『9ボーダー』(川口春奈)『くるり〜誰が私と恋をした?〜』(生見愛瑠)『約束~16年目の真実~』(中村アン)『366日』(広瀬アリス)『アンメット』(杉咲花)など、2024年春ドラマでは記憶喪失にまつわるドラマが5本も乱立していた。
全ての作品を見たが、それぞれそれなりに面白かった。が、今回は『アンメット』を取り上げたい。
主人公・川内ミヤビ(杉咲花)が、脳外科医でありながら2年前に脳を損傷する大事故を起こしてから自身が記憶障害を患った。
過去2年の記憶を失い、今日のことも明日には忘れてしまう。だから毎日日記をつづり、朝に読み返し最近の出来事を確認する日々。
ただ、ミヤビを想う同僚の三瓶医師(若葉竜也)の検査結果では、そのような記憶障害が残る損傷は見当たらず、治療を担当する脳神経外科教授が何かを隠蔽しているのでは?と疑問を抱き、記憶喪失になった過程も含め闇に包まれている。
それがミヤビが患者を救いながら、医師として自己再生する上で大きな障壁となっている。
中盤までサスペンスの方向に行くのかなと思いきや、ラストに向けてヒューマンドラマに舵を切り替えたのが潔い。
ミヤビが大好きな病院の仲間たちが、最後はみんなでミヤビちゃんを助けるぞ!っと頑張る姿、そこに温かい気持ちがたくさんあって見ているこっちも心が温まる瞬間が数多くあった。
最終回のラストシーンでは、三瓶と一緒に過ごし、ベッドで眠ったまま意識が戻らなくなったミヤビ。三瓶のカバンには手紙を忍ばせていた。
「三瓶先生へ、私の心は三瓶先生を信じています。いつまでも忘れません。川内ミヤビ」。
ミヤビが毎日書き続けていたぶ厚い日記には、三瓶や仲間たち、患者への思いがびっしり書き込まれていたが、いつの間にか三瓶先生へのラブレターになっていたんだろうな」と思わせる展開に感動した。
※アンメット=「満たされていない」。 ドラマでは治療方法が確立していない、まだ満たされていない医療に対するに思いを描く。
■主な出演者の似顔絵集⇒http://www.ainet21.com/nigaoe.htm
#ドラマ鑑賞 #エンタメ #アンメット #杉咲花 #若葉竜也 #岡山天音 #井浦新 #チャレン爺有村 #有村正