ひげマスター・ciciありむらのおとぼけ日記(ブログ五七五) 

好奇心旺盛!趣味はHP作成、カラオケ、似顔絵、ギター、映画、作詩、etc。特技はスナック芸

募嬢詩:マニキュア

2010-05-31 04:52:34 | Weblog
 瞳は小さな頃からオシャレに興味を持っていた。
 小六の夏休みに初めて小さな爪にマニキュアを塗った。
 細長い指先が透明のマニキュアでつやつやと輝いていた。
 それは女の子として、ほんの少しのオシャレでした。
 しかし、色は透明だったが妻は「まだ早い」と注意をした。
 学校の規則や世間体とかを気にした私も一緒になって叱った。

 それから13年経った初夏の昼下がり、私は瞳の部屋を片づけていた。
 そして沢山あった瞳の遺品の中から黒い化粧箱を見つけた。
 ラメ入りやパールピンクやレッド、ローズ、ホワイト…
 その中には色どり華やかなマニキュアが仕舞ってあった。
 これらを見て私は、瞳の小六の時の悲しそうな顔を思い出した。
 「ああ、マニュキュアが好きやったんやなあ」
 あの時、叱らないでもう少し自由にさせてあげたらよかった。
 ちっちゃな事で瞳を殻に閉じ込めてしまったなと反省をした。

 マニキュアを見ていると、ある思いがふと脳裏をよぎった。
 病室のベッドで臥せる瞳の指に最期のマニキュアをしてあげたかった。
 一本ずつ愛おしむように、マニキュアを塗ってあげたかった。
 そして指を絡ませて手を繋ぎ、冷たくなった瞳の手を温めてやりたかった。
 あの時、化粧箱にあった使いかけの透明のマニキュアが、何故か私の胸を締めつけた。

 ※慕嬢詩(ボジョウシ)=娘を慕う気持を綴った詩・文。私の創作語。
 ※瞳は6年前に25歳で他界した娘。

 一句:愛し子が ちょっと背伸び マニキュアで
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激安スーパー

2010-05-30 05:41:17 | Weblog
 堺には大安売りやド派手な外装、24時間営業などで大阪府下に店舗拡大している激安スーパー玉出が6店ある。
 
 お客「スーパー玉出が堺で初めて出来た時、パチンコ屋かなあと思たわ」
 私 「俺もそうや。看板が横書きやから玉出が出玉に見間違(マチゴ)うたわ」
 お客「あの打ち上げ花火の様なネオンサイン、以前にパチンコ屋で同じのんを見たで」
 私 「そうそう、店の照明も普通のスーパーと違い、パチンコ屋みたいにド派手やわ」
 お客「俺、初めて行った時、めちゃ安いからと、つい沢山買い過ぎてしもたわ」
 私 「ホンマや、開店当初はビックリするくらい安かったもんなあ」
 お客「自転車で行ったんやけど、運びきれんかったからタクシーで往復したわ」
 私 「なんやそれ、余計に高(タコ)ついたやん」
 お客「何やってるこっちゃわからんわ。玉出はタマ(堪)らんデ~」
 私 「そんなんやってたら、お金もタマ(貯)らんデ~」

 一句:激安を 買(コ)うタマデは 良かったが…
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使い捨て

2010-05-29 05:50:05 | Weblog
 お客さんがライターをくれた。一見(イッケン)使い捨てライターみたいだった。

 私 「使い捨てやったらぎょうさんあるで」
 お客「これはガスを入れるタイプでやで。底見てみ、注入口があるやろ」
 私 「ホンマやなあ、でもこれ、ガスが少ないで」
 お客「店にガスボンベは無いんかいな」
 私 「あるで、大阪ガス!」とライターをお尻に当てガス(屁)を注入するフリをした。
 お客「それやったら、タイガスやろ」(当店の名前タイガースと大ガスをかけた)
 私 「うまい!俺の立場をおびやガス、駄洒落やなあ」
 ママ「そろそろ、マスターを交代せんとアカンなあ」
 私 「なんや、俺は使い捨てかいな」
 ママ「そうや、アッチの方も役に立てへんし…」

 一句:役立たず お役御免と 使い捨て
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原石

2010-05-28 06:02:03 | Weblog
 初めて来た女性客のK子ちゃんは20歳ながら化粧っ気が無く服装も地味で、今どきの同世代の女の子とは一味違う。
 でも会話をすると若いのにしっかりした考えを持っていて、隣に居合わせお客のSさんは彼女の事を褒めた。
 
 客S「この子、磨けば光る原石や。エエもんを内に秘めてるわ」
 私 「えっ、岩石を内に秘めてるてか?」
 客S「そんなん身体の中に入れへんっちゅうねん!」
 私 「スマンスマン、ほんだら胆石?」
 客S「胆石は磨くもんと違う!原石言うたら加工を施されていない宝石の事や」
 私 「宝石かいな」
 客S「ダイヤなんかがそうや」
 私 「タイヤ磨いたら、危のうて車走られへんやん」
 客S「それ、タイヤや。俺が言うてんのはダイヤやで」
 私 「ダイヤ改正とかダイヤが乱れたとかいう、ダイヤか?」
 客S「違う、それは電車の運行予定表や。ダイヤ・モンドのダイヤや」
 私 「ああ、それを磨いてないのんが原石かいな。Sさんは牛のおいどやなあ」
 客S「牛のおいどて、一体なんやねん?」
 私 「おいどは大阪弁でお尻、牛は『もう』て鳴くやろ。もうの尻…ものしり…」
 客S「面白ない。ギャグの磨きが足らん。マスターは原石のままで終わりやなあ」

 一句:磨いても 光らぬ原石 たま(玉&偶)にある
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ボーダーのニットワンピース

2010-05-27 03:28:49 | Weblog
 ママがボーダーのニットワンピースを着て出勤。居合わせた男性客のTさんが一言…

 客T 「いつもお洒落な服を着ていらっしゃる」
 私 「えらい、改まって言うて。Tさんに女性の服が分かるんかいな」
 客T 「パジャマやろ」
 私 「それは無いやろ。せっかく着飾ってきたんやから褒めやなアカンがな」
 客T 「それじゃ、格好いいパジャマ…」
 私 「やっぱりパジャマかいな。寝間着(ネマキ)は寝て言え」
 客T 「それ、寝言は寝て言え、やろ」
 ママ「まあネグリジェて言えへんだけマシや。それでマスターは何に見えたん?」
 私 「囚人服!」
 ママ「よけい悪いわ!」

 一句:ボーダーの 寝言は寝て言え パジャマとは
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玉置浩二

2010-05-26 05:27:44 | Weblog
 女優の青田典子との交際が明らかになった歌手の玉置浩二が話題になった。

 私 「玉置浩二、また女性を替えたなあ」
 お客「そうそうこの間は石原真理子やったのに、もう青田典子に乗り換えてるわ」
 私 「ころころ女が替わるなあ。別れたらすぐに次の恋の予感がするんやで、きっと…」
 お客「玉置浩二は女性にモテるからなあ」
 私 「なんでモテるか知ってるか?」
 お客「知らんわ。何で?」
 私 「玉おっきい(玉置)…からや」
 お客「何や、聞いて損したわ。まあ、あの歌声を聞いたら誰でもコロッといくわ」
 私 「バンド名は安全地帯やけど、本人は危険地帯やなあ。近づいたらアカンで」
 お客「俺、男や。そっちの気(ケ)は無い!」

 一句:新格言! 君子安全地帯に 近寄らず
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焼きそば

2010-05-25 04:41:14 | Weblog
 若いカップルが来た。そして男性のG君は彼女のN子ちゃんの為に焼きそばを注文した。

 客G「ここの焼きそば美味しいやろ。ハマるで」
 客N「うん、ホンマに美味しいわ」
 私 「美味しいか?皿にも味が染みてるから食べや」
 客G「お皿は食べられへん!」
 客N「マスター、今度来た時、また作ってや」
 私 「よっしゃ、まかしとき!しやけど今度同じ味出せるかどうかわからんで」
 客G「なんやそれ、今日の味はマグレかいな」
 私 「そうや、俺の味は占いと一緒や。旨いのんに当たるも八卦、当たらぬも八卦!」
 客G「食べもんで当たったらアカンがな」

 一句:焼きそばを 食べましたと歯に 青いノリ
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こむら返り

2010-05-24 07:10:36 | Weblog
 今日の夜、近くの南海グリルで食事をして帰宅。食事の時に飲んだビールが回ってきたのか、テレビを見ていたら気持ち良くなって寝てしまった。
 が、20分ぐらいした後、左足のふくらはぎが攣って目が覚めた。私は長い間、立ち仕事をしているので時々こむら返りに襲われる。

 私「痛たたた~」」
 妻「アンタ、どうしたん?」
 私「コムラ返りや、コムラカエラと違うで」
 妻「それ、木村カエラや」
 私「キタキタキタキタァ~」
 妻「織田雄二かいな。もう、エエっちゅうねん!」
 私「今日のんはキツイわ。何度、(ふくらはぎ)揉んでも治らんわ」
 妻「足の中指を持ち、自分のほうへ向け、つま先を強く引き寄せてみ」
 私「オーケー。すーすーはーはー」
 妻「陣痛と違うんやから、ラマーズ法の呼吸はいらん」
 私「陣痛の対処法で鎮痛をねろてんねん」

 一句:痛たたた~ こむら返りで 目が覚めた
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ピノキオ

2010-05-23 06:08:43 | Weblog
 今日のお客さん、バッチリ服装がキマッていて居合わせた女性客に褒められた。

 私 「女性に褒められて、鼻高々やなあ」
 お客「服装、褒められると嬉しいわ」
 私 「そういえば、鼻が伸びてきたなあ」
 お客「俺、ピノキオかい」
 私 「鼻の高さはぴのうきお(昨日今日)で変われへん。鼻の下が伸びてきたて言うたんや」

 一句:ピノキオに 負けじと伸びる 鼻の丈(タケ)
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北原白秋

2010-05-22 05:59:53 | Weblog
 合コンで知り合った女の子とミナミでデートの約束をしたという男性客のS君が来た。その時の事を私とK子ちゃんが聞いた。
  
 私 「デート、どうやったん?」
 客S「アカンかったわ。なんぼ待ってもけーへんかってん。携帯、聞いといたらよかった」
 私 「せっかくミナミに行ったのに会われへんかったんかいな」
 客K「可哀想に、待ちぼうけくろたんやねえ」
 私 「そう言えば“待ちぼうけ”の童謡があったなあ」
 客S「それ、北原白秋の作詩や」
 客K「北原白秋?北原ミレイやったら知ってるわ」
 客S「北原ミレイは“石狩挽歌”やんか」
 私 「ごめが鳴くから~オンボロロー,オンボロボーロロン~。どうせこの店はオンボロや」
 客S「何、独りでボケてんのん?K子ちゃんは北原白秋を知らんか?」
 客K「北原白秋?知らんわ」
 私 「小学校で習ろたやろ」
 客K「(賢いから)繰上げでいきなり中学やったから小学校には行ってへんねん」
 私 「(肥えてるから)体格で(繰上げ)か?」
 客K「おっこるで~。気にしてる事をダシに使わんといて!」
 客S「北原白秋は他に何が有名やったかなあ?」
 私 「えっと、ちょっとまちぼうけ。えー“砂山”に“からたちの花”。K子ちゃんは、はらたちの花」
 客S「面白い!はくしゅう喝采!」

 一句:酒のネタ、されてはくしゅう(白秋)はくしょう(苦笑)する 
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