コントラスト

　お客さんのK子さんが生け花を持ってきてくれた。

　私 「この花、なんて名前？」
　客K「アルストロメリア」
　私 「アルスト…？覚えにくいなあ。アリストテレスやったら知ってるけどな」
　客K「アルストロメリアよ」
　私 「ユリに似てるなあ」
　客K「ヒガンバナ科だけど、広義に見ればユリ科よ」
　私 「カサブランカもユリ科やろ？」
　客K「そうよ、ユリより大きい花を咲かせるのよ」
　私 「これからの季節、よう売れるやなあ」
　客K「どうして？」
　私 「梅雨やろ、カサイランカ～」
　客K「傘ねえ、ハイハイ」
　W　「雄しべの花粉、服に付いたら取れにくいなあ。白い服に付いたらオシベエだ」
　客K「だから花屋さんが雄しべを取ってくれるよ」
　私 「取ったら値打ちないわ。純白の花と雄しべのコントラストがキレイのに」
　客K「そうね、カサブランカはコントラストがイイからね」
　
　一句：美しい　コントラストに　魅せられて
　謎かけ：コントラストとかけて、津波で高台に避難すると解く。どちらも(対比・退避)です

歴史

　安倍首相の歴史認識をめぐる話題から教科の歴史の話になったが、S君はかなり詳しい。

　ママ「歴史、よう知ってるね」
　客S 「俺、歴史は得意やねん」
　ママ「日本史と世界史があるけどどっち？」
　客S 「世界史や」
　私　「S君はセカイシかいな。俺、サカイシが得意や」
　ママ「堺市は私らが住んでる場所で、世界史と違うやん」
　私　「ああ、レキシね。そういえば5年ほど前、裏の川で土左衛門が浮いてた」
　ママ「それはレキシと違(チゴ)て、デキシ(溺死)や。時代の変遷の記録や」
　私　「ああ、その歴史かいな。俺、詳しいで」
　客S 「何の歴史？」
　私　「自分史」
　客S 「マスターの歴史なんか誰も知りたないわ！」

　一句：国々で　歴史認識　違いあり
　謎かけ：歴史とかけて、雪国の雪遊びと解く。どちらも(鎌倉・かまくら)もあります

長生き

　年配のお客さんが田端義夫の“かえり船”を唄った。

　私　「懐かしいなあ、田端義夫の曲やん」
　ママ「この間、田端義夫が亡くなったなあ」
　私　「94歳で亡くなったんやろ、大往生やなあ」
　ママ「Yさんは何歳まで生きたい？」
　客Y 「俺は美味しいのん我慢して長生きするより、長生きせんでもエエから美味しいのんを食べたいわ」
　私　「細く長くより、太く短く、かいな。俺は太く長くがエエわ」
　ママ「そんなん、誰でもしたいわ」
　私　「しやけど現実は細く短く、やわ」
　客Y 「マスターは痩せてないし、65歳やからまだまだ生きれるで」
　私　「セガレが、や」
　ママ「確かにもう、ご臨終やね」

　一句：出来るだけ　長生きしたい　元気なら
　謎かけ：長生きとかけて、水泳で潜水が得意と解く。どちらも(生き延びる・息伸びる)でしょう

カンヌ映画祭2013

　今年のカンヌ国際映画祭で、コンペティション部門に出品されていた20作品の中から、日本の是枝裕和監督の『そして父になる』が審査員賞を受賞した。
　この作品のあらすじは6歳になる息子が出産時に病院で取り違えられたことが発覚して、父親が抱く苦悩や葛藤を描いているとか。
　授賞式での「今回の父と子の物語を作るきっかけとなった、僕を子供として生んでくれた父と母に、そして僕を父親にしてくれた妻と娘に感謝します」の是枝監督の、言葉が耳に残った。
　是枝監督の作品では『誰も知らない』主演の柳楽優弥が、04年カンヌ映画祭で最優秀男優賞を史上最年少(当時14歳)で受賞。
　『そして父になる』では福山雅治が初の父親役を熱演したので、最優秀男優賞も受賞すると思ったが、何がアカンヌかなあ？

　一句：日本人　カンヌで受賞し　カンヌ無量
　謎かけ：カンヌ映画祭の開催地とかけて、神社で神に奉仕し祭儀や社務を行う人と解く。どちらも(カンヌ市・神主)

新人対決

　今日は甲子園で行われた交流戦で、阪神の藤浪晋太郎投手と日本ハムの大谷翔平選手のプロ初対決をテレビで観戦したが、初々しい若者の戦いに楽しませてもらった。
　この大物ルーキー対決は、2打席連続で二塁打を放つなど3打数2安打の大谷に軍配が上がったが、藤浪は一軍復帰登板で7回87球を投げて6安打1失点、2三振無四球の熱投で今季4勝目を挙げた。
　『超大物ルーキー対決』『世紀の対戦』『平成の怪物対決』など、新聞紙面では色々と見出しにされてたが、これからも名勝負を繰り広げて、人気を大リーグに取られがちの日本のプロ野球を盛り上げて欲しいと思う。

　一句：初々しい　新人対決　先、楽し
　謎かけ：新人対決とかけて、3月に納入した海上自衛隊のP-1哨戒機の役目と解く。どちらも新鋭の(対戦・対潜)である　

白鵬VS稀勢の里

　普段は大相撲のテレビ中継を見ないが14日目の今日、大関・稀勢の里が自身初の13連勝をして横綱・白鵬と全勝同士で直接対戦をするので久しぶりに見た。
　稀勢の里が白鵬に勝てば2006年の栃東以来43場所ぶりの日本人力士による優勝の期待が膨らんで、大いに楽しみにしていた。
　両者が仕切り線を挟んでにらみ合い、いよいよ制限時間いっぱいになった。両者片手をついてイザ立合いかと思われたが呼吸が合わず立ち上がった。こちらまで緊張感が伝わる。
　そして仕切り直して行司の「はっけよい、のこった！」の掛け声の元、稀勢の里が白鵬の胸をめがけて突進した。
　胸と胸がぶつかって火花が散るかと思ったが、白鵬がわずかに左に変化をして相手のまわしを取った。後は両者ががっぷり四つで組み攻防の末白鵬がすくい投げで勝った。
　相撲は「立合いで八割が決まる」といわれる。24回も優勝している横綱が格下の大関との立合いに変化をしたのにはガックリした。
　思い起こせば昨年の名古屋場所14日目、23回目の優勝を狙う白鵬は立ち合いの変化で稀勢の里をはたき込みで下したことがあった。
　横綱は姑息な手段を使わないで堂々と胸で受けて立って欲しかった。

　一句：白鵬が　はくほう(薄氷)履むも　稀勢制す
　謎かけ：白鵬VS稀勢の里とかけて、ジャンボジェット機と解く。どちらも(期待・機体)が大きい

プライドに傷

　女性客のK子さんが昨日、さだまさしのコンサートに行ってきた。半分以上がトークだったとか。

　私 「どうやった？」
　客K「よかったよ。マスターよりさだまさしの方がシャレが上手で面白かったよ」
　私 「まさやんは場数を踏んでるし、儲けも全然違う。一緒にせんといてんか」
　客K「まさやんて、えらい親しいのね」
　私 「髪の毛を見たら親近感がわくねん。因みにどの辺に座ったん？」
　客K「真ん中じゃないけど、前の方に座れたよ」
　私 「さだまさしから見て、どっちに座ったん？」
　客K「右側」
　私 「さださんに『そこの右側のお客さん、寝ないで下さい』て言われへんかったか？」
　客K「言われなかったわよ。どうして？」
　私 「いつもココでよう寝てるから」
　客K「それは、マスターのトークが退屈やからよ」
　私 「悪かったね」
　客K「だけど、歌手が観客に注意をする？」
　私 「俺、昔、梓みちよに注意されたで」
　客K「どうして？」
　私 「昔、同僚と大文字鑑賞の帰りに寄った京都のベラミで、梓みちよショーをしててん」
　客K「ベラミて、山口組の田岡組長が狙撃されたナイトクラブ？」
　私 「そうや。川床でかなり飲んだので、酔って一番前の席に座りウトウトしてたら『そこのお客さん、眠たいんですか？』ときつい口調で言われてん」
　客K「それで、どない答えたの？」
　私 「ああ、眠たいねん、て答えたら、『後ろの席に行って下さい』て注意されたわ」
　客K「それでどうしたの？」
　私 「そのまま居座ったけど、歌手の立場になったら腹が立つやろな」
　客K「一流の歌手としての自尊心に傷がついたかもね」

　一句：深酒で　相手のプライド　傷つける
　謎かけ：プライドに傷とかけて、橋下市長の問題発言と解く。どちらも(威信・維新)が失墜します

タイ

　今日のお客のM子さんは広島県福山市の出身だとか。

　私　「福山てどんなとこ？」
　客M 「福山はお城があって…」
　ママ「へえ、お城があるの？エエねえ」
　客M 「お城があったらいいの？」
　私　「俺とこの隣の家、シロと言う犬を飼ってたけど、夫婦仲が悪かったけどな」
　ママ「そのシロと違う」
　客M 「福山はバラ祭りが有名やわ」
　私　「焼肉のバラか？」
　ママ「わざとボケて。誰が聞いても花のバラにきまってるで」
　客M 「2016年の市制施行100周年に向けて、バラの植栽100万本を目指してるわ」
　私　「100万本になったら加藤登紀子が『百万本のバラ』を歌いに来てくれるわ」
　ママ「いいアイデアかもね。福山は他に有名なんは無いの？」
　客M 「あ、タイの一本釣りも有名やわ」
　私　「タイの一本釣りて、１本のネクタイで釣りをするのんか？」
　客M 「魚のタイよ。1本の釣り糸に1個の釣り針をつけてタイを釣る漁の事よ」
　私　「毎回、ぎょうさん釣れるのと違うの？」
　客M 「どうして？」
　私　「タイの漁だけにタイ(大)漁！めでタイ、めでタイ！」
　ママ「全然面白くないのに喜んで…、アンタがめでたいわ」

　一句：タイそう(大層)な　タイのダジャレに　冷タイ目
　謎かけ：タイとかけて、瞑想と解く。どちらも(ムニエル・無に得る)もある

肩透かし

昨日の午後、第1回目のゴスペル講座を受けに自由の泉大学へ行った。
授業を楽しみにしていたが、今日は大学がある女性センターの設立の経緯や受講のルールや学習の進め方などの説明、各講師の挨拶で終始して肩透かしを食らった。
ルールを聞いて驚いたのがゴスペル講座以外に一般教養講座を年15回以上受講したりボランティアに参加、講座の当番をするなど、ハードなスケジュールが科せられていることだ。
因みに一般教養講座を調べてみると、『男女共同参画・ジェンダー研究』『環境と防災』『福祉と医療』など、興味のないような講座が年間110回以上あるらしい。
ゴスペルだけで済むと思って申し込んだが、まさかこんな条件があるとは思いもよらず、来年からも色々な講座を受けようと思っていたが考え直さなければならない。
とは言え、条件をこなせるかどうか何でもやってみなければ分からないので、とりあえず一年間はやってみることにした。

一句：意気込んで　講座に参加も　肩透かし
謎かけ：肩すかしとかけて、慌てて製本してミスしたと解く。どちらも(拍子・表紙)が抜けました

卑下

　時々店で政治の話をするが、なかなか生活が良くならない現状に不満があるので政治の話をするとどうしても熱くなる。

　客F「マスター、そんなに政治に不満があるんやったら市会議員になったらエエねん」
　私 「市会議員では国政は変えられへんで」
　客F「ほんだら市長になったらエエねん。橋下市長は国会議員より注目されるで」
　私 「俺は市会議員も市長も無理や。俺は場末のスナックがちょうどエエねん」
　客F「卑下せんでもエエやん」
　私 「ヒゲは俺のトレードマークや」
　客F「そのヒゲと違う！」

　一句：頑張れど　実らぬ結果に　卑下をして
　謎かけ：卑下とかけて、部長補佐するのは誰?と解く。どちらも(自嘲・次長)します