私 「ホンマや。まだ生きてたんや」
客T「かろうじて生きてたわ。もうそろそろやから先に香典をおくれ」
客H「死ぬ前に香典て、順番が違うやん」
私 「と言う事は、香典を渡すからその前に香典返しをおくれ」
客T「何でやねん」
私 「順番を逆にしたのはTさんやん」
客H「香典とか縁起の悪い事を言わんとTさん、いつまでも元気でいといてや」
客T「心配してくれて有り難う。Hさんはマスターと違(チゴ)て優しいなあ」
私 「Tさんが来ん様になったら、Hさんがこの店のお客さんで長老になるからやで」
客H「えっ、俺が長老になるんかいな」
私 「69歳のNさんも来ん様になったし、常連の中では65歳のHさんが長老になるんや」
客H「俺もそんな年になったんかいな。イヤになるわ」
私 「歳をとると月日が経つのが早い。長老になるのんも、チョゥロイもんや」