいのラーメン屋「正月屋」も、同じような親父がいる。
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