港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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『青い月影』 ロス・トレス・ディアマンティス

2016-04-20 14:10:30 | 名曲セレクション

”Luna Llena” Los Tres Diamantes



メキシコのロス・トレス・ディアマンティスの最大のヒット曲ですが、ラテン・ナンバーではなく実はアメリカ製です。
原曲は1948年のディズニー・アニメ映画『メロディ・タイム』の挿入歌として、ジョニー・ラング作詞、
エリオット・ダニエル作曲によりボブ・ノーランが唄ったカウボーイ・ソングでした。
これにディアマンティスの一人であるサウロ・セザーノがスペイン語の歌詞をつけたものです。
また、1950年に結成されたロス・トレス・ディアマンティスは、エンリケ・ケサーダ、グズタボ・プラード、サウロ・セダーノ
から成るメキシコ人トリオで、三個のダイヤモンドを意味しています。

Penumbras y quietud,
luz azul crepuscular,
un aullido anuncia lejano,
que esta noche, luna llena habrá.
Hoy la luna llena brillará,
y su manto azul, la noche vestirá.
Correrán las sombras a buscar,
luz de sol, para despertar.

↓はロス・トレス・ディアマンティスの『青い月影』  YOUTUBEより

『小さな靴屋さん』 エームス・ブラザース

2016-04-19 11:37:53 | 名曲セレクション

”The Little Shoemaker” The Ames Brothers



原曲は1953年にフランス・マルク作詞、ルディ・レヴィル作曲によるシャンソンで、イヴェット・ジローが唄っていました。
1954年にはこの曲がアメリカに渡り、ジェフリー・パーソンズとジョン・ターナーが英詩をつけて当時はまだ無名であった
エームス・ブラザースによってミリオン・ヒットすることになります。その構成はジョー、ジーン、ヴィックとエドの四人兄弟で、
1955年には独自のTVショウを持つほどの人気者になっていきました。
現在では『小さな靴屋さん』 はエームス・ブラザースの曲ということなのですが、当時の実際に発売されたレコード表記は
エームス・ブラザースではなく、「ユーゴー・ウィンターハルター楽団とコーラス、それに一人の友人」となっています。
エームス・ブラザーズは「コーラス」扱いだったようですね。
(参考までにその一人の友人はウィンターハルターの盟友であるエディー・フィッシャーです)

Shoes to set my feet a dancing
Dancing, dancing, dancing, all the day
Shoes to set my feet a dancing dancing
Dancing, all my cares away
In the shoemaker's shop
This refrain would never stop
As he tapped away working all the day
At his beach there was he just as busy as a hee
Little time to lose with the boots and shoes

↓はエームス・ブラザースの『小さな靴屋さん』  YOUTUBEより



『ユー・アー・マイ・サンシャイン』 ジミー・ディヴィス

2016-04-18 14:16:06 | 名曲セレクション

”You Are My Sunshine” Jimmie Davis



1940年にカントリー歌手のジミー・デイヴィスがチャールス・ミッチェルと共同で作詞・作曲した明るい曲調の失恋ソング。
このジミー・ディヴィスなのですが、1944年にはルイジアナ州知事選挙に立候補し、『ユー・アー・マイ・サンシャイン』を
選挙のキャンペーン・ソングに使って当選を果たしています。
レコードとしては1941年のビング・クロスビー盤がミリオン・ヒットを記録していました。

The other nite, dear, As I lay sleeping
I dreamed I held you in my arms.
When I awoke, dear, I was mistaken
And I hung my head and cried.
You Are My Sunshine My only sunshine.
You make me happy When skies are grey.
You'll never know, dear, How much I love you.
Please don't take my sunshine away

↓はジミー・ディヴィスの『ユー・アー・マイ・サンシャイン』  YOUTUBEより



『テンダリー』 サム・テイラーのテナーサックス

2016-04-17 11:12:37 | 名曲セレクション

”Tenderly” Sam Taylor



1946年にシンガー・ソング・ライターのウォルター・グロスが作曲、ランディ・ブルックスのトランペット演奏でヒットしました。
後にジャック・ロレンスが作詞し、1947年にはサラ・ヴォーンの最初のヒット曲となっています。
また、1952年のローズマリー・クルーニー盤はミリオン・ヒットを記録し、スタンダード・ナンバーになりました。
中でも、サム・テイラーのテナーサックスはムードたっぷりで、『テンダリー』といえばサム・テイラーと言わしめる名演です。

↓はサム・テイラーのテナーサックスで『テンダリー』  YOUTUBEより

『小さな花』 シドニー・ベシエ楽団

2016-04-16 09:38:32 | 名曲セレクション

”Petite Fleur” Sidney Bechet



クラリネット奏者のシドニー・ベシエが1952年に再婚相手の女性に捧げるために作曲した名曲です。当時はあまり注目を
集めていませんでしたが、1959年にイギリスのクリス・バーバー楽団が取り上げて爆発的なヒットになりました。
黒人のシドニー・ベシエはニューオルリンズ出身のジャズ・ミュージシャンでしたが、当時の人種差別に嫌気がさして
ヨーロッパに渡って活動しパリで最期を迎えています。

↓はシドニー・ベシエ楽団の『小さな花』  YOUTUBEより




ついでに、爆発的なヒットになったクリス・バーバー楽団を取り上げておきます。
こちらはシドニー・ベシエのジャズ・スタイルではなく、華麗に洗練されたポップ調の名演です。

”Petite Fleur” Chris Barber



↓はクリス・バーバー楽団の『小さな花』  YOUTUBEより




他にもクリス・バーバー楽団によく似たスタイルで演奏していたボフ・クロスビー楽団も競合していました。

”Petite Fleur” Bob Crosby & His Bobcats 



↓はボブ・クロスビー楽団の『小さな花』  YOUTUBEより


ちなみに、ボブ・クロスビーはビング・クロスビーの実弟です。