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『ア・メディア・ルス』 ファン・ダリエンソ楽団

2016-05-19 09:26:42 | アルゼンチンタンゴ

”A Media Luz”  Juan D'Arienzo



1922年にエドガルド・ドナートが作曲、カルロス・セサル・レンシが作詞したタンゴの古典曲で、世界でも広く
愛された名曲のひとつでしょう。
日本でも原題の他に『淡き光』あるいは『淡き光に』というタイトルでも知られています。
この曲は1925年にウルヴァイの首都モンテヴィデオのカタルーニャ劇場で上演された「ス・マヘスタ」という
音楽劇で女優兼歌手のルシー・クロリーによって唄われ大好評を博したと言われています。
歌詞は突然にコリエンテス通り348番地という住所で始まる洒落たもので、掲載する動画にはありませんが
二番の歌詞もフンカル局1224番という電話番号で始まっています。
淡い光のアパートの三階の愛の部屋の模様を綴ったアルゼンチン・タンゴとしては珍しく甘美でロマンチックな
楽曲です。

Corrientes 348(tres-cuatro-ocho)
segundo piso, ascensor
No hay porteros, ni vecinos,
Adentro cóctel y amor
Pisito que puso Maple,
piano, estera y velador,
un telefón que contesta,
una fonola que llora
viejos tangos de mi flor
y un gato de porcelana
pa' que no maúlle al amor.


↓はファン・ダリエンソ楽団(唄:ワルテル・グティエレス)の『ア・メディア・ルス』 YOUTUBEより



参考までに…
コリエンテス通りは、世界一道幅の広い7月9日通りを交差してブエノスアイレスを東西に貫く幹線道路です。
この交差点にアルゼンチンのシンボルであるオベリスコが建っていて、そこから東に向かうと348番地が存在します。
現在では雑居ビルとなっていて、娼婦が客を淡き光の部屋に誘ってエレベーターに乗るという面影はないようです。