MITSOUKO『ミツコ』という香水がある。
ゲランの代表作だ。
最近、あちこちの雑誌で、この古い香水のコマーシャルを見かけるようになった。
『ミツコ』誕生1世紀を機に、大々的に売り出しているらしい。
それで思い出した。
幼い頃、この『ミツコ』の香水瓶が大好きだったことを。
母は全く香水をつけない。
けれど祖母は、ハイカラなものの大好きな人だった。
祖母の部屋には美しいものがたくさんあった。
水晶や、様々な貴石のネックレス。
真珠のブレスレット。
反物の切れ端を綴ったもの。
それに、沢山の香水瓶。
祖母が留守の時に、そっと部屋に忍び込んで、そういった『宝物たち』を眺めるのが大好きだった。
祖母は一人息子(私の父)が亡くなった後、ネックレスやブレスレットを引きちぎり、ばらばらになった石たちは、霧散霧失してしまった。
今でも部屋の隅に転がっていた、涙のような水晶玉を覚えている。
それでも香水瓶はいつまでも残っていた。
香水が好きだったのだのだろう。
私は、その中でも特に『ミツコ』と『レールドュタン』(時の流れ)がものすごく好きで、こっそり瓶を開けては匂いを嗅いでいたものだ。
大人になり、結婚して子育てをして、香水を纏うこともなく時は過ぎる。
そして、再び出会った『ミツコ』である。
もしかしてまだあるかもしれない。
実家の古いタンスを開けてみる。
あったのだ、小さな『ミツコ』の瓶が、長い時を経て、そこに。
けれど、瓶の底には、濃い琥珀色になった液体がわずかに残っているだけだ。
美しい香りをそのままに。
なんだかな〜
切なくなった、極月の夜。
『切なさとは無関係のネコ1匹』
とりあえず、貼っときます。
ゲランの代表作だ。
最近、あちこちの雑誌で、この古い香水のコマーシャルを見かけるようになった。
『ミツコ』誕生1世紀を機に、大々的に売り出しているらしい。
それで思い出した。
幼い頃、この『ミツコ』の香水瓶が大好きだったことを。
母は全く香水をつけない。
けれど祖母は、ハイカラなものの大好きな人だった。
祖母の部屋には美しいものがたくさんあった。
水晶や、様々な貴石のネックレス。
真珠のブレスレット。
反物の切れ端を綴ったもの。
それに、沢山の香水瓶。
祖母が留守の時に、そっと部屋に忍び込んで、そういった『宝物たち』を眺めるのが大好きだった。
祖母は一人息子(私の父)が亡くなった後、ネックレスやブレスレットを引きちぎり、ばらばらになった石たちは、霧散霧失してしまった。
今でも部屋の隅に転がっていた、涙のような水晶玉を覚えている。
それでも香水瓶はいつまでも残っていた。
香水が好きだったのだのだろう。
私は、その中でも特に『ミツコ』と『レールドュタン』(時の流れ)がものすごく好きで、こっそり瓶を開けては匂いを嗅いでいたものだ。
大人になり、結婚して子育てをして、香水を纏うこともなく時は過ぎる。
そして、再び出会った『ミツコ』である。
もしかしてまだあるかもしれない。
実家の古いタンスを開けてみる。
あったのだ、小さな『ミツコ』の瓶が、長い時を経て、そこに。
けれど、瓶の底には、濃い琥珀色になった液体がわずかに残っているだけだ。
美しい香りをそのままに。
なんだかな〜
切なくなった、極月の夜。
『切なさとは無関係のネコ1匹』
とりあえず、貼っときます。